M&Uスクール

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今週の喝 第944号(2023.06.26~07.02)この世は全て催眠だ(685)〜 コンサート会場の魔物の正体は……?〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
成功への道しるべ!この世は全て催眠685

コンサート会場の魔物の正体は……?
                                        
 宇宿允人先生に4度目の招聘をされ、意気揚々と東京郵便貯金会館のステージに立ったまでは良かったのですが、言い訳でも何でも無く「楽器の故障」というアクシデントに見舞われ、ベートーヴェンの“レオノーレ序曲の3番”をぶち壊してしまった自分を、先生は優しく、
 「コンサート会場には魔物が住んでいるから何が起こるか分からないんだ。それも含めて克服するには、どんなことが起きるかをキッチリ想定しておかなければいけない。」
そして、先生のご自宅に帰って反省会をしていたとき、先生は、
 「私がN響を辞める決心をしたのは、君たちには“指揮者を志した”のが起因だと話していたが、その裏にはN響でのトロンボーンでのラストステージで、ラヴェルの“ボレロ”のトロンボーン・ソロで音がひっくり返って“私の技術も、もはやこれまでかな”と感じたのも大きな要因だよ」
と、正直に屈託無く話して下さったのも現在(いま)を支える大きな勉強になりました。先生は、
 「上手く演奏しよう(吹こう)などと考えると、それこそ我々の体内に潜むステージの悪魔が“それみよがし”と目を覚まし、暴れ出すんだ!」
と、ご自分の体験をシミジミと話されていました。その時、私も若かったのです。目の前にいる先生に、
 「それでは、どのようにすれば私の内側にいるステージの悪魔を退治できるのでしょうか?」
と尋ねたところ、先生は簡潔に
 「それを考え、身につけるのが我々プレーヤーの役目であり使命なんだよ。また、克服できた者だけが名を残すのさ。そのやり方は百人百色(十人十色)だ。そこを考えて行くのも人生だよ」
と、サラリとおっしゃいました。「私が芸大の学生だったときも、名人級のテクニックを持っていても、心がナーバスな者は、やはり大成しなかったよ。」

 

★★毎日の弛(たゆ)まぬ努力は当たり前★★

 「人間は、自分自身の所為で何かが起きてしまうことを極端に恐れる!そして、自分のミスを会場の所為にしたり、雰囲気の所為にしたりと、本当に心がざわつく。私のように本当に数多くの本番(ステージ)を経験してきても、ステージにのぼる前は怖いよ!」
この時一緒にいたメンバーはきっと心の中で、いつも“逃げ”に掛かっている自分の考えや、在りもしないのにしょっちゅう顔を出す“虚栄心(プライド)自己主張の醜さ”を感じておりました。
 この時、私の心の奥底から一つの閃きがノックしてきました。
 「師匠ですらステージは怖い……。私だけではなかった!ならば、これからは音楽だけに止まらず、如何なる事に於いても正直に自分を表現するしかない!そして、どのような心構えでいることが、もうひとりの自分(ステージの悪魔)と対峙できるであろうか。今日のミスは楽器でも演奏技術でも会場でも何でもない!自分自身の心構えが根本原因に違いない」
それ以降、この考え方が事ある毎に私の心をノックし、その底辺に自分自身の安易な心が潜んでいることに気付いたのです。
 「じゃ、どうすれば良いのか」……それこそ、自分自身で考え悩んで、のたうち回る中から“見つけ出す”ことが人(生霊)の人生に違いない」
「自分の心の中にある“安易さ”自体が「怪物」に違いない!」
と気付いたのです。
 もちろん、このような心構えを自分の肚に宿す為には、師のおっしゃる
 「EVERYDAY EXERCISE,Everynight Exercise!」(エグイデー、エグイナー:要するに、毎日弛まぬ努力をせよ!)はベースに持っていなければ叶う訳もありません。多くの人間は、このような「訓練」すら音をあげてしまいます。世に名を成す人間は、この「訓練」を克服する手立てを習得しています。さすれば、スポーツや音楽、また経営に至るまで、単純な表現ですが「努力」というエネルギーで乗り越えて行かねばならないということでしょう。これは単なるベースです。さて、この基礎の上に何を乗せるかがその人間の“Identity(独自性)”に違いないと思い出し、それが今日のM&U SCHOOLの基礎となったのです。
 多くの人間は、成功や失敗……強いて言えば、自分の人生について絶対的成功を望んでいるにも関わらず、実際は、「その内、何とかなるだろう」的な安易な考えに至ります。私は、フルートの実質的練習は元より、どうすれば心をそれにそぐわせることができるのかを考え続け、我武者羅に練習してもその成果は思ったようにはならないことに、この頃やっと気付いてきたのでした。さて、いよいよ私と潜在意識の出会いの時期がヒタヒタとやってこようとしています。

 

  この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/