M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第586号(2016.7.11〜2016.7.17) この世は全て催眠だ(328)〜人の心は、いつも理性と感情で翻弄される〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(328
〜人の心は、いつも理性と感情で翻弄される

 御年25歳のとてもチャーミングな女性が、恋の悩みで毎日泣き濡れていました。私も若い時には、恋の苦しみ、恋の歓びに一喜一憂したことがあり、今となってはとても懐かしい気分で(失礼!)話を聞きました。
 彼女は、合コンで出逢ったジャニーズ風の彼に一目惚れし、おつきあいが始まり、(今時の子ですので)すぐに深い関係に陥りました。そして4ヶ月が経って、自分の部屋に忘れていった携帯電話に別の女性からのコールがあり、相当なショックを受けました。
 そんな事件があったことは彼には話しませんでしたが、優しく語りかける彼のそぶりを見ても全くときめかなくなりました。しかし、彼のことはいつも心の中を去来し、何をやっても落ち着きません。そして、ますます腹立たしく思い、「別れよう!」と思うのですが、どうしても忘れられません。そして、フッと素直な心になってみると「やっぱり好き!」という自分がいて、心の中は完全にドッペルゲンガー(二重人格)状態です。
 そんな心ですから、仕事(ハウスマヌカン)にも身が入らず、チョンボの連続。店長に叱られることも増えてきました。心は、八代亜紀さんの歌「もう一度会いたい」状態です。
   ?あんな男といいながら、
     今日も来ました港町……。
 
 私は、そんな彼女に、あなたが選んだ彼がプレイボーイだったのだから、「自分の所為!」ということを先ず認識しないといけないと伝えました。つまり、この事象は、「彼が二股掛けた悪い男」ということも出来ますが、彼女が「彼の性質や魂胆を見抜けなかったアホな女」ともとれるのです。
 
★★潜在意識は“癖”の宝庫★★ 
 恋をしたとき、自分の感覚や感性全てが、正しいとか間違いなどと考える余地(理性的判断)など全くなく、自分自身の“感情”の赴くままに、相手の良い面だけを見て、自分自身の勝手な解釈で相手を決めつけてしまいます。つまり、全く相手の悪いところは見えなくなるので、古来より「恋は盲目!」といわれるのです。
 他人(理性脳)から見ると、すぐにその恋の行方は分かるのに、当事者には見当が付かないばかりか、見当をつけようなどと想うことすらなくなります。誰でも、他人のことを冷静で見ていられるのは、そこに理性がしっかりと己の感情をコントロールしているからです。人に恋するのは、恋愛感情の成せる業ゆえ、やがて、感情が落ち着きを取り戻し理性が復活すると、相手のもう一方の側(悪い側)を見るようになります。そして、結婚に至れば、新婚時代の後は理性脳が全貌を捉えるようになります。それは、人間が冷静な判断を出来るようになるチャンスでもあります。
 恋をして燃えているときにも、その感情的推移を冷静に己の理性で監督していれば、恋の苦しみに陥ることはないのですが、これが青春期……人はこの苦しみ(感情)の中から理性を育むのです。それは、「全ての運命は、自分が選んだ選択肢と優先順位によって形成される」ということです。但し、その選択肢と優先順位を選ぶ心は、感情か理性かで人生は大きく変わります。
 さすれば、理性で感情を管理すれば良いですね。
 
 さて、先の恋に苦しむ彼女をじっくり分析すると、自分の心の状態が感情的であることすら気がつかず彼に惹かれてゆきました。感情はNow & Hereにしか働きません。理性は、“未来志向”と“分析”をします。恋をしている人間は、感情的思考で動きますので、完全な凡人になりきってしまうのです。ですから、もし他人が、自分の意を寄せている相手のことを悪く言うと、より頑なに自分を固持しようとし、相手の欠点は見えなくなり、長所だけをデフォルメして受け入れます。先般もお話ししたように、まさしく凡人は「私は正しい」と自分の所行の検証もなしに思い込み、反対者を排斥します。

●一事が万事
潜在意識とは簡単にいえば、我々が生きて行く上で必要な生命(生理)現象を自動的(無意識)且つ円滑に稼働させる装置です。また、後天的には、その人間の経験や体験から得たものを蓄積し、それを癖化して、これを無意識化します。我々が「無くて七癖」といわれるのは、それを反復することで無意識化されるからです。従って、気付きません。つまり、自分の癖は自分には分からないのです。そして、その癖はすべての行為・行動に及びます。
 ある青年が、横浜で彼女が出来て初デートにおよびました。食事は水上レストランで、プレゼントはイカリの形のペンダントでした。やがて、彼は神戸へ転勤になり、初めは遠距離恋愛で頑張っていたのですが、若者の恋はデートの回数が減るとやがて冷め、現地で新たな出逢いがあり、新しい恋がスタートしました。その初デートは、海の見えるレストランでプレゼントはヨットのペンダントでした。いやはや、基本的に海から離れることができないのです。
 人間は、一旦潜在意識に情報がインプットされると、無意識に同じ行動をとってしまいます。ですから催眠法をマスターしようとする人は、この事を熟知し、相手が無意識で営む行為・行動(癖)を、相手を読む予測の材料として用います。その癖が、「一事が万事」を誘発するのです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/