M&Uスクール

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今週の喝 第596号(2016.9.19〜2016.9.25) この世は全て催眠だ(338)〜相手によって自分が変わる!?〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(338
〜相手によって自分が変わる!?

 この世は全て「相対性」から成り立っています。このように述べてきましたが、突然、「アインシュタインの相対性理論」で有名な理論物理学用語が出てくると、拒否反応が起きますね。
 私はある日、電車の中でうたた寝をしていました。寝ぼけ眼(まなこ)の私は、ある駅で隣の線路に止まっている電車をボーッと眺めていると、自分が行きたい方向と逆向きに私の乗っている電車が走り出すではありませんか。私はドキッと冷や汗をかき「間違えた!」と思わず乗降口に駆け寄ってしまいました。しかし冷静さを取り戻すと、その真相が判明しました。それは、私の乗っている電車が動いたのではなくて、向かい側の電車が出発したのでした。
 誰しも、少なからずこのような錯覚体験はあるでしょう。これは、自分の視点が中心となって外界を見ているため、相手が動いたのに自分が動いたように感じたのです。これが相対性です。
 相対性を大きく捉えると、新幹線で新大阪から東京へ向かっているのは、東京がどんどん私の乗っている新幹線に近づいてくるとも解釈できるのです。人間は、あらゆることを自分の経験と勘……つまり、自分の人生を中心に捉えてしまいがちです。そして、それを打ち破った人間が新たな発見や摂理に気付くのです。
 さて、この相対性は、我々の心にも起きています。たとえば、人間の味覚です。子供の頃は甘い味覚から発達し、徐々に辛いもの苦(にが)いものと発達してゆきます。ですから、子供の時に親の目を盗んで飲んでみたビールは「不味い!」と感じるのです。そして、成長と共に味蕾(みらい)が発達し、甘党辛党と自分の感覚的趣向が繁栄され、分化してゆくのです。
 もう一つ、私は小学校3年生の時に不思議な体験をしました。それまで、トマトとマヨネーズが大嫌いだった私に、とても美しいお姉さんが、マヨネーズがたっぷり入ったのトマトサンドを作ってくれたのです。「ゲッ!」と思いましたが、そのお姉さんに嫌われたくないので、思い切ってぱくりとやったとき、その美味しいこと!
それ以来、私はトマトファンのマヨラーになりました。
 そう、味覚は相対性の至極なのです。
 
★★兵法は、最大の催眠法!★★ 
 相対性は、たえず調整を求めてきます。そして、調整は技術ですから、催眠の極意ともいうべき“快”を提供する技術=催眠法は、それを凝縮した、処世術であると言っても過言ではありません。
 もちろん、そこには催眠誘導する側のモラルが最も大切です。そして、催眠者と被催眠者、相互の幸福を基盤にした“快”がなければなりません。このように改めて書くくらい、催眠法はそれを用いる人間の思い通りに相手を意のままに誘導できます。それ故、催眠術というと何か相手の意のままに動かされ、自分では太刀打ちできないような感覚で、催眠自体を忌避してしまいます。それは、良く効く薬のように処方箋を間違わなければ、最上の特効薬となってその薬効を果たします。
 人間に限らずあらゆる生きとし生けるものは、すべて“快”に向かって生きています。そして、出来るだけエネルギー消費を抑えようとする効率的欲求から「楽と得」を求め、それが高じて「怠け癖」にまで自分の性格を昇華させることもあります。
 催眠は、このような生き物の欲求的性質を学び、それを効果的に用いて、相手の“快”を誘発することで、さも、こちらの意のままに相手が動いているように誘導するのです。ですから、人間のみならず、あらゆる動物は催眠誘導されます。つまり、催眠に掛かるのです。
 その極意は、「相対性!」相手の心と身体の動きに対して絶えず調整してゆく技術です。その為に必要な技は「観察眼」です。あらゆる状況を観察して、その動向から今相手がどの方向に向かおうとしているか、つまり、相手の感じる“快”はいずれにあるのかを洞察する能力を身につけるのです。
 我々人間の失敗は、単純に「想定外」から起こりますから、この観察眼・洞察力を身につけるということは、相手が思っている“快”の方向と真逆の感性も同時に想定しないと取りこぼしてしまうことになりますから、同時に二方向を推測し、どちらに傾いても対処できる態勢を整えることになります。
 この世を生きるに於いて、最も大切な感覚が要求されるのです。たとえば“兵法”ですが、簡単に言うと「戦争に勝つ方法」が記されています。その内実は、常に正対と反対の二方向から物事を観察し、どちらに転んでも対処できる体制作りから始まります。つまり、「勝つ」より「負けない」ことからスタートします。こういった思考回路は、それを学ぶ人間の想定能を活性化し、あらゆる対応力をアイデアの中から生み出します。
 この思考回路の構築法は、まさに催眠誘導する時の催眠法と合致するのです。強いて言えば、「兵法とは、最大の催眠法!」と言っても過言ではありません。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/