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今週の喝 第403号(2013.1.7〜2013.1.13) この世は全て催眠だ(145)〜「ゴマすり」は最高の催眠テクニック!〜

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この世は全て催眠だ(145
〜「ゴマすり」は最高の催眠テクニック!

 お正月早々、チョッピリやってはいけない話をします。
相手に“お世辞”や“おべっか”を使うのは、実は催眠手法の一つで有り、とても効果の期待できる方法なのです。
 チューニングの目的は、相手をこちらに集中させ、尚且つ、「快(リラックス)」の状態に導くことです。昔から
 「巧言令色鮮(すく)なし仁」
口先が巧みで、角のない表情をする者に、誠実な人間はほとんどいないということわざがあるように、相手に対する“ヨイショ”や“諂(へつら)い”は、その効果が大きい故に狡猾な人間によって悪用されてきました。
 しかし、ゴマすり・ヨイショを少し角度を変えて見てみますと、ゴマをすっている方もすられている方も、どことなく楽しいのです。これが、相手を騙そうとか、相手を術中に陥れようとする策略の心があるとき、先のことわざのように誠実さがなくなるのです。
 相手のことを想い、その人が良い方向に歩むためにこそ、催眠はその効用を認められるわけですから、「相手のために」それを用いるならば、巧言令色は最高のチューニング技法であり、催眠話法となるのです。
 「催眠」という言葉を聞くとほとんどの人が、「詐欺」や「騙される」というイメージを持つのは、催眠者の心の在り方が不純(欲得のために用いる)である場合がとても多いからです。
 植木等の唄に「ゴマすり行進曲」という楽しい歌があります。作詞は青島幸男氏です。元東京都知事が作ったのですから、その内容は確かなものです。掲載は避けますが、そこには出世するためのエッセンスがしっかりと書かれており、主人公たる人物も
 「サァー皆んなそろって 楽しく元気に ゴマをすりましょう!」
と、やたら陽気なのがとても楽しく、その詞に名コンビの萩原哲昌氏が溌剌としたマーチ風の作曲で、素晴らしい仕上がりです。是非、皆さんのカラオケ・レパートリーに加えて下さい。

=相手の心は今どこに……?=
 何事も上手くゆくと、ほとんどの人間はそれに味を占め、その手法や方法に溺れてしまいます。大成功をした人間ほど、自己修正が下手くそなのは、その味の占め具合が大きければ大きいほど、その結果そのものに捕らわれてしまうからで、やがて大失敗の憂き目を見ます。
 人間とは、このように一つのことに執着してしまう性質を持っているのです。巧言令色のゴマすり効果に味を占め、悪の道に走った人間が多い証拠に「……鮮なし仁」ということわざが生まれたのです。言い換えれば、それほど効果が大きいが故に、ゴマをすった側(催眠を掛けた側)が、催眠状態(味を占める)に陥るのです。
 従って、催眠誘導をする前には、自分自身の心に
 「動機善なりや?私心無かりしか?」
と、しっかり自問自答して掛からなければ、まさに「ミイラ取りがミイラになる」状態となってしまいますので、くれぐれもご注意召されい!(^^;)
 世の中が栄枯盛衰の輪廻で動くのも、その渦中の人間が、成功する度にそこから抜けられない(催眠から脱せられない)状態へ陥るのです。これが、人間のルーティン化の悪いところです。つまり、「過去にとらわれる」というのは、自分の過去によって(しかも成功体験ほど)催眠状態になる(=催眠に掛けられた)のです。
 昨年、ノーベル賞を獲得した京大教授・山中伸弥博士、そのメダルの前で
 「今日を限りに、このメダルを見ることはないでしょう」
と言った言葉は、まさに、「ノーベル賞という催眠に掛からないぞ」というアファーメーション(宣言)であり、意志を未来へ持って行き、(世の)変化に対する対応を目指すことを明らかにした姿です。こんなにも感動の態度をとれる人がいたことを私は心より嬉しく思いました。

 チューニング(催眠)は、その用い方で毒にも薬にも変化します。催眠者(掛ける側)の精神性が大きく反映されます。しかし、古来よりそれを悪用した人間が多すぎたために、「催眠」という言葉を不純なイメージで染めてしまいました。そんな時、エリクソン博士は、神経言語プログラムという少々長い名前ですが、催眠の効用を良い方向に生かし、そこにある悪いイメージを払拭しようと、自分自身の経験則から系統化したのです。
 我々肉体に指令を与えている神経系は、人間独自の「言語」によってコントロールされ、そのプロセスには法則性が存在する……すなわちプログラミングされている故に、そのプロセスを解析・解明することによって、個人に而立心とモラルを植え付け、そこに人間相互の豊かな関係を育もうとする愛の理念が芽生えるのです。これこそ催眠現象善用の至極なのです。


この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/