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今週の喝 第960号(2023.10.16~10.22)〜勢いのある「炎」に感動!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
成功への道しるべ!この世は全て催眠703

〜勢いのある「炎」に感動!〜

 昨日、我が恩師(今津中学生の時の美術の先生)である伊勢昌史先生の展覧会に行ってきました。スクールの卒業生も、東京や名古屋、そして遠くは山形県の酒田からも大勢来て下さって、とても楽しい雰囲気の中、先生の絵を鑑賞致しました。
 伊勢先生は、私の知る限り、抽象画がご専門で、私の人生を根本から変えて下さった得津武史先生から
 「タンバ(伊勢先生のあだ名)、そんな胃潰瘍(いかいよう)になるような絵ばっかり描いてんと、“バラと富士山”の絵(え-)を描け。ほんなら、売れる!」
とよく言っておられるのを耳にしました。この「胃潰瘍の絵」というのは、絵の具の白と黒だけで表現されており、まるで胃袋の中を胃カメラで内部より覗いたものと同じ感覚なのです。それにその大きさたるや畳2畳(それ以上かも)ほどの度肝をぬかれるようなどでかい絵で、この絵で先生は、プロへのコンテストに合格されたのです。
 また何故、伊勢昌史先生のあだ名が“タンバ”かといいますと、単純に兵庫県の真ん中辺りにある「丹波篠山(たんばささやま)」が故郷だったからです。私が12歳(中学1年)の時、伊勢先生も我が母校今津中学に新任として赴任されてきたのです。ですから、先生とのお付き合いももうすぐ60年を超えようとしていますし、ある意味で私とは同級生といえます。(違いは“先生”と“生徒”ですが)
 そして今年、齢(よわい)84を迎えられて杖をついておられるとはいうものの、今年の画風は昨年までと違って、絵の題材も“花、川、山、海”といった自然の情景を生き生きと「さも、そこに存在するかのように」感じます。その上、今年は我々SCHOOLのホームグラウンドである京都宇治の心華寺で2月に行われた大護摩供養にお出でになった際、私が何気なく
 「先生いつも海や水の自然の題材が多いですが、火を描いて欲しいです」
と言ったことを覚えておられ、今回は護摩木の炎が素晴らしい勢いで燃えたぎっておりました。

 

★★芸術は“霊感”を喚起する最大公約数★★

 伊勢昌史先生の画風の変化(進化)は、終わりのない人間の能力を我々後進に身を以て示して下さった証だと思います。先生自身の中で、きっと先週書きました“感性置換”が心底湧き出ているように思います。先生の展覧会を毎年キッチリ拝見していて思うのは、「自分に厳しく、観る人間にインパクトを与える画風」がビシビシと伝わってきます。
 そして、毎度のことですが展覧会終了後の“一献の時間”が頗(すこぶ)る楽しいのです。そして、お酒が身体に染み渡ってくると、決まって昔話に花が咲きます。それは決まって、私たちを「やれば出来る」という感覚を身をもって伝えて下さった“得津武史先生”のおもいで話です。このように、心の底から尊敬と憧憬をもって、いつまでも自分が成長をしてきた時代を懐かしむことができ、共通の話題で周囲を巻き込みながら、場を和ませて下さる姿勢も、私は伊勢昌史先生から見よう見まねで教わりました。
 それから、先生の画風の変化についてお話ししましたが、今回の“炎の絵”を集中して眺めていると、「地(バック:色は黒一色)」の所に今は亡き心華寺塔頭(たっちゅう)の斯波最誠和尚の姿を感じました。伊勢先生は、和尚様の神戸での教室に通っていたこともあって、斯波和尚の霊魂がその「炎の絵」に書き込まれたのでしょう。
 和尚に縁のある人に問うてみると、皆さん「和尚がいる!」と言われます。もちろん、錯覚かも知れませんが、芸術というものは、こういった霊魂の世界の最も近くにあるものと私は信じています。
 今は亡き、斯波和尚の師匠である瀧口宥誠大勧進(信濃善光寺)も時々私の夢枕に立たれ、何も気にせず、ただ自分の信じた道を生きれば良い……とおっしゃいます。世の中には我々の人智を超えた世界(=精霊(しょうろう)の世界)があるようです。その世界に最も近い存在が“芸術”だと最近、確信するようになりました。たとえば、年末になると盛んに演奏されるベートーヴェンの第9交響曲も、彼(ベートーヴェン)の頭脳から出たメロディーやリズム・ハーモニーが、今を生きる我々に、言葉では言い表させない感動と躍動を与えてくれます。その時、私は体内にベートーヴェンの息吹を確実に感じます。
 伊勢昌史先生が描かれた“炎”の絵も、霊界からの波動を私たちに与えてくれる……そんなバイブレーションを表してくれます。これこそ、“感性置換”の極致ではないでしょうか。そんな絵画に触れられたことこそ、私たち自身が、何か特別な感性の中に招かれているように思えてなりません。
 芸術の秋と言われる昨今、私たちは自分自身の心中に潜む感性の妙味を堪能しようではありませんか。

 

  この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/