M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第969号(2023.12.18~12.24)〜ポップタウンは絶対に歯抜けにならない〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
成功への道しるべ!この世は全て催眠だ711

〜ポップタウンは絶対に歯抜けにならない〜

 さて、「なにわスッポン商法」の張本人、大川創業社長・大川進一郎さんの話しを続けます。一言で言い表すことの出来ない奇才ですが、とにかく我々とは発想の観点が違うのです。氏の書いた書物のタイトル通り(スッポン商法)、商売だけでなく(何ごとにおいてもスッポン)「食い付いたら離さない!」が氏の信条でした。言い換えますと「最後まで諦めず、やりきる」ことです。
 前回は、その当時、巷(ちまた)で大流行していたボーリング場(100レーン)を開設し、地下の駐車場は満車なのに階上のホールでは、10数レーンしか稼働していないことに全身から血の引く思いをしたと後日談で聞きました。
 それは、単純な理由でした。大川さんのショッピングセンター・ポップタウンの最寄り駅はJR住道(すみのどう)駅です。ここから大阪都心に行くには最高の立地です。そこで、このボーリング場の駐車場(無料)にマイカーを置いて、大阪方面に出勤してゆくのです。普通なら立て看板か何かに
 「ボーリング場利用者以外は駐車を禁じます」
などと書いて防止策に打って出るのですが、その辺りは意地も根性も尋常ではない大川進一郎さん。
 「必ずいつか“客”としてポップタウンに戻ってきてくれはる」
と後に引きません。信念あふれる人物なのか、ただの頑固者なのかギリギリのボーダーラインの人格でした。
 ですから、テナントに入っている店子(たなこ)に対しても、一般的には一店舗に対してイクラといった家賃を徴収するのですが、氏は売上げの何㌫という具合に家賃設定しているため、敷地面積が同じでも全ての店で異なる家賃です。(それに夫々の店舗の売上げも掌握できる利点もあります)
 そして、この制度はたとえ売上げが振るわなくても、よっぽど下手な経営をしない限り、倒産することはないので、ポップタウンではいつも全ての店が開いていたので、シャッター街(歯抜け)になることはありませんでした。
 そして、そこに集まるテナントも多種多様で、ピンは大きなスポーツチェーン店から外食チェーンという何処にでもある店から、キリは占い師の店舗まで多種多様で、とても楽しい雰囲気があります。

 

★★「苦」は、新しいアイデア誘発の前哨!★★

 このポップタウンは、年に1回お祭りがあり、その時は社長自らごたいそうな化粧をし、「チンドン屋」の連(れん)を作って街を練り歩くのです。もちろん社長はクラリネットを吹きながら……。このイベントには、私もフルートで参加した事があります。初めは照れも手伝って、みんな中々調子が出ず揃わなかったのですが、大川社長自ら恥ずかしさを吹き飛ばすような素っ頓狂なクラリネットの音色で率先垂範して行くのでビラ配りも太鼓も三味線(近所の民謡協会のおばさん)も私(フルート)も、だんだん調子が出てきてとても楽しい一日でした。一事が万事この調子でグイグイと社員を含めたみんなを引っ張ってゆくのですから、会社は元気がとても良い!!
 そんな大川創業でしたが、ボーリング場で蹴躓(けつまづ)きました。私も地下の駐車場で階上のボーリング場の音を直(じか)に聞きましたが、大川社長が言うとおり、景気よく満員状態ならば、あの「ゴロゴロ」と言う音は賑やかでとても元気が出るのですが、人数が少ないとあの音は地獄の鬼共が悪い人間を懲らしめる“鬼の声”に聞こえてくるから恐ろしい。大川社長も夢にあの音が(鬼の)映像付きで現れて冷や汗を幾度もかいたと言っていました。
 そんな時、「自分が苦しい時は、新しいアイデアが湧く前駆症状だ!!」と自分自身に言って聞かせるそうです。そう、人間はその苦しみを乗り越えることで強くなってゆくのです。
 話は変わりますが、お正月になれば、我々は神社仏閣に初詣に出かけますが、そこでお願いすることは、神仏霊魂に色々と助けを求めたり、自分が求めた世界の実現など、神仏に「利得」を求めます。しかし、神や仏は決してオートマチックに我々人間を救ってくれません。
 これは私の考えですが、神仏は精霊体(霊魂)ですから、我々に何か働きかけてきて、その触発によって“自力”で何ごとも開発し解決して行くように仕向けてくる……つまり“苦しみ”もそれがトリガー(触発)となって解決策などのアイデアが湧きだしてくる仕組みがあると信じています。ということは、“苦しみ”はそれを運んでくる何者かが居て、その事象で我々は苦しんでいる、苦しみは誰しも避けたいと思いますので、我々の頭脳はそれに対してフル稼働してきます。その時、思いもよらないアイデアが湧き上がってきて問題解決に向かう……従って、苦しいというのはゲシュタルト的に考察すると、悪いことではなく、新しい道が開ける前の前哨現象といえるのです。お釈迦様の一番の悟りも「四苦八苦」(生(しょう)・老(ろう)・病(びょう)・死(し)・怨憎(おんぞう)会苦(えく)・所(しょ)求(ぐ)不得(ふとく)苦(く)・愛(あい)別離(べつり)苦(く)・五蘊(ごうん)盛苦(じょうく))から説いていることでも証明されます。
 私は、このように“苦”を受け止めていますので、この事を喩(さと)った者だけが、苦を乗り越えてこそ、そこに成功の光が差すのだと思います。だから、大川社長の今回のこの苦悩は、新たなるアイデア誘発の前触れだと、私はその時感じました。

 

  この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/