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今週の喝 第331号(2011.8.22〜2011.8.28) この世は全て催眠だ(73)〜現代社会における“良い人間”の条件とは?!〜

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この世は全て催眠だ(73
〜現代社会における“良い人間”の条件とは?!

 現代社会の中で、特に会社に於いて“良い人間”とはどんな人間をみんなは指すのでしょうか。きっと“仕事が出来る人間”という答えが返ってきます。しかし、仕事という側面からだけ眺めると、そこは孫子の言う詭道(欺き合い)の世界でもありますので、駆け引きや策略の上手い人間が勝利することもしばしばで、日本の戦国時代に於いては“下克上”という、部下が上司を欺き、自分の利益追求にのみ執念を燃やす輩も多く出てきました。
 兵法に於いて勝利三原則の一つに「兵は詭道なり」と喝破した孫子自身、己の上司である呉王闔閭には徹底的に忠誠を尽くし、その信頼される人格の上に己が身の保全を図った経緯が明記されております。ここに“人格”という人間の知性のレベルが問われるのです。
 従って、現代社会に於いて良い人間とは、人格者のことを言うと私は考えます。「格」という字は、訓読みで「ただす」ですから、己に間違いがあればすぐさま修正する心を持っている人間であり、修正する心を持ち合わせた人間は、何事にも素直に反応し、人の事を自分の事に置き換えて(黄金律)物事を判断するため、間違いに気付く確率も高いのです。
 現代社会は、経済(お金)を主軸に営まれております。従って、この世界で人格者とは、如何に金儲けが上手いかでは無く、如何にお金を有効に使うかで判断すれば、容易に判定する事が出来ます。なぜなら、利己的に金儲けを考えている人間とビジネスをやりたいと思う人間はいないからです。もっと端的に表現すると、「金払いの良い人間」や「投資感覚の持ち主」こそ、古来より「生きた金を使う」と言われる人であり、その人の周りにいると夢や希望が自然にあたわるからです。

=人間のやる気は、夢と希望から生まれる!=
 お金に、「きれいな金、汚い金」の区別はありませんが、それを動かす人間の側(心)には、はっきりときれい・汚いが存在します。俗にいう「生きた金」とは、その用い方によって「夢・希望・勇気・愛情」といった人間の善なる活力が付加価値として存在することが条件です。それも、自分だけが満喫するのでは無く、周囲の人間にこの活力が及ぶような用い方をしなければ何の意味もありません。周囲に夢や希望、勇気、愛情を振りまく人間は、必ずや信用と信頼、尊敬と憧憬を一身に集め、そこに経済的活性も生じ、必然的に豊かな生活を営むようになるのです。
 これは、経済活動のみならず、教育や政治に於いても同じことが言えます。先回、子供がゲーム機に夢中になるのは、ゲーム機をいじるだけでも子供の興味を引くのに、その上に、ゲーム機は己の挑戦意欲が湧いてくるまで、何も言わず(機械だから当たり前です)待ってくれて、絶対に会社の上司や学校の先生や親のように子供を不愉快にさせる事をしません。まさに人格者の性質を全て備えてますね。
 ゲーム機のおもしろさと同様に、教える側や上司が「夢・希望・勇気・愛情」を相手に喚起させる能力として取得したなら、人間は必ずその人を手本として、その人のようになりたいと思って、真似をしてくる事でしょう。真似をする=“真似ぶ”が語源となって「学ぶ」という言葉が生まれました。しかも、憧憬をもって学ぶのですから、能動的姿勢は完成されています。人は能動的姿勢を持つ事が出来れば、8割が完成したと思って間違いありません。つまり、「やる気」こそ生命を燃やす発露であり、全ての活力の源なのです。

 「して見せて、説いて聞かせてさせてみせ、
              褒めてやらねば人は動かじ」

これは旧海軍提督・山本五十六が示した人間操縦術ですが、この「して見せる」段階に到達するまでに、じっくりと自分自身の人格を磨かなければなりません。
 学校に於いても、生徒の直面する大問題は、習った事をどんどん覚え込まなければならない事にあります。その時も、教える側の先生を、尊敬し憧憬の目で見る子供には、何の苦も無く先生を真似る事でしょう。教育と呼ばれている事の大部分は記憶と理解ですが、その根底に流れる真の問題は、如何に先生が人格者の性質を修得するかに掛かっているのです。
 記憶や理解は、つねに体験と結びついています。ある事を思い出すためには、その情報が与えられたときの心理状態に戻らなければなりません。その心理状態が、夢や希望に溢れているならば、愉快に学習できるでしょうが、その時の状態が叱責や悪いイメージで覆われていたならば、そのことを思い出す度に不愉快になってしまいます。それが、先生や上司そのものの動向であるならば、その結果は推して然るべしの状況です。
 人間誰しも、悪い事を思い起こす事は嫌ですから、「忘れてしまおう」と無意識に努力(?)してしまうのです。世間で俗に“頭の悪い子”と言われるのは、教える側の評価なのでは無いでしょうか。

この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/