M&Uスクール

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今週の喝 第609号(2016.12.19〜2016.12.25) この世は全て催眠だ(351)〜「呼吸=筋肉=想念」は平行移動する〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(351
〜「呼吸=筋肉=想念」は平行移動する

 “無為”の状態の時、不思議と呼吸は穏やかになっています。禅の修行を積んだ高僧は、その側に行っても不思議なくらい穏やかな雰囲気を醸し出しています。それは、心の穏やかさは呼吸の深さと正比例するからです。
 呼吸とは、読んで字の如く、“呼ぶ”……つまり、「おーぃ!」と人を呼ぶときのように、息を吐く行為のことです。吐ききれば自然に空気を吸い込もうとしますので、如何に上手く吐くかが呼吸法の要です。
 インドのヨガでも、プラーナヤーマ(呼吸法)を主にして、瞑想に導きます。修行といわれるものは、そのほとんどが呼吸を深くして、自分の心をこだわりのないものにして、同時に身体のバランスを整えます。
 呼吸が深くなれば、我々は絶対にマイナス思考に陥ることはありません。逆に、想像してみて下さい。自分に怒りや貪り、または愚かな行為をしようとしたり、してしまったときの呼吸の状態を……。きっと浅いはずです。テレビドラマなどで、悪党連中が高笑いをしている様子など、本当に上手く表現していますが、それを定かに観察すると、浅い呼吸で、のど元から絞り出すような発声をして「エヘヘヘヘ!」と俳優は笑っています。これも俳優学校で、悪党を演ずるときの所作を「浅い呼吸で喉を絞めて!」と教わるからです。但し、悪党も親分になると、その貫禄を示すために、呼吸を深くして威厳を表現しています。
 呼吸とは、「息」のこと。息とは「自分の心」と書くように、その呼吸を読めば(浅いか深いか)、相手の心の方向性=「気」の形、つまり、その時の心の状態がプラス思考かマイナス思考かが判別できます。また、有名漫才コンビなどは、ピッタリと「息の合った演技」をします。このように、呼吸を意識し、そのコントロールをすることは、セルフマインドコントロール(自己制御)のベースなのです。自己制御できずしてリーダーになることは、全くもって不可能です。
 
★★全ての要は呼吸法にあり!★★ 
 パニックに陥る人、万事休すと考える人、アイデアの浮かびにくい人、物事をペシミズム(悲観的)に捉える人、何をやるにも面倒くさいなと思う人、物事をいちいち気にしすぎる人、何事にもすぐに立腹する人、数え上げたら我々に嫌な思いをさせたり、手助けが必要になる人は、観察すると皆、呼吸が浅い人です。また、病気がちな人も呼吸が浅い結果、自分の心が暗く働いています。そして、身体が硬い!……全ての感性は、「呼吸=想念=身体」ですから、呼吸からスタートし、想念と身体に影響を及ぼしているのです。身体が硬いというのは、血管や心臓も比例して硬いわけですから、血液の流れも緩慢になり、その緩慢な血流は、白血球やナチュラルキラー細胞など病原菌をやっつける役目の血液やリンパ液の働きも鈍くなるのは至極当然です。
 古来より、病気と書いて字の如く「気の病」ですから、“気”がマイナスになる事で自然治癒力も衰えるのです。
 ここで一つ、早合点してはいけないことがあります。それは、呼吸調整は手段であって目的ではないということです。つまり、先ずは呼吸調整をマスターして、その安定した呼吸によって得られたのプラス感性の上に、無為の境地やアイデア発想、またもっと深く、悟りの境地への渇望など、己が求める世界を広げるのです。
 「無為になるぞ!」と力んでしまっては、上手く行かないのでは?と思う向きもいるでしょうが、ご安心下さい。呼吸が深くなれば、そのような雑念(メンタルノイズ)は一挙に吹っ飛びます。それは、安らかな眠りに入れば、一切の想念が消えるように、我々は無意識の世界(潜在意識)に入るからです。
 一つ、考え方をダイナミックに変えてモノを見てみましょう。たとえば「病気」ですが、気が病んでいることで罹るわけですから、病気を治そうとするよりも大事なことがあるのです。それは、考え方や感じ方、また、物事のとらえ方を悲観的思考(ペシミズム)から楽天的思考(オプティミズム)に変える努力で、我々の体内の治癒力強化がなされるのです。そして、楽天的思考に我々自身が移行するためには、身体そのものをリラックス状態に常に意識しておいておけば良いのです。その方法は、先にも述べたように深い呼吸(プラーナヤーマ)をマスターすることで可能な訳ですので、強いて言えば、病気になるのは呼吸が浅いためとも言えますね。
 このように単純、且つ簡素化すれば、風邪や胃痛など比較的軽い病気は、我々の思念で改善することが出来るのです。また、病気を改善するより大切な、予防措置の最重要課題は、深い呼吸をすることであったと結論できます。
 従って、呼吸法をマスターすれば、病気に罹りにくくなるばかりではなく、柔らかい身体と柔軟な考え方を取得し、肩こりなど不快な未病を取り除くことが出来るのです。すると、不思議に「無為とは何か」ということに気付きが訪れるやも知れません。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/