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今週の喝 第580号(2016.5.30〜2016.6.5) この世は全て催眠だ(322)〜人は矛盾の生き物〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(322
〜人は矛盾の生き物

 人は、自分が人間嫌いのなのに、人に嫌われるのを極度に恐れます。人間の大半が、人に対して礼儀節度をもって接するのは、相手のことを鑑みてのことではなくて、自分が悪く思われないためにしている場合がほとんどです。それも、無意識にやってしまうから自分では気付きません。
 人間は“関係性”の生き物ですから、けっして単体(ひとり)では生きてゆくことは出来ません。なのに、他者をうざったく思う。でも、他者には悪く思われたくない。この矛盾は、他人との接し方に対する「術」を知らないことから生じます。
 人間が勉強しなければならないのは、このような矛盾(仏教では戯論(けろん))を無くすことが、人間最大の幸福へのパスポートだからです。つまり、自分を知ることが一番困難なのです。
 科学の世界でも、宇宙は空を見上げれば何とか解明の糸口は掴めますが、一番身近な地球の内部の様子は中々分からない。地震予知や噴火予知が功を奏さないのは、地球内部を見聞できないからなのです。見えないものの研究は、本当に進まない。例えば、生命の形や霊魂の存在、心の有様など、体験則に沿って○○ではないだろうか?と憶測は出来ますが、その憶測をするための資料・事例集め、またそのメカニズムの研究は“面倒くささ”が手伝って中々進みません。つまり、自分を苦しめている原因、つまり自分自身の研究は、心や霊は見えない故に、逆の意味で苦しい(面倒くさい)ので、いざ自分がその苦しい立場になって、困らないと目覚めない!……目覚めはしても、右往左往するだけで、唯々嘆き悲しむだけがオチです。
 だから、古来より賢者は人間(関係)学をしっかりと繙(ひもと)き、それを諺や格言、例え話や物語にして残してくれました。それでも、学ぶ気のない人間には縁遠い話しですね。
 
★★不快(苦)は、エネルギー元素!★★  
 ある年頃の女性が、恋に落ち、そしてやがて失恋し、泣き濡れて胸の痛みを癒そうと、私の元をたずねてきました。その子に私は伝えました。
 「人を好きになるのは、思春期を過ぎれば自然の流れだけど、初恋が失恋体験の初めであることが大半であるのは、自分が相手を見定める眼力(人間鑑別法)を持っていないことが根本原因。失恋はとても苦しいね。だから悩んでいる時間があれば、“愛する”ということはどうするかを知れば良い。
 人の見分けが出来ないから、悩み苦しむ。基準を持てば(学べば)人としての本物性を見抜けるから、決して悩むことはないよ。つまり、あなたが悩んでいるのは、間違った鑑別法で恋人を選んだから、別れがやって来たんだよ!」
 そうなのです。恋の苦しみや悩みは、恋そのものに苦悩があるのではなく、人間学を学ばない故に、苦悩が生じたのです。それは、まさしく運命がその人間の“選択肢+優先順位”で決定するように、正しい鑑別法を習得することから始めれば良いのです。鑑別基準が間違っているから“苦”が生じる。つまり、悩んでいるということは、間違った鑑別法で相手を選んだから、必ず何時か苦しみ不幸の憂き目に遭うのです。
 飜ってみると、恋の悩みは苦しければ苦しいほど、そこから学ぶべきものが多くあるのです。そして、決して間違いを起こさない、間違った選択をしない自分をサイコ・サイバネティクス(前進し失敗し修正する)によって創りだしてゆくのです。
 しかし、ここに大きな難題が横たわっています。それは、私が『凡人六原則』と名付けた人間固有の情動(無意識)のシステムの中の、二つの項目、
    ①私は正しい!
    ②楽と得がしたい!
です。これが複合的に作用し合って「面倒くさい」という怠け心を生じさせているのです。
 怠け心は、「楽と得」を釣りのエサにされると、簡単に釣り上げられてしまいます。ここで先ず単純に考えましょう。あなたは“釣り人”になるのか、それとも釣られる“魚”で良いのか……! 人生を自分の思考行動で堂々と歩んでゆく人間になりたければ、優秀な釣り人=魚の動向を知り尽くしている人にならなければなりません。しかし、人の本質は「怠け者」。そこで、“苦”から逃れたいという矛盾(戯論)から脱出するには、「私は怠け者」と自分に言い聞かせると良いのです。
 何故なら、人間の欲望の中には、“名誉欲”があり、「自分は怠け者」と自問自答することで大いなる「不快」が心に起きます。我々が怠けてしまうのは、怠け心を意識していない時ですから、「私は怠け者」と常に自認すれば、そこに名誉心が働いて、“意志反作用の法則”が顔を出し、その不快感から、正しい方向へ自分を向けようとするエネルギーが生まれるのです。
 失恋した若者に告ぐ! あなたの容姿やセンスが失恋の材料ではなく、勉強喚起をさせるために、天(法則)がその状態を創った! 失恋という不快を、快に変える手立てが、「学ぼう」とする学習意欲を生み出すのです。
 “苦”は宝! と思えた人間こそ、感じ方と考え方を制御できるのです。催眠も「掛かる方」にいるのと「掛ける方」にいるのと、どちらを選ぶことが自己鍛錬になるでしょうか……?

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/