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今週の喝 第464号(2014.3.10〜2014.3.16) この世は全て催眠だ(206)〜世間一般に横行する「ショック暗示」〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(206
〜世間一般に横行する「ショック暗示」

 母親が子供に、
 「あなた、しっかり勉強しなかったら、良い学校へ行けないわよ。そしたら、良い就職も出来ないし、良いお嫁さんも来ないわよ。そんなんで良いの?」
といった、会話を良く聞きますね。ハッキリ言って、成績の良し悪しで人生が決定付けられるとは思いませんが、親自身、子供の将来を願って叱咤しているのは分かるけれど、確証の無い、世間一般常識もどきの、脅しに近い言葉の羅列ですね。
 いくら、子供のことを想って言っているにせよ、自分の心に確証を取らず、口による上辺をなぞっても所詮、子供の心には届きませんね。ここは一つ、「心と言葉と行動」を一致させて宣って下さいませ。
 と、まあ、我々の日常には、このような恐喝めいた「ショック暗示」が、無意識に使われています。
 また、もっと巧妙に、意識してこの様なニセ暗示を用いる輩も多くいます。
 年に1、2度起きるマルチまがい商法など、何故こんな単純なダマシに嵌まるのかとおもうようくらい被害が出ています。
 リクルートといえば「就職雑誌」をイメージしますが、本来の意味は、「企業が人員を募集すること」です。
 マルチまがい商法は、このリクルート……新しい販売員を勧誘し、その者達からリベートをとるシステムであるが故に、自分の下に子供会員を作り続けないと商売がたちまちストップしてしまいます。
 健康器具などの販売では、“ご愛用者のつどい”などと銘打った激しいリクルート活動が行われています。
 
★★横行するダマシのニセ“暗示”★★
 そんなプロの手口を見て、私は後で身震いするほど、自分がそこに嵌まって行くのを認知しました。「危ない、危ない……(>_<)」
 先ず、その健康器具の開発者と名乗る四角い顔の男性が、
 「今日はじめて、この会場に来た人はちょっとお立ち頂けませんか」
と起立を促す投げかけをしますが、本来、初体験のものの前や、場所では、人は能動的に行動しづらい生きものです。そこで、立つ人間やら、そうで無い人間、また後で追随して行動する人間など、足並みが揃いません。そこですかさず、えらの張った四角い顔の開発者は、
 「それでは、肩凝りの治った方は手を挙げて下さいませんか」
と促すと、会場にはサクラがいて、勢いよく「ハイッ!」と手を挙げます。すると、効果がハッキリと確認できないユーザー達が、効き目が無いのはもしかしたら自分の感覚の悪さ(効いたか効いていないか?)ではないかと勝手に考え、誰も何も関与していないのに、
 「勘の悪い人間だと想われたくない」
と思い、つられて(追随して)手を挙げるユーザーも出てきます。
 そこですかさず、つられ挙手の人に、
 「それは良かったですね。本当に治って、あなたは誰に感謝しますか?」
と質問しますと、当惑したその人は、根本的に悪く想われたくないという感覚が心を支配していますので、販売員だった人間を指し
 「Bさんに感謝です」感謝するだけで良いのでしょうか」
 「えっ!?」
 「だってあなたには、ご両親やお子さんもいるでしょ」
 「……」
 「今の世の中、ストレスいっぱいの社会ですよ。食事だって添加物だらけ。ご両親もどんな病気を持っているとも限らない。だから、あなたはご両親をそんな危険な状態にして追いて良いんですか?ご自分だけ、楽になれば良いんですか」
とたたみ掛けてきます。人とは公衆の面前では、“良い人”を振る舞いたいという心理を見事に突いています。
 私は傍観者であったから、また、この様な心の科学を研究している立場であったからこそ、割合冷静に分析できたのですが、この話術の巧みなことは、自分がもしさきの人のように、公衆の面前で立たされて質問されていたら……と考えると空恐ろしいです。それに、エラの張った四角い顔(通称、政治家顔といい、政治家になるタイプにはこのテの人相が多いのです)が、説得力と信憑性を補填します。
 結局、両親を販売活動に引き込もうとする作戦なのです。
 こうなると、暗示の域を超えて、押しつけが多くなってきます。しかし、拒絶しにくい条件作りと「大義名分」を確保しながら、相手をナットクに導く為の拠り所(到達点=リクルート)をしっかりと用意しているので、そこに追い込まれて行きます。それが、最も「正義」であるような錯覚に陥るのです。これはあらゆる説得(コミュニケーション)に共通するポイントです。
 しかし、この様な押しつけは、後日必ず反発が返ってきます。それは、冷静さを取り戻すからです。そこで、その約束事を取りやめようと思うのですが、何せ「良い格好しい」で、「シャイ」ですから、切り出せない人もいっぱいいます。そんな人達は、心の中で 
 「でも、きっと良いこともあるよなあ」
と自己肯定して、自分の心をなだめようとします。
 結局、行動に移すことが出来なかったので、ダメだと自分の心が判定しながらも、そこに居座り続けるケースが多いのです。
 ああ、怖(コワつ)!気をつけましょう。。

この続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/