M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第607号(2016.12.5〜2016.12.11) この世は全て催眠だ(349)〜人間は“偏見”の生き物!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(349
〜人間は“偏見”の生き物!

 老子の説く“無為”とは何もしないことでは無く、目標と目的(道)の完成のために、この世の法を正しい眼で判断(正見)するための心構えです。
 先回もお話ししましたが、人間は偏見だらけの生き物です。歴史一つ採ってみても、そこに勝敗があると、「歴史は勝者の都合!」と言われるように、必ず勝者の独善によって歪められてしまいます。この歪みを修整することこそ、人間の正視眼の要です。
 人が正視眼をなぜ持たなければならないか?それは、単純明快に、法(則)は決して歪むことがないからです。人間は、「感情」という素晴らしい感性を持っているにも関わらず、それ自体は超エゴイスティック(自分勝手)に変わることもあります。その「心の法則」とも言える独善的な「感情」は、それを「理性」でしっかり管理しておかないと、それこそ自由奔放・勝手気ままに都合と事情で、削除・歪曲・一般化し、改ざんしてしまいます。
 「削除」とは、嘘は言っていないモノの、自分にとって都合の悪い内容や言いたくないことは削り取って物語構成を成すことです。そして、「歪曲」は文字通りストーリーをねじ曲げてしまうことで、単純な例では、テーブルにあるコップに手が当たり、水をこぼしてしまったにも関わらず、我々は「水がこぼれた!」と自動詞で表現してしまいます。また、ある事柄を“忘れていた”にも関わらず、ほとんどの人間は「思い出した!」と良い形で自分を表現します。最後の「一般化」とは、たとえ間違ったことだと認識していても、「みんながやっているから、自分もやる」と自分自身に言い聞かせるのです。また聞く側も、「あなた評判悪いよ。みんな言ってるよ」と言われると、そこに論拠はなくてもドキッとしますね。
 これら全てが、欲望の内にある名誉欲(心)が、「自分は正しい」と思おう思おうと自分の正当性を無意識に主張するからです。兎に角、人間という生き物は、このように自分を守ろうとする防衛本能があるのです。これは、無意識ですから癖が悪い!
 
★★双方向の見地で世間を見よ!★★ 
 従って、世の摂理(法)に則って生きてゆくことは、我々の心……それも無意識をコントロールしてゆくという大変な作業が待っています。無意識は、意識がないことではなく、何度も何度も繰り返し同じスタンスで物事を処理してゆく内に、それが癖・習慣となってしまい脳みそ(思考)を通さず行動に移してしまいます。ここで私が「癖」というのは、結果が悪い方向に出ることを言い、「習慣化」はそれによって生活がスムーズに営まれる無意識化と区別しています。ですから、「無意識」とは長年月を掛けて我々自身が己の心身に刷り込んだもので、それを統括している中枢が潜在意識なのです。
 潜在意識が無意識であるメリットは、我々の生命維持に関して、いちいち思考しなくて良い自動的機械制御装置であるからです。たとえば、髪の毛は我々の頭を守るソフトなヘルメットの役割をしています。その髪の毛を、もし我々は意識しなければ伸ばすことが出来ないなら、「髪の毛よ伸びよ!伸びよ!」と念じている間、他のことは何も出来ません。こんな効率の悪いことはありません。これが自動化されている生命の巧妙さ、且つ不思議さです。
 このように、潜在意識はあらゆる生き物の生存に関して自動的に安全と延命を確保するようになっていますから「生命維持装置」なのです。この生命維持装置の上に、人間だけが神から与えられた能力……それが感情と理性を司り、言葉を理解する頭脳を持ちました。この進化は素晴らしいことですが、この能力に気付かなければ、先に述べた削除・歪曲・一般化をはじめ、感情の赴くままに、法(則)を忘れて勝手気ままに行動します。
 現代の日本社会は自由主義経済の形を採っています。その中で、経済的成功が人格的成功のように錯覚し、ほとんどの人間は欲望の坩堝に填まってしまい、感情が優先して理性が埋没し、恰も理不尽が通るような錯覚にすら陥ります。しかし、世の摂理は、確実に法に合わないものはこの世から消し去る方向に働きますので、やがて失敗の憂き目がやってきます。また、金銭だけがバロメーターですから、金銭がなくなれば周囲の人間も去って行くので、「金の切れ目が、縁の切れ目!」昔の人は言いました。
 潜在意識は無意識!……だからこそ、無意識を意識化してそれを再確認しながら、悪い癖を認知して良い習慣に変えてゆく作業が必要です。それは、何から始めれば良いかというと、先ず「自分は正しい!」という概念を捨て去り、「私は正しくありたい!」という正しき理想に心をシフトすることからスタートしましょう。これは、決心ですから、自信のあるContentsほど、疑うことが大切なのです。もしかしたら、己の偏見が自信を誘発している場合があるからです。その上で、立場を逆にするのです。自分と相手がいれば、ほとんどの場合自分の立場から物事を見ています。ですから、相手の立場に立って物事を見れば大いなる気付きが起こることは必定です。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/