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今週の喝 第490号(2014.9.8〜2014.9.14) この世は全て催眠だ(232)〜自律訓練法に入るための下準備〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(232
〜自律訓練法に入るための下準備

 シュルツ博士の自律訓練法のメソッドには、“6つの公式”とそれに導入するための“背景公式”から成り立っています。
 自律訓練法=自己催眠法は、ストレス緩和、心身症、神経症など、心に関する疾病に大きな効果をもたらします。また、勉強や仕事へのやる気を起こし、疲労回復、抑鬱効果、不安の軽減など実生活に応用することによって、爽快な心で実生活を彩り豊かな能動性を喚起します。
 
 それでは、実践に入りましょう。背景公式からスタートします。
背景公式は、自律訓練法に入るための、心と身体の準備運動です。先ず、静かな場所に出来れば仰向けに寝ることのできる部屋、または、ゆったりとくつろげる椅子に座ります。寝るときは、「気を付け!」の姿勢をして、一気に身体の力を抜くと、腕は手のひらを上に、足は少し開いてVの字型になります。これを「くつろぎのポーズ」と我々は呼んでいます。ヨーガでは、「死体のポーズ(シャバーサーラ)」と呼ぶ場合もあるとか聞きましたが、どうも気味が悪くて……。そして、枕などは用いません。その時、アゴが少し前に出るようにすると、呼吸のための気道確保ができます。そのチェックは、口が半開きになっていればOK!アゴを引いて、首筋の後ろに緊張を覚えるようであれば、首筋の後ろに腕が一本通るような感じにしましょう。
 また、自律神経が穏やかに調和されてくると、体温が少し下がる傾向がありますので、気にならない程度のタオルケット、毛布などを掛けておくと良いでしょう。
 自律訓練法は、自分自身(心)が発する暗示(イメージ)で、自分の身体に影響を与えて行く訓練ですので、感覚を鋭くするために、靴下などの末梢神経を保護するような衣類は着けない方が良いでしょう。
 
★★先ずは呼吸制御から初めよ!★★
 自律訓練法の概要は、人間は実際の行動や現象と自分が思い描くイメージの区別がつきにくいという性質を利用した、自己統括法です。
 我々人間は、「肩凝り」一つにしても、中々その筋肉をほぐすことは出来ません。それは、肩凝りを起こした原因……それは、実際に起こった事象であれ、自分の心が受けた感性であれ、マイナスの行動やイメージ、プラス発想の観念が湧かない状態での作業や集中(この場合は正確には“集中”ではなく“固着”と呼びます)など、文字通り「凝り固まった」状態になったとき、肩が凝ります。
 そして、ひとたび肩が凝ると、「自分がただ肩の力を抜けば良い」だけのことなのに、マッサージなど他人の手に依らなければ、なかなかほぐれません。それは、人の心と身体は、体験した事象……それが、マイナスであれプラスであれ、次の行動を正しく導こうとする性質(サイコ・サイバネティクス)があるため、潜在意識に余韻として暫く残ります。この余韻が増幅していつまでも消えなかったり、記憶されてしまった状態がPTSD(心的外傷後ストレス障害)です。従って、自分の感覚と感性で、自分を凝り固まらせた「肩凝り」が、自分の意志では、どうにもならないのです。
 また、「肩凝りは万病のもと」といわれるのも、肩が凝る=筋肉が硬直する状態が、マイナスイメージもしくは、マイナス行動から来て、自分の心と身体が疲弊して、免疫力を低下させていることに因ります。
 従って、自律訓練法の大要は、「リラックス」の一言に尽きます。身体をリラックスさせることは、心に描くイメージがプラスでなければなりません。そして、心がプラスにシフトするには、「呼吸が深い」という条件が満たされなければ、決してプラス思考には転じません。
 つまり、人間は、身体(筋肉)と思考状態(イメージ)と呼吸が並行移動することをしっかりと概念に入れておきましょう。それは、肩凝りのように身体が硬くなれば、思考状態はマイナスに働き、呼吸はため息など浅い呼吸になっています。逆に、心が晴れ晴れしているときは、身体も快活に動き、呼吸は深くなっているのです。
 人間の身体と思考、そして呼吸が連携していることは分かっても、先ほどの肩凝りすら、我々はコントロールすることは出来ません。また、スポーツや楽器演奏などの、試合やコンクールなどでは、「上がる」という心の状態がやって来ます。これもいくら「人という字を手のひらに書いて、それを飲み込む」ことをしても、ほとんど無駄でしょう。すなわち、筋肉とイメージと呼吸が連携していると分かっても、筋肉やイメージのコントロールは至極困難であるのです。しかし、最後に残った〈呼吸〉は、何とかコントロールできそうですね。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/