潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（１４６）
〜集中力と快感こそ、催眠の基本〜
先回は、ゴマをすることによって相手を集中させ、快の状態に導くことが出来ることをお伝えしました。しかし、この効力は絶大なため、その効能に酔いしれて、悪い道（人を騙す）に入った人間の何と多いことでしょう。
M&U SCHOOLは、この様な邪(よこしま)な行為を防ぐためにも、自分自身の「目標＋目的＝道」の方程式から逸脱しないように、人を動かす前に、先ずは自分の生き方をしっかりと確認する事からスタートするように、伝えています。それこそ、よこしまな心で道から外れることを「邪道」というのですから……。
催眠の効果（マインド・コントロール）は、絶大です。だからこそ、自分自身が何のために催眠法を用いるのかをハッキリさせておかないと、人間の本性は常に「楽と得」を求めるが故に、脱線してしまいます。それほど、人間は快楽や欲得には弱いのです。
たばこやお酒、美味しい食事、又は異性におぼれるのも、そこに“快”が存在するからで、いくら頭で理解していても、そこから抜けだすのは至難の業です。
しかし、理性より強いこのエネルギーの発祥元を探してゆけば、感情や欲望、そして、もっと深いところで本能を司る深層意識である「潜在意識」に行き着きます。
潜在意識は無意識にあらゆることをクセ化し、我々の生活行動を助けます。スポーツや音楽、また、熟練工と言われる人間は、その技や術を反復練習することによって、自分のものとしてきました。そして、俗に「身につける」とは、この潜在意識に自分の行動情報を反復練習によってインプットした形をいいます。
＝極意は、相手の無意識を意識化すること！＝
このように、人間は無意識に潜在意識に日常的な行動や思考をインプットしつつ生きています。これが民族的又は国家的な規模で起こるのを「文化」と呼び、その文化圏にいる人達は、ほぼ似通った思考行動をとるようになります。
今から少し昔ですが、「中国残留孤児」の問題がクローズアップされ、彼の人達がテレビに映されるのを見て、どう見ても日本人ではなく、中国人に見えた方も多くいたと思います。これは、幼少の折から、中国人に育てられ中国の文化の中でその人生を歩むと、潜在意識に中国文化が刷り込まれ、所作振る舞いや言葉だけではなく顔や姿形までも中国人に似てくるのです。
似るとは、そのものと同一感を持ったことであり、ある意味中国文化に催眠誘導されたと言っても過言ではないのです。昔から、「似たもの夫婦」といいますが、初めから似たもの同士が結婚するのではなくて、結婚したと同時にお互いがその愛情（快）で催眠状態になり、思考や所作振る舞いが似てくるのです。従って、「似たもの夫婦」は仲の良い、その文化（風習）を共有した姿なのです。
さて、チューニングのハイテクニックに話を戻しましょう。人間は、自分のとる行動や思考を無意識に「正しい」と信じて生きています。例えば、迷いに迷った結果、決断した事柄が思うように進まなかったとします。
「やっぱり、別のやり方が良かったのだ」
と自分の選択を反省する人は、とても少ないのです。ほとんどの人は、ただ悔しがります。何の論拠も、根拠もなく迷った挙げ句選んだにもかかわらず、やはり意気消沈するのです。言い換えれば、人間が「私は正しい」と感情的に思い込むことで、自分を納得させているに過ぎないのです。
だからこそ、その人間に逆らわず
「あなたの言うことや、やることは正しい」
という意味を込めて、相手の無意識の行動を肯定しながら、その無意識行動を気付かせてゆくと、相手が自分の行動そのものを認知した（無意識の行動を意識化した）とき、彼自身の取った行動や思考が肯定的に捉えられていると思った時点で「快」を感じるのです。そしてその結果、前の人（あなた）に対して「素直」な心を示し、言うことを聞くようになるのです。
一つの具体例を示しましょう。アルファー催眠の名手であるジョン・グリンダーは、雑談している相手に、何気なく
「あなたは、いま私の声が聞こえていますね。そして、膝の上に置いている手に温かさが感じられる。あなたの耳が良く聞こえ、血液が指先まで流れていて健康的で良いね」
と、突拍子もなく言います。無意識に聞いていた相手の声や自分の手が、自分に肯定的に気付かされた結果、相手のことを「良い人だ」と信頼感をもって受け入れてくれるようになります。これがチューニングの奥義なのです。
肯定的に気付きを与える……自分が無意識に行っていたことを認知させることによって、相手は
「良く気の付く人間だ」
と一目置くようになります。
つまり、信頼を寄せ、リーダーとして認知し始めるのです。
その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/
