M&Uスクール

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今週の喝 第547号(2015.10.12〜2015.10.18) この世は全て催眠だ(289)〜「頑固」からの解放は至難の業!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(289
〜「頑固」からの解放は至難の業!

 “頑固”この嫌な響きの人間の性質は、それこそ、その人間が培った「経験と勘」から生まれた“固定観念”を頑なに守ることです。つまり、その人間の“固定観念”は、その人間自身の歩んできた「経験と勘」によって無意識に誘導された催眠の結果生まれたとも言えるのです。
 「万事休す!」……全てやることはやり尽くし、もう他にやる術がなくなり諦めの境地に至ることを言うことわざです。しかし、人間のアイデアはとても豊かに溢れ出るもの!別の人間から見るとやり方や対策はまだまだ残っている場合が往々にしてあります。「もう万策尽きた」と思うのは、先に行ったように自分のやり方や、自分の生きてきた道が“全て”と思うところに、アイデアの枯渇があるのであって、考え方や感じ方を改めると、意外な活路が見いだされることがよくあります。その頑固さを捨てることこそ、新たなる自分の発見になります。それは、「素直になる!」ということです。「そんなに簡単なことなのか」と思うでしょうが、ほとんどの人間が一番“苦手”とする事なのです。
 例えば、自分の会社が傾いてきた社長がいたとします。その社長の下に、友人から紹介されたアイデアマンがやってきたとします。その時、社長は自分の考えが尽きたからこそ、アイデアマンを招聘(しようへい)したはずです。しかし、この時の社長の心理はとても複雑です。それは、会社が再興することを望んでいながら、そのアイデアマンが、新たなる模索の道を提案したとき、心のどこかで「そのアイデアは失敗すれば良い!」と叫んでいるという、“心のねじれ現象”が起きることがよくあります。
 「目的のためには、手段を選ばず!」という勝負の心得など、どこかへ消え失せて、無意識のうちに自分のプライドだけを守ろうとすることで起きる現象です。これほど、人間の頑固性は強いのです。
 
★★「変性意識」とは……?!★★ 
 自分自身が自社の建て直しのために雇ったアイデアマンに、自分自身が失敗することを願うという腸捻転現象。こんな事があるのだろうかと思う方もおられるでしょうが、実は、これはほとんどの人間がもつ、過ちの一つなのです。それほど、人は自分が生きてきた人生(経験と勘)を否定したくないのです。
 ある人(その問題に直接関係のない傍観者)から見れば、理論破綻していると思うでしょう。この理論破綻こそ人間の頑固性のなせる技で、これが高じてゆくと盲目性にまで発展します。先般、国会で可決した安保関連法案の集団的自衛権の国会審議でも、野党側の反対の論旨が既に、理論破綻していたのを目の当たりにして恐ろしい限りでした。
 その昔、ある党派の国会議員が、
 「武器を持つから戦争になる。だから、武器を捨てれば、彼らは攻めてこない!」
などと言っていたのを覚えていますが、これと大差ないくらい、国会前に法案決議反対のために集まった学生や一般市民は、完全に理論破綻しています。しかし、彼らは、理論破綻しているが故に「自分たちの理論は正しい」と信じ切っているのです。
 学生達は、いざ戦争になると、自分たちに召集令状が来て戦いに出て死ぬ可能性が出てくる故、その方向から考察して反対運動を展開しています。しかし、現実は尖閣諸島、竹島問題など事態は、野蛮な行為によって、既に事態はおかしくなっています。その辺の状況(矛盾)を問いただすニュースキャスターに、彼らは「あなたは戦争賛成なのか?!」と頓珍漢な答えで応酬し、まるで話がかみ合いません。
 これほど、人間は自分の側から見た世界を正しいと信じ込む性質(偏見)を持っています。ですから、このような偏見に満ちた頑固人間には、それこそ「万事休す!」と思ってしまいがちですが、催眠法はこんな人たちにもしっかりと効力を発揮します。
 何度も言いましたが、催眠とは「快」を与えることによって、相手の心をリラックスさせ、その柔軟な心と身体から、その人間の考えている論理体系を組み直し、それを脳裏にしっかりとイメージさせることで、相手の考え方を誘導してゆく方法です。
 人間は、他の生き物と違って、想像力に長けており、現実と想像の区別がつきにくい生き物です。この想像力が活発に働く環境は、変性意識(Altered state of consciousness)という顕在意識と潜在意識の中間に位置する意識が前面に出た時、我々の考え方や感じ方を変化するようになっています。考え方や感じ方が変わるのは、この変性意識に因るものです。
 変性意識になる時とは、例えば夕暮れ時の海岸で沈みゆく夕日を見た時など、郷愁を誘われる気持ちになります。これは、環境による催眠現象なのです。また、満員電車やギュウギュウ詰めのエレベーターなど大勢の人間が混雑した中では、良識を失い、押されたら押し返すという日頃なら眉をひそめる行為も自分自身がしてしまうことも儘あります。これらはほんの一例ですが、いつもの自分と違った自分が出てくる……変性意識とは、このように“心変わりの意識”、文字通り、「性質が変化する時の心の状態」なのです。
 こんな観点から、件の国会前の学生達を観察すると、それこそ変性意識状態から集団心理が誘発され、もしかしたら、意味も分からずその雰囲気の中に飲み込まれているのかもしれないのです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/