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今週の喝 第406号(2013.1.28〜2013.2.2) この世は全て催眠だ(148)〜責任感こそコミュニケーションの根本〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(148
〜責任感こそコミュニケーションの根本

 成功失敗の分水嶺は、まさにコミュニケーションにあることをお話ししてきました。コミュニケーション……それは、外側の要因ではなくて、自分の側(内側)にその原因があるということです。
 しかし、人間は残念なことに、何に関しても自分が原因で上手くいかないことを恥(羞恥)と感じます。ただし、上手くいったことは自分の自慢にしたいという名誉欲が心底に横たわっていますので、企業etc.に於いて、
 「上手くゆけば上司の手柄、悪いことは部下の所為(せい)」
とされることがあるのが、その証です。
 しかし、本当の責任所在は、人間である以上みんなどこにあるのかを知っていますので、できるだけ早くそのような悪い事象のことは忘れよう、無かったことにしようと無意識に心に働きかけます。このようなことは、
 「殴った者は忘れるが、殴られた者は覚えている」
という人間情理の通りに反映し、やがて、殴られた者(弱者)の怨念となってコミュニケーションの亀裂を生むのです。
 また、他人の所為(せい)にすると、その失敗原因の究明は忘れようとする心が働いているので全くしません。従って、再び同じ間違いが起きてしまいます。
 そこで、聡明な人間はリフレーミング(考え方や感じ方を逆転して双方向から見る)を行い、失敗したのではなく、「成功に近づくための原因が一つずつ発見された」と考えて、それをクリアする心意気を持てば、意気揚々と失敗を認め、それを忘れることなく次の段階にステップアップします。また、周りの人間には“責任感溢れる人”という評価と共に人気が増し、リーダーとしての素養が認められます。昔から「失敗は成功のもと!」と言われる所以(ゆえん)は、このような責任感の在り方にあるのです。

=相手を尊重し、「我と汝」の関係を常に保とう=
 「格好良い人間」というのは、このように責任感溢れる人です。格好とは、「ただす(格)もよし(好)」と読み、間違いを修正して次の段階に備える機知溢れる人間のことを言います。
 また、もう少し突っ込んでリフレーミングしてみると、自分の側に間違いの原因があり、それを修正することで問題解決が為されるということは、
 「こちらの動向次第で事象が変わる」
ということですから、主導権は自分の側にあるという証明にもなりますね。このように、間違いや失敗の原因を自分の側(内側)として受け止める姿勢は、恥を次期成功の糧とする心意気を育みます。このような姿勢を“廉恥心”といい、日本人の心の拠り所として古来より尊ばれてきました。

 「全ての原因が自分の側にある」という自責の考え方は、人間を情緒的にも対外関係に於いても飛躍的に昇華させます。
 ここで、説得(=コミュニケーション)とは何かということを少し整理しておきましょう。
 「セールスとは、自分を売ることだ」
とよく言われますが、この言葉の裏には、
 「自分というものを強い力で相手にプッシュする」
というニュアンスがあるように思います。この言葉を表面的に理解して一所懸命に自分の意見を、文字通り“売り込んでいる”人をよく見かけます。しかし、結果は言うまでもなく、反発の憂き目に合うことがほとんどです。
 自分を売るという内実は、“相手の信頼を勝ちとる”ということです。それにはどうしたら良いのでしょうか。その秘訣は、相手の<感性タイプ>と心のワク組みを尊重して、そこから相手の情緒に侵入することから始めます。
 今まで述べてきた「チューニング」「相手がいまやっていることにアプローチする」のは、いずれも相手を尊重したアプローチでしたね。相手を尊重するということは、下手なお世辞を言ったり、自尊心を放棄して相手に迎合したりすることではないということは、もう理解して頂いていると思います。
 あくまで、自分自身と相手を「我と汝」の関係という“対等”に意識を置き、相手の態度を常に尊重する態度が大切なのです。決して「我とモノ」の関係ではいけません。しかし、会社を初めとする上下関係のあるところでは、従業員や主流から離れた仕事に携わっている人間を“労働力・使用人”といったモノ扱いしているところが多く残っています。以前にお話した、レストランでのメイドと客の関係など、お互いに相手を無意識に“モノ扱い”している場合が多いのです。
 しかし、少し注意力を働かせると、相手を尊重する姿勢を意識することが可能です。このような人間関係の姿勢を、近代催眠の創始者であるエリクソン博士「YOU能力」と呼んでいます。
 このYOU能力が必要なのは、「現実に相手が抱いている考え方しか、話し合いを始める効果的な出発点はない!」からなのです。


その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/