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今週の喝 第514号(2015.2.23〜2015.3.1) この世は全て催眠だ(256)〜“今”から“未来”へ目標を変えよ!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(256
〜“今”から“未来”へ目標を変えよ!

 人の“快”には、空間的“快”時間的“快”があるのはすでに述べました。人のみならずこの世に生きるすべての動物は、体内エネルギーをできるだけ消費せずに(効率よく消費する)、生きようとする「エネルギー保存の法則」が備わっているため、学習しない限り「楽と得」を求める性質を無意識に修得します。それはつまり、外界から見ると「怠けている」と写ります。
 人間は、大体に於いて、同じ性質を持っているので、人が怠けているのを不快に感じるにもかかわらず、自分は「楽」をしたい、と思う矛盾した生き物です。また、この性質があるから、人のことは案外正確に判断、把握できるのです。
 街中のインタビューでも、自分が出来もしない政治判断に対して、割合正確な論調をしゃべっているのを耳にしますが、自分に直接関係ないという無意識に冷静な感覚からものを見ると、自分のことは棚に上げて(気づかずに)、しっかりと論理展開するのです。これを「傍目八目(おかめはちもく)」といいます。
 傍目とは、囲碁将棋などを傍観している人のことで、自分が実際に対戦していないからこそ、そこに冷静さが保たれて、何と「八手八目先まで読むことができる」という故事成語です。
 つまり、冷静に物事を観察することは、未来の事象を知ることを明快に示しているのと同じなのです。つまり、「時間的思考」を理性の中から修得し、しかも、それは「理論が明快で、且つ立派」という条件を充たしています。
 しかし、いくら時間的思考をものにしても、体のエネルギーを無駄にしないという性質「空間的思考」を持っていることで、ここに矛盾が生じます。
 この“矛盾”の気付きは、“空間的快”を踏襲することで、“時間的快”を求める精神が生まれ、理性型人間への進化が始まります。これを単純に表現すると「努力」です。
 努力とはその人間の粘りや辛抱の力で行うものと、何か重苦しい意味合いを感じさせますが、それこそ「好きこそものの上手なれ」ということわざにあるように、好きなものは、それをGetし、成就させようとして、その完成形(成功の形)を無意識にイメージしているのです。ですから、「好き」という感性を心にめばえさせたら、それこそ「苦もなく」何事も修得できてしまうのです。
 ですから、「努力」とは、その物事の理想の形を自分がどれだけしっかりと想定できているかでその度合いが決まります。
 
★★“催眠”は、諸刃の刃(もろはやいば)★★ 
 途中で投げ出す人間、何事も継続力のない人間は、「根性がない!」と思われてきましたが、そうではなく、自分が物事に対峙してゆくときの理想が希薄である故に、途中で止めてしまうのです。
 だから、「がんばれ!頑張れ!」と叱咤激励しても、あまり効果は上がりません。それより何事も未来の想定を明快にし、それが想像の中で完成しているところをクリアにイメージさせることの方が重要です。
 しかし、10歳以下の子供には、この未来志向=時間的快を求める能力は希薄ですので、この時間的快を空間的快に置き換える人間が必要になるのです。先回と重複しますが、
 「勉強すると、将来素晴らしい人生が待ってるよ」
と言っても、子供にはハッキリ理解できません。それより、
 「私は(お母さん)、あなたが勉強している姿を見ると嬉しいよ」
と伝えた方が良いのです。
 
 さて、この時間的思考(快)は、平均して10歳頃に芽生えますが、その感性は訓練しないとしっかりと発達しません。またこの頃になると、自分の心に欲(寝・食・性・金・名)がしっかりと根付いてきます。そして、それをものにするのは容易くないことも体験します。そこに“努力”が生まれるのですが、甘やかされている子はその努力が必要ないため、空間的思考を時間的思考に移行する努力を怠ります。その結果、感情的で辛抱のない幼稚な性質がそのまま残ります。
 同じく、恋をした時など甘えられる状態がやってくると、人は直ちに幼児復りをして、年齢的には時間的思考の筈なのに空間的思考で物事を判断するようになります。恋する彼と一緒にいつまでも居たいと思う心は、その顕著なものです。
 このような心の状態(空間的か時間的か)を、しっかりと理解している彼が居るとしたら、その彼に好かれたいという心が、彼女を大人の状態(時間的思考)に戻し、一所懸命、彼の心に添うように努力するのです。
 催眠とは「快」と解説したように、相手に「快」を与えたいという心の誘発も、また“催眠”なのです。ですから、相手をどのような状態に誘導するかをしっかりと把握した上で、相手の心の状態を熟知し、それに添った誘導法を用いると、絶大な効果を発揮するのです。
 まさに、催眠は人間関係の円滑化になくてはならない重要な働きをします。その反面、恐ろしいテクニックにもなりますので、催眠を学習しようとする人には、それ相応の倫理観の勉強が必須となるのです。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/