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今週の喝 第776号(2020.3.2~3.8)この世は全て催眠だ(517)〜数多(あまた)ある中で、プロの定義とは〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる

潜在意識ってどんなもの? 

この世は全て催眠だ(517
数多(あまた)ある中で、プロの定義とは

 藤舍推峰(とうしやすいほう)さんの計らいで、「今津音頭」の邦楽の録音メンバーが決まり、町の皆さんには浅尾一雄今津連合福祉会会長から、鶴の一声でハッキリと引導を渡してくださり、何の迷いもなく、後は今津中学吹奏楽部の子供達に、日本独特の“音頭”のリズム感を教え込むのみとなりました。
 日頃、彼等が演奏するジャンル(マーチやクラシックなど、ヨーロッパ系の音楽)とはかけ離れたリズム感が必要なので、少々戸惑いがあるのではと思いましたが、いざ練習を始めると、打楽器のボス、3年生の佐藤君の大太鼓のイントロで、全てが杞憂となりました。子供達の頭は真に柔軟です。音頭独特の付点八分音符と8分の6拍子の中間のようなリズム感を、ほんの1時間ほどでマスターしました。彼等の身体には日本人の血が流れていることを実感した一瞬でした。そして、7月の第二日曜日、西宮市民会館大ホールでのレコーディングを待つのみとなりました。
 私は、京都祇園宮川町での皆さんの判断や行動、それに伴う適切な受け答えを肌で体感して思ったことは、「如何に人間を安心させることが重要か、また、安心させられるだけの力量が必要だ」と実感しました。そして、何事に於いても自分自身の鍛錬の成果こそが、オーラとして、また気迫として光り輝くことを確信しました。
 そして、一流の皆様の音楽的力量は、私が作曲した以上の解釈で「今津音頭」を音頭たらしめ、周囲の者たちを唸らせました。このエネルギーこそプロといわれる人達の“魂の叫び”だと実感した私は、
 「これは、二十歳(はたち)になった私への神のプレゼントに違いない」
と感じたのです。そして、“プロ”の定義は数ある中で、私は唯一「安心感」こそ最も重要だと確信するに至ったのです。

 

★★ぜんざいには塩!★★
 さて、レコーディング当日、西宮市民会館大ホールには、吹奏楽部の子供達とかけ声などのお囃子のために集まって下さった今津のおじさんおばさんの有志一同、そして、残念ながら推峰先生はコンサートで不在でしたが、ご紹介下さった今藤長之(いまふじちようし)さん初め素晴らしい邦楽界の方々、町の活性化を積極的に行う今津という町に、市として看過ならないと思って駆けつけた助役市会議長はじめ、お偉いさん方が大勢見学に来て、会場は熱気に包まれておりました。もちろん、祇園から里千代さんもおいでです。
 吹奏楽コンクールを体験し、緊張には強い教育をされているとはいうものの、20本以上のマイクが林立する中での初めてのレコーディングに子供達が上がりはしないかと気がかりでしたが、彼等は逆に面白がって練習の時以上にテンションが上がっておりました。
 そして、マイク調整のための試し録音がスタートしました。2小節の佐藤君の大太鼓に続いての斉奏(全合奏)……会場に少々物見遊山的に来ていた市会議員や教育委員会の皆さんの態度と姿勢がガラリと変わったことが、指揮をしている私に伝わってきました。もちろん、演奏をしている子供達もそれを感じ、中学生とは思えない迫力と乗りで、練習の時には出なかったサウンドが響き渡りました。
 そして、12小節の前奏の後、「さあっさ集まれ今津の衆よ……」今藤長之さんの歌声に、まさしく会場中が酔いしれました。長之先生は長唄の大御所です。民謡歌手の皆さんとは少々趣の違う節回しに、私は新鮮さを覚え、本当に素晴らしいレコーディングが完成する実感が肚(はら)の底から湧いてきました。
 マイク調整のための2テークが終わり、さて、本番という時に、三味線の今藤和歌治郎(わかじろう)さんが、中学生達に、
 「あんたらホンマに中学生どすか。音頭の乗りがゴッツゥよろしおすなぁ……」
と、思わず語りかけて下さったのには、驚きました。
 「三味線が勝手に鳴ってくれる様なりズムで、ホンマに楽しいおす」
と言う言葉で、今まで得津先生に怒鳴られてばかりいた子供達が、得意満面の笑顔になり、それまでも盛り上がっていた会場の雰囲気が、より以上に和やかさを帯びたのを感じました。
 その雰囲気を、レコーディングディレクターの日本ワールドレコード社長の靱(うつぼ)氏の隣に陣取り、録音チェックのため座っていた我が師・得津武史先生は、ボソッと
 「ガキらもやりよるのぅ」
と漏らしていたと、後日靱氏から聞きました。そして、
 「あの録音の時、今年のコンクールも“もろた”と思うたで」
と得津先生から聞き、先生もスパルタだけではなく子供達の良いところを今藤和歌治郎さんのように素直に言うことで、よりスパルタ教育が功を奏することを感じたと語っていました。そして、最後にこれまたボソッと、
 「ぜんざいには塩やなぁ!」

 

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/

 

 

★編集よりお知らせ★

今週の喝!の中で紹介されている「今津音頭」は下記にて当時の音源を聞くことができます。

ぜひ当時の様子を思い浮かべながら、今週の喝!を御覧ください。

 

◆歌入り◆

 

◆笛入りカラオケ◆