M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第509号(2015.1.19〜2015.1.25) この世は全て催眠だ(251)〜M&U SCHOOLは、上がり防止から始まった!?〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(251
〜M&U SCHOOLは、上がり防止から始まった!?

 以前にも書きましたが、小学生時代に初めて「上がる」という自分とは関係のないところで起きる、自分の状態について書きました。朝礼台の上で「今週の目標……」これを言うだけで、頭真っ白!自分ではない状態になり、結局、何もできないまま、月曜朝の朝礼台から降壇したのを覚えています。
 それで終わったと思いきや、今度は、クラスのみんなに合わせる顔を考えて、ホームルームに行くのがとても怖くて嫌でした。
 今から、これを分析すると、自分自身に自分の心が“集中”していなかった……、いや、完全に周囲のことが気になり、気が散りまくっていたことを思い出します。つまり、自分の行動に集中すれば問題は起こらないのに、どうしても気が散ってしまい、自制が効かなくなって失敗の憂き目を招いたのです。
 でも、若い時はそんな心の状態すら分からない……つまり、自分とは何かも分からずに生きている時代なのかも知れません。
 「上がる」と、実力を出し切ることはできません。いや、半分以下になることもあります。そして後年、潜在意識との出逢いを切っ掛けに、私はこの幼少体験を思い返し、「上がり防止策」を研究し、コンサートや講演講義に役立てました。その時、私の行動行為を見ていた人の中から、「上がり防止策」を教えて欲しいとの要請があり、それが潜在意識の有効活用への嚆矢となったのを思い出します。
 人生とは摩訶不思議なもので、この上がり防止対策を聞いた人の中に、音楽学校(大阪・相愛大学音楽学部)に通うお嬢さんをもつ方がいて、「演奏は上手くなっても、上がればおしまい!」という(ような)タイトルで、学生達に講義の要請がありました。
 そして、その評判がどこからどう伝わったのか、大阪市経済局が主催する「浪速あきんど塾」で半年間、常任講師をする事になりました。それでも、「まだシッカリと理解できないから、定期的に開講してほしい」という養成から、今のM&U SCHOOLの元型が出来上がって行きました。
 ああ、懐かしや!今から30年くらい前の出来事です。
 
★★「上がり」防止は、“意識”では無理!★★ 
 私の知り合いのヴァイオリニストで、とても素晴らしい演奏技術を持ち、その上、目の覚めるような美人がいました。心許した仲間の間では、彼女は素晴らしい演奏をします。皆さまもご存じのように、オーケストラでヴァイオリンは、大勢が一斉に演奏しますね。二人で一つの譜面を見るのを1プルトといい、Beethovenなど大きな編成では第一ヴァイオリンだけで5〜6プルト(10〜12名)もいます。そのオーケストラでは、とても評判が良く、その人間性と相まって人気者でした。
 ある時、その美貌も手伝って、テレビ局から独奏の依頼が来ました。曲目はBeethoven作曲「ROMANCE ヘ長調」です。とても美しい曲で、技術的にもそれほど難易度はありません。しかし、彼女は快く引き受けたものの、それから段々緊張が増し、本番が近づくにつれ弓は震え、音は外し、顔が引きつり、精神的に演奏不可能な状態にまでなりました。
 彼女は意を決して、カウンセラーに相談に行きました。そこでは、
 「上がってはいけないという意識が余計に上がる原因になっているから、あなたのあるがままの自分をオープンにすることが大切だから、上がる弱い自分を受け入れることですよ」
と、教えてもらったと、とても嬉しそうに話していたのが印象的でした。しかし、テレビ局でリハーサルまでどうでもなかった彼女の心が、いざ本番となったとき、決定的に頭真っ白、譜面は見えず、惨憺たる演奏になって、それ以後、完全に自信喪失の状態になって、オーケストラに退団届けを出すまでに至りました。そして、私のところにやって来て
 「上がっても良いと思うように努力したのに、やっぱり上がってしう。カウンセラーの先生からは、まだ本当の意味で心からそう思い込めていないようだねと言われた」
と、泣きながら訴えます。
 彼女のこのエピソードと述懐の中に、人間の行動、感情、心理、そして意識と無意識の本質がハッキリと表現されています。この「上がり」こそは、まさに無意識のなせる業なのです。そして、この反応に対して、「上がっても良いんだ」と思おうとする、彼女の一所懸命な努力(=意識)は、全く何の力にもならなかったのです。そればかりか、彼女は彼女自身の意識によって良くなろうとすることで、ますます「良くならない」悪循環に陥ってしまったのです。
 心理的なアプローチで、私たちM&U SCHOOLが注目するのはそこなのです。「上がらない」ために、「上がっても良いんだ」と思うその心の底には、「上がってはいけない!」という真の心が横たわっていたため、最初の気を軽くするための「上がっても良いんだ」が、その本性をむき出して、より上がってしまったのです。これを、“意志反作用の法則”といいます。
 このように、意識的に弱点を克服しようとしても、無意識(潜在意識)の部分が彼女の意識のほとんどを取り仕切っているため、まるで、解決の糸口が見いだせなかったのです。
 そこで、いよいよ潜在意識の達人・梅谷忠洋の登場となったのです。さて、私が彼女にしたことは……!?

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/