M&Uスクール

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今週の喝 第513号(2015.2.16〜2015.2.22) この世は全て催眠だ(255)〜彼を知り己を知れば、百戦危うからず!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(255
〜彼を知り己を知れば、百戦危うからず!

 催眠とは、端的に言って“快”です。つまり、心が“快”の方向に向かえば、我々人間はそれだけでやる気や勇気、自信に満たされます。つまり、モチベーションが上がるためには、そこに“快”が存在することが必須条件です。
 よく昔から、「苦は、人を育てる!」「かわいい子には旅をさせよ」などといわれます。これに異を唱える気はありませんが、ちょっと別の面からこのことわざを検証すると、我々の進む方向性がはっきりとします。
 「苦」は、不快です。だから我々はここから抜け出そうと行動します。その方法は、今まで生きてきた経験に則って無意識にその行動を選択(反応)するのです。これが、その場逃れ、その場しのぎである故に、真の解決をせずに応急措置で終わることが儘あります。それを、私は「短絡的な快=空間的“快”」と呼んでいます。件のヴァイオリニストも、これで、悪い“癖”を潜在意識に刻んだのです。そして、その結果、コンサートになると、「嘔吐・めまい・発熱」といった症状まで誘発するようになりました。
 おかしな言い方ですが、我々は意識的に「嘔吐・めまい・発熱」などを起こすことはできません。それほど潜在意識のパワーは凄まじいのです。よく、意識と無意識を氷山の図に例えて表現しますが、まさに「顕在意識は氷山の一角」……露見している部分に過ぎません。その下には、とてつもない見えない潜在意識というエネルギーが潜んでいるのです。病気は、ばい菌が作用するものと、このように心が原因で患うものとがあり、この後者は、無意識にその場しのぎの行動を繰り返した結果の“癖”によって、潜在意識にインプットされた、その人間固有のマイナス感性です。
 ですから、このマイナス感性は、「今」を逃れようとして生み出したものですから、その逃れようとする行為そのものが、“将来”とても悪い結果をもたらすことを、先ず認識させることが大切なのです。つまり、自分自身の状態の把握からスタートします。
 
★★“一緒”にいることの素晴らしさ★★ 
 「人生逃げ場なし!」これは宗教家であり思想家の・石川洋(よう)先生の名言ですが、当たり前と分かっているようで、我々人間は嫌なことから逃げようとする性質をもっています。逆の言い方をすると、「楽と得を求める」のです。
 この「楽と得を求める」ことを“合理化”といいますが、“今”逃げても、必ず“将来”にしわ寄せが来るなら、本当の合理化にはなりません真の合理化とは、「逃げる」ことではなく、「克服する」ことですから、“今”という空間的快に捕らわれたら、将来必ず“不快”がやって来ます。
 霊長類である人間は、このようなことは分かっていますが、「今の快楽」は、潜在意識にある「エネルギー保存の法則」という本能的なパワーが横たわっているため、中々それを踏襲することが出来ません。まさしく
 「分かっちゃいるけど、やめられねぇ!」
の世界です。
 子供に「勉強しなさい!」と叱っても、素直に「分かりました」と勉強した者がいません。「今、しようと思ってたのに、ママが言うからやる気なくした」などと、文句を言ってくるのがオチです。
 つまり、無理矢理やらせようと思っても駄目です。
 しかし、ここに人間関係において“愛”(相手が一番、自分が二番)の感性をもっている人が側にいてくれて、その愛を快く思う感覚が芽生えているなら事情は変わってきます。ここに人間特有の「愛する」という感覚の作用があるのです。まして、その愛を投げかけてくれる相手が、“今”ではなく、“将来”の自分の成長した姿をしっかり待ち望んでくれたなら、その姿・形になるために、一所懸命“努力”することで、その愛に報いようとします。つまり、空間的な“快”を蹴散らし、未来の完成した己の形である時間的“快”へ、自分の行動体系をシフトします。端的に言うと、愛する人、愛を投げかけてくれる人と共に成長し、その恩に報いる自己表現として“努力”するのです。
 セルフイメージ(自己像)の発見者、マックスウェル・マルツ博士は、
 「この世に勉強の出来ない子はいない。ただ、勉強する意味(動機)が分からないだけだ」
と喝破しています。
 小学生を具に観察すると、成績の良い子は“お母さんのことが大好き”である場合がとても多いことに気付きます。子供は、勉強する意味や将来必要になるなどという勉強の意義などあまり分かりません。これが分かるようになるのは、大体12歳頃からだと言われています。つまり、12歳までは算数を教え、それ以降は数学に変わるように、人間の逆算思考はこの頃出来るのです。算数とは「1+3=4」というように順算ですが、数学は「5+X=8…X=8−5=3」と方程式の解を逆算で求める脳に切り替わるのです。ですから、逆算的思考になるとは“時間感覚”の芽生えなのです。
 だから、勉強の出来る子供を育てようとするなら、
 「勉強すると、将来○○になるから頑張ろうね」
と未来の形を言うより、
 「勉強してるあなたを、お母さんは大好きよ」
と、今の希望を伝える方が効果があるのです。但し、子供は“今”に生きていますから、色々と先のことを計画する大人にとっては、「ズッと一緒にいてやらなければならない」ことに、また苦痛を感じるのです。
 件の美人ヴァイオリニストも恋をして、デートしているときは最高の快を感じているのですから、“彼”が、このことをしっかりと学んで、
 「あなたが素晴らしい音楽を奏でているところが大好きだよ」
と言ったなら、彼女は猛然と練習したに違いありません。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/