潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（２３３）
〜呼吸を制する者は、己の思考をプラスへと導く。〜
人間は、身体（筋肉）と思考状態（イメージ）と呼吸が並行移動する。そして、その中で筋肉も思考状態は、自分の思うに任せられませんが、呼吸だけは、何とか自分自身で制御できそうです。
喧嘩をしたとき、我々の呼吸は、早く荒く、そして浅いです。そこに、仲裁人が入ってきて、
「ま、落ち着いて……」
などと言いながら、両手の甲を上に、手のひらを下にして、たしなめ諭すように、
「まぁまぁまぁまぁ、お二人さんどうしたのですか？」
などと尋ねると、だんだん呼吸が穏やかになると同時に、今まで頭にきていた自分が冷静な心を持つように変化するのが分かるでしょう。
また、子供の時、母に叱られて泣きじゃくったときなど、
「泣き止みなさい！」
と言われても、急には無き止めないまでも、心が落ち着いてくると、自然と泣き止んだ経験は誰しもありますね。
この時、泣いている自分をじっくり観察すると、だんだん呼吸が深くなって行ったのが思い浮かびます。
自律訓練法も、この人間の性質……つまり、「呼吸制御だけは自分自身で何とかなる」ことを利用します。また、先般話しましたように、人は、イメージと現実の境目がハッキリしない生き物ですので、＋（プラス）感性に導引すれば、呼吸は穏やかになるのです。そのためにも、呼吸を緩やかにして、思考状態をプラスに導き、身体を快感の状態にします。
そのためにも、自律訓練法６つ公式の背景公式である
「気持ちがとても落ち着いている」
という自己暗示は、とても効果絶大です。
ゆっくりと息を大きくゆっくり吸って（この時は、必ず腹式呼吸）、その息を吐き吐くときに、「１〜つ、２〜つ」と」数をゆっくり数えながら、だいたい30秒くらいかけて身体の中にある息をきれいさっぱり最後の１ccまでしっかりと吐き出します。このように数を数えながら、ゆっくり呼吸をする訓練を禅では「数(すう)息(そく)観(かん)」といい、禅などにも応用され、大きな効果をもたらしています。
★★呼吸を制する者は、潜在意識の世界の覇者となる★★
その時、息を吐くと同時に、頭の中で自分自身に向けて心の安寧のための暗示を心なんかでつぶやきます。
「気持ちが、とても落ち着いている！」
というような、まるで天国からのメッセージのように脳裏に響かせながら、息を吐く度に自己暗示をかけてゆきます。その時、心が乱れて雑念が襲ってこようとも、時間をかけて唯々その暗示だけに意識を集中ます。
これを5分ほど続けると、不思議なくらい今まで心を支配していた（気になっている）雑念が無くなり、気持ちが妙に落ち着いた状態になってくるでしょう。もし、そのようにならなければ、あなたは“気散”の状態ですので、唯々、呼吸に集中する事を心掛けましょう。
この時、3分も待たずして、眠りに入ってしまう人も居るでしょうが、それも、リラックスの一つであり、それだけ身体が疲れていたのだと解釈して、自然に身体を休めて下さい。
さて、この自律訓練法の背景公式と呼ばれる準備運動が終わったら、第１公式から第６公式まで、自分自身を誘導してゆきます。しかし、この誘導は第１から第６まで、全く同じ文言で誘導します。違うのは、例えば第１公式の「手足が重たい」と暗示をかけますが、第２公式では「手足が温かい」と、その状態や身体の部位が変わるだけですので、ご安心下さい。
それでは、第１公式に入りましょう。第１公式は「重感」です。
ここで注意するのは、頭に描く文言は、自分の呼吸にマッチした、ゆっくりとしたテンポで
「私の手足が、重た〜い。手足が重た〜い」
と抑揚を付けて、まるで語りに音楽（メロディー）を付けたようにして、脳裏に響かせます。
呼吸をゆっくりとして、自分の手足にゆっくりと諭すように「私の手足が、重た〜い」を繰り返します。そして、手足がどっしりと重さを感じるようになるまで、４〜５回反復します。あなたが自分の手足に意識を集中している限り、きっと手足から力が抜けて、感覚がなくなるほどになる方もいるでしょう。
同じように、第２公式の「温感」に入ります。
第１公式と同様に、今度は
「私の手足が、暖か〜い。手足が暖か〜い」
と、脳裏で自己暗示をかけてゆきます。それと同時に、体内の血液が勢いよく自分の手足に流れてゆくところをイメージするとより効果的に手足の暖かみを感じることが出来るでしょう。
このように、
第３公式「心臓が静かに、打っている」、
第４公式「呼吸が楽になっている」、
第５公式「お腹が暖かい」、
第６公式「額が涼しい」
これらを順次心の中で繰り返し唱えることで、自己催眠状態になって行きます。
この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/
