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今週の喝 第465号(2014.3.17〜2014.3.23) この世は全て催眠だ(207)〜より高度な暗示テクニックにご用心!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(207
〜より高度な暗示テクニックにご用心!

 今まで伝えてきました、マルチまがい商法などの暗示は、なにかとても押しつけがましい言葉が多くありますね。
 今、テレビでは、夜中や視聴率の少ない日中に「インフォーマーシャル」なるものが流れています。インフォーメーション(情報)とコマーシャル(広告)からきた造語です。
 「テレビ○○ショッピング」とか「○○ネット△△」などと銘打って、甲高い声の説明員とそれを受けるアシスタントの女性で質問会話形式で、商品説明をし、最後に「お得!」とばかり、
 「日頃なら9,800円のところ、本日このテレビをご覧の皆さまに限り4,800円でご提供します。さらに、この□□をお付けして、お値段据え置き!今すぐお電話を……フリーダイヤル0120 ○×□×◎△へ」
と、甲高い声の説明員がアピールすると、
 「わーっ!私も欲しい……!」
と、アシスタントが囃します。
 こんなインフォーマシャルを企画しているディレクターに、その反応を尋ねると、結構な数の電話が有ると言います。
 しかし、
暗示テクニックは高級になればなるほど、押し付け度は少なくなります。そして、本人が“自分で察する”ような構造になって行きます。今回は、こんな技術の中から「類推のテクニック」を紹介しましょう。
 「類推のテクニック」とは、言葉のウラの意味を相手に察知させ、読み取ってもらう方法です。
 わずか一行のヒントからでも、人は驚くほど多くの隠れた意味を読み取ることができます。         
 
★★相手の想像力を操作する“類推暗示”★★
 推理小説の名作に、ハリー・ケメルマン「9マイルは遠すぎる」(ハヤカワ・ミステリー文庫刊)というのがあります。
 行きずりの男がふとささやいたコトバ
  「9マイルは遠すぎる」
この一言に隠されたウラの意味を探偵である主人公が推理して行く物語です。
 「5マイルや10マイルではなく、9マイルと半端な数を断片的に言っているのは、犯人が土地勘のある男だからだ」
 「9マイルが遠すぎるのは、自動車ではなく歩くからだ」
 「町から出て行くのか、外からやって来たのかも察しがつく」etc.
 このように、類推暗示は、人間の持っている素晴らしい暗黙の推理力に期待したテクニックです。
 この推理力を活性すると、人はそれら物語の脈絡(道筋)を解き明かそうと頭を働かせて、多くの事を類推して行きます。週刊誌のパズルに始まり、刑事物ドラマなど、全てが類推のテクニックを用いるように仕組まれているのです。
 人は、好奇心の塊であるので、ほんの少しの情報からとてつもない想像を働かせて、一つの道筋を創る性質をもっているのです。それこそ、ミステリーと謳われる分野に惹きつけられるは、人のその性質にあり、また、そんな性質を用いて人を勧誘したり、誘導して行くのが類推暗示なのです。
 私がある画家の先生宅を訪問したとき、そのアトリエの横壁に
 「世の中に、人の来るこそうるさけれ、
           とはいうものの、お前ではなし!」
という狂歌が掛けてありました。
 その色紙を半分読んだとき、私は無意識に、
 「私は嫌がられているのか?!」
と類推してしまいました。しかし、続きの下の句を読んで
 「よかった!私の事ではなかった」
と、一人相撲で胸をなで下ろしたことがあります。
 人というのは、壁に掛けてある色紙一枚から勝手に一喜一憂するのです。これも類推暗示の効果です。
 
 もう一つ、日常会話からよくある暗示の例を紹介しましょう。
 「ナガタ君は近ごろガールフレンドがいないみたいだね」
 「えっ、彼は京都にしょっちゅう出かけているよ」
これは、どうやら京都に彼女ができたらしい、という暗示メッセージを構成しています。
 ついでにもう一つ、
 「彼が来るなら会っても良いよ」
これは、彼が来ないから会えないといっているのです。
 このように、相手の発するコトバをよく類推すると、色々な意味を含んでいることが分かりますね。また、その色々な意味を類推させるために、さり気なく相手に投げかけることでイメージ誘導するのです。
 いやはや、複雑ですね(>_<)

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/