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今週の喝 第570号(2016.3.21〜2016.3.27) この世は全て催眠だ(312)〜正しい日本語を学ぼう〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(312
〜正しい日本語を学ぼう

 キリストの弟子・ヨハネが、「言葉は神である!」と言うが如く、我々人間だけが、天にゆるされた言葉の使用。それを無意識に使い、その言葉から愛を育み、またいざこざも始まる……言葉とは、その用い方如何で様式にも悪意にもなる諸刃の剣ですね。
 また、言葉は心とは裏腹の事も平気で表現します。ですから、仏教では、行動と心と言葉を一致させなければならないことを「身口意の一致」として、我々に説いています。
 また、先回、桂文治師匠が「有り難う」に過去形の「有り難うございました」はない!と断言されているお話をしましたが、私はこのお礼の言葉「ありがとう」を意識して話しただけで、随分、言葉に慎重になりました。そして、「あ〜、その〜、え〜」といったつなぎ言葉の排除に挑戦し、今では、99%排除に成功したと自負しております。
 このように、いろいろと言葉について探って行くと、目上目下という人間の上下関係において、用いてはいけない言葉が多くある事に気付きます。
 目下から目上の人に用いてはならない言葉の代表格は、「ご苦労さま!」……これは「お疲れさまです」といわなければ失礼にあたります。また、意外や意外なものに「なるほど!」という感嘆詞がありますが、これも、やはり目下の者が目上の人に用いてはならない言葉です。この「なるほど!」という言葉が多用されるようになった原因は、過去のTV番組で15年間にわたって731回も放送されたフジテレビの「なるほどザワールド」が大きく影響しています。恐ろしきかなテレビの威力を痛感します。
 もちろん、言葉は時代と共に変化することも承知していますが、その間違った用法は、正しい用い方を知っている人間からすると切歯扼腕ものです。これは、言葉に限らず、「知っている者vs知らない者」の間で起こる確執です。それも、自然発生でイライラしますから、心証が悪くなったり、不愉快を併発することも屡々です。
 
★★知らないことが、不幸を招く!?★★  
 あなたは、ある日突然、親しくしていた人が音信不通になったとか、商売の得意先から意味・理由もなく商談を打ち切られたという経験はありませんか? こんな体験を持っている方の中には、言葉がその人の気を害した結果、相手は注意勧告や喧嘩を端折って、「縁を切る」という短絡的な短気立腹人間もいます。こちらにしてみれば、何が何だか分からない間に縁を切られてしまい、とても面食らいます。そんな原因の大半は、無意識に発したこちらの言葉で、相手の心証を悪くしたのです。「知っている者vs知らない者」……このように考えると、知らないがゆえにビジネスを失ったり、縁を失ったりする怖さを知ることですね。
 そこで、私たち人間の大半が日常会話でもの凄く多用し、また、この言葉の意味や用法を理解した人に取れば、本当に不愉快に感じる用語があります。
それは「頂きます」です。
 多くのビジネスマンがこの言葉をふんだんに使っていますが、この言葉は、最も注意すべき言葉です。この間も、旅行の添乗員がバスの中で、
 「いまから、このバスで京都観光の案内をさせて頂きます、私山田と申します。手持ちのパンフレットをご覧頂きますとお分かりのように、今日は五ヵ寺を拝観して頂きます。途中、トイレなどご要望がありましたら、私の方に遠慮なく言って頂ければ対処致します。」
 などと、わずか30秒足らずの間に4回も「頂きます」のオンパレード!さて、この「頂きます」を考察しますと、一昨年大評判になったTV番組「半沢直樹」で、主人公の銀行員が、証文にハンコを押させる場面で「ここに、判を押して頂きます」という台詞が多く出てきました。その場面では、絶対に拒めない状態を作っておいて、相手に判を推させる時、しかも、ジェントルマンシップをもった主人公が「丁寧に強要する時」に用いていました。ですから、「頂きます」という言葉は、“丁寧な命令語”なのです。
 「お土産を頂いた」、とか、「ご飯を頂きます」と言うように直接の動詞として用いる時は、それは「頂戴する」という意味で用いますので、命令語ではありませんが、先ほどの添乗員のように、一つの動詞の次に補助的に付けた「頂きます」は、全て命令語ですので、絶対に目下から目上の者に用いては失礼に当たります。ですから、添乗員と観光客の間では、絶対に用いてはなりません。ならば、どう言えば良いのでしょうか? それは、簡単です。「〜下さい。〜致します」で良いのです。「案内させて頂きます」は「ご案内致します」、「ご覧頂きます」は「ご覧下さい」です。
 このように、口癖となって何の悪気も無しに使う言葉の中に、猛毒が含まれていると考え、それを「知っている人」がいることを念頭に置いて正しい言葉を使う努力をすれば、やがて、相手の心をシッカリと把握し、相手の心をコントロールできるまでになってきます。まさに、これは催眠の基本なのです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/