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今週の喝 第545号(2015.9.28〜2015.10.4) この世は全て催眠だ(287)〜「自観法」は、感情制御への最短距離!〜

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潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(287
〜「自観法」は、感情制御への最短距離!

 「自観法に始まり、自観法に終わる」と言われるくらい、潜在能力開発の手法で最も大切な訓練が自観法です。自分の感情を自分自身の理性で管理統御する自観法は、一見とても難しい物のように思われますが、実際に行ってみると、意外と簡単にマスターすることが出来ます。
 それは、自分の行動や思考を自分自身で解説するのです。例えば、上司にミスを指摘されたとします。人間は、自分のミスを暴かれたりすると、逆作用で、羞恥の心を隠そうとして、自分の感情を高ぶらせたり興奮して、その場の雰囲気を何とか転換しようとします。しかし、自分のミスは厳然と存在するので、いくら転換しようとしても、どだい無理な話です。それどころか、益々上司の心証を悪くして、立場が追いやられることも屡々です。こんな時は、いち早く「素直な心」を自分自身に取り戻し、ミスに対する抜本的解決に取りかかるのが上策です。
 しかし、人間は無意識に自分を厄災から守ろうとする性質が多い少ないという個人差はあるにせよ、心底に横たわっています。ですから、「分かっちゃいるけど、やめられねぇ!」……理性では素直になろうとしても、感情的抵抗を無意識に試みてしまいます。そして、結果は益々悪くなってゆくのです。
 人間誰しも失敗し、それを修正してこそ、その人間の成長に繋がってゆきます。ですから、修正にこぎ着けるためには、自己制御……つまり、冷静なる理性的判断をすることが肝要です。
 その手法が、「自観法」なのです。さて、そのやり方は……!
ミスを隠そうとしている自分がいれば、「今、ミスを隠そうとしている感情的自分がいるな!」と有りのままの心を、自分自身の理性で、実況中継するように“内響”すれば良いのです。内響とは、自分の脳で、自分自身に語りかける言葉ですから、自分の感情的行動や思考を、自分自身の理性で、自分自身に語りかけることです。つまり、あらゆる事象、あらゆる行動、あらゆる思考を自分自身に実況中継し、それをしっかりと自分が聴くのです。
 
★★「自律神経」は常に現実!★★ 
 これまで執拗に“自観法”修得について語るのも、理性的な自分を常に保たなければ、感情的判断の虜になり、感情的判断は、自分の側からしか物事を見ないので、判断ミスを起こすことが多発します。人生は賭け事的にやって上手く行く道理もなく、はやり、双方(周りと自分)の見地で見なくては、その確実性を己のものとすることは出来ません。
 理性で事象判断をすることを“道理”と言いますが、この道理を弁(わきま)えた上で、冷静に理性的に行動することで、物事は正しい方向へ進展してゆくのです。
 世のリーダーたる者は、この冷静なる理性的判断と行動能を修得することは必須条件です。また、この沈着冷静な思考と態度がその者の信用度を増し、周囲から尊敬と憧憬で迎えられるベースとなります。ですから「威光暗示」と呼ばれるその人間独自のオーラは、理性的思考行動から発し、そこに適切な言葉によるイメージ喚起が加わることで、ラ・ポール(信頼)が生まれ、快い人間関係の基礎が築かれます。
 そして、いよいよ催眠話法によるイメージ誘導が始まります。
ここまでのことを、箇条書きにしますと、催眠誘導に必要なベースは、
 ●催眠に誘導する側(催眠者)は理性的判断能を保つ。
  (感情的な思考行動は、片面固持ゆえ、失敗を招く)
 ●被催眠者に対して、どのような状態に誘導するのかを明快にする。
  (催眠誘導中に迷走しないために、理想の形を持っておく)
 ●被催眠者にチューニングを行い“快”を与えるために、
    相手(被催眠者)の情報を明確にしておく

以上の三つを常に発揮できるように、自観法の訓練を常日頃からやることです。
 そして、催眠の手順をもう一度復習しておきましょう。
催眠法は人間の最大能力である言葉から想像力を得ることを利用して、「快」を与え、相手の心を自分の思惑の方向に誘導する方法です。また、人間はその進化の途上で想像力をしっかりと鍛えた結果、実際に起こっていること(現実)と想像の区別が付きにくくなりました。まして、リラックス(心が安定している)時には、想念がプラス(快の方向)に向いているため、自分の願望(そのようになりたい)も手伝って、自分が想像した方向にゆこうと無意識にします。その時、自律神経系は完全に「想像=現実」の状態になります。つまり、想像している姿と同じように、自律神経は既に同じ状況(スタンバイを済ませている)になっているのです。
 それは、蛇の嫌いな人間に「蛇だ!」と言って、ロープの切れ端を投げると、その瞬間、蛇とロープの区別がつかないため、自律神経系は「蛇」に遭遇したのと同じ感性と感覚で対応します。つまり、恐怖の対象との遭遇ですから、冷や汗が出て鳥肌が立ち、呼吸が速くなって全身が硬直し、直ちに動きにくい状態になるのです。しかし、実際は「ロープ」なのです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/