M&Uスクール

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今週の喝 第552号(2015.11.16〜2015.11.22) この世は全て催眠だ(294)〜人間は大自然を受け入れることで生き延びた〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(294
〜人間は大自然を受け入れることで生き延びた

 我々人間は、 太古の昔より大自然界に順応することで、自然淘汰を生き抜いてきました。最近の人間は、文明を発達させたことにより、自分たちが大自然界を変えてゆけるような錯覚をしている者達がいますが、それは傲慢というものです。

 大自然界とは“摂理”のことです。摂理とは、表現を変えれば「神」そのものですから、逆らえるわけがありません。
 こんな大自然界の摂理にしっかりと順応してきた人間は、先回申しました、音の理論にも同調し、そこから他の生き物より発達させた情緒を安寧化するために、光や音、香りや味、また感触で心を安らげる術を体得したのです。
 そんな中から、芸術、とりわけ音楽を生み出したのです。従って音楽そのものもまた、人の情緒や大自然界の摂理から離れることは決してありません。
 さて、話を音楽の理論にもどしましょう。
私の体験ですが、中学の入学式当日です。私たち西宮市立今津中学校では、日本一の栄冠に輝く吹奏楽部のマーチに合わせて体育館(入学式場)に、足並みをそろえて入ります。我々の今中では、入学式の行進曲は春の選抜高校野球の入場行進曲を使います。私の時は、梓みちよの歌で大ヒットした「こんにちは赤ちゃん」を大阪市音楽団(当時)団長の辻井一太郎先生の編曲によるもので迎えられました。
 その日のことは、今でも鮮烈な印象として、心に残っています。新一年生として、体育館前に並んでいた時はどうもなかったのですが、一歩、体育館に足を踏み入れるや、高らかな45人の奏でるブラスの響きで迎え入れられたときの、あのボリューム、そして響きは私の脳幹を完全に麻痺させました。それを去ること2年前、かの体育館通風口から「新世界交響曲」に聞き入った以上の感動でした。
 
★★音楽の感動の秘密が明かされた!★★ 
 さて後年、潜在意識の研究に携わるようになったのも、この感動のしくみを研究し、その研究成果で「世の中の役に立ちたい、私も人に感動を与えたい」とおもうようになり、音楽を独学ですが勉強するようになりました。あの中学校一年の入学式の感動を与えた要因の一つに、「編曲」という作業があり、それは、原曲をより感動を与えるように前奏や間奏を効果的に作り、また、興奮や安寧の境地を楽器の組み合わせによって、サウンドを作り上げてゆくのです。
 一つの旋律(メロディー)も、無伴奏(ア・カペラ)で演奏するより、伴奏がついた方が、心に広がりを感じます。複数の楽器がそれこそ、音の高低、強弱を綿密に計算して人を感動に導く作業が、編曲なのです。
 その基本は、先回話しました、自然界の倍音に、いろいろな音を重ねて行くことで、複合的な周波数が構成されその響きがより豊かなものになるハーモニー(和音の響き)を醸し出すことです。
 ま、専門的なことは抜きにして、滝廉太郎作曲「花」(春のうららの隅田川)を二重唱で歌ったときの感動を思い出して下されば良いでしょう。
そして、クラス全体で大合唱になると、ここでまた、デュエット(二人で歌う)とは違う、壮大な感覚に包まれましたね。そして、不思議と隣の人間(クラスメート)との絆が深まった経験を持っている人も少なくありません。音楽が心までも揺り動かした瞬間です。
 さて、その秘密は、多人数の音(楽器や人声)が重なることで、微妙に音同士が干渉し合い(ほんの少しの音程のずれによる)、それが壮大な響きを生み出していたのです。だから、100人を超すようなオーケストラの響きは、この結果、高音から低音まで、その「倍音の嵐」に見舞われ、我々の脳幹は刺激の坩堝(るつぼ)に落ちたように、感動し、それが我々を変性意識状態に導き入れるのです。
 このエッセンスを取り出すと、それは「重低音」というまか不思議な音に秘密があることが研究で分かってきました。重低音とは、あらゆる音が干渉し合うことで、我々の耳には聞こえないけれども、直接私たちの感性を刺激する、ものすごく低い音です。
 教会にある大きなパイプオルガンの長いパイプは、我々の耳には届かないような低い音を出しています。パイプオルガンを発達させてきた人たちは、その研究過程で経験則としてこの重低音に気づいたのです。
 私も超大型のパイプオルガンの最低音(足で踏むペダルにあるので“ペダルトーン”といいます)を聞かせてもらったことがありますが、聞こえると言うより、その低音の振動で自分の着ている服が波打っているのに驚きました。この重低音の響きこそ、変性意識状態への導引の要だったのです。重低音は、何も低音楽器からだけ出るのではなく、豊かな響きと人間が感じるのは、奏でるサウンドが一本の楽器であっても、例えばカラオケのエコーのように、自分の歌った声が残響として残っている間に、新たに自分の声を重ねて行くことで醸し出されるのです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/