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今週の喝 第467号(2014.3.31〜2014.4.6) この世は全て催眠だ(209)〜日常会話の暗示〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(209
〜日常会話の暗示

 「カナ子さんは、女の子としてはキレがいいね」
こんな言い方をする場合、その言葉の額面通りに解釈する人は先ずないでしょう。ここでは、
 「女の人は、一般的にキレが悪い」
と言っているのです。しかし、そのように単刀直入に言うと、いくら事実でも、それを聞く側は
 「セクハラだ」「男女差別だ」
などと騒ぎかねません。そこでこの様に婉曲的な言いまわしをするのです。
 また、道端で自動車のタイヤを眺めていると、通りすがりの青年が寄ってきて、
 「パンクですか?」
とたずねます。その言葉の裏には、
 「お手伝いしましょうか」
という心が隠されていますね。
 別の例では、ある中年男性がパブで口角に泡して
 「そりゃね、経営者は誰を昇進させたっていいよ。だけどね、公平でなくちゃね。間違った昇進はよくないよ。ゼッタイ!」
 これは、私は長い間昇進の適格者だった。だから、今度は自分が昇進する番だ!と言いたいのです。
 このように、“類推テクニック”は、自分の意志を、自分ではなく、一般常識のような形を用いて表現してゆき、相手に自分の真意を察するように仕向ける技法です。しかも、自分は欲深くなく、正しい意見を言っているだけ!というニュアンスも演出しているのです。人間は、無意識にこの様な言葉を喋るのですから人の名誉心はすこぶる長けていますね。
 そして、社会に出ると、この様な“類推テクニック”も、複雑且つ、高度化してきます。

★★恐るべし、類推テクニック!★★
 「どうか、言いたくないことは言わないで下さい。仰りたいことだけお話し下さい」
このように言うと、相手の心では活発な連想ゲームのスイッチが入ります。
 『待てよ、私が本当に言いたいことって、何だったんだろう』
このような自問自答が心を支配し、その結果、自己防衛のとれたストレートなコミュニケーションが可能になってきます。
 そして、次第に“ハラ芸”に近づいて行くのです。
 「課長はそのように言われましたが、私は何も反論致しません。言いたくないのです。私が何も言わなくても、課長は私の心を理解して下さると信じております。だから、言わないでおきます」
この言葉の裏側に潜む真意は、
 「部長。私に言えと言われるなら言います。しかし、私は何も言いたくありません。ただそれだけを分かって欲しいのです」
 このように、何を分かって欲しいのか?、相手に全く全てのゲタを預けてしまっています。それでも、立派にコミュニケーションは成り立ちます。

 また、質問は相手からの情報を引き出すだけではなく。質問がキッカケとなって相手の心に“類推”が開始され、それが相手の広大な資源(リソース)と接触します。
 そして屡々(しばしば)、正常な話し合いでは程の深い真相説得(サイキック・コミュニケーション)が可能になるのです。
 一口に“質問”と言っても、内容によって随分機能がちがいます。それらを分類すると、大きく4つの質問に分けられます、そしてその性質が、互いに違う情報を発しています。それいくつかの例を挙げてみましょう。

 (1)相手の思考に準備運動をさせる質問
 「すみませんが、ちょっと手を貸して頂けませんか」
 「ちょっとお尋ねしますが、その値段はどのくらいでしょうか」

 (2)情報を探る質問
 「ところで、今何時ですか」
 「それじゃ、私のしたことは規約に触れることになるのですね」

 (3)相手に知識をもたらす質問
 「自分でやれば、あなたは出来たと思いますか」
 「もし、あの人と結婚していなかったら、あなたはどうしたでしょうか」

 (4)相手の考えを活発にする質問
 「ところで、あなたならその提案に、どう答えますか」
 「あなたは、みなが決めたルールを守りますか、それとも、ここから出て行きますか」

 このように、相手に投げかける質問一つが、相手の心を誘導するキーワードを含んでいるのです。その質問の内容よりも、相手から思惑通りの回答を捻出することに重きを置いているのですね。
 しかし、ここで注意しなければならないことは、類推する相手の育った社会や環境で解釈が変わり、大きく誤解を招くことがあります。例えば、大阪では、「あんたアホやなあ!」というと“お人好し”を示しますが、関西圏以外の人は、“バカにされた”と取ってしまいがちですのでご用心!

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/