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今週の喝 第442号(2013.10.7〜2013.10.13) この世は全て催眠だ(184)〜想像力を働かせているとき、人は催眠状態!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(184
〜想像力を働かせているとき、人は催眠状態!

 人間は、想像力を働かせているとき、心はトランス(催眠)状態になっています。それは脳波測定からも明かで、α(アルファ)波の状態です。その為にも、催眠誘導するときに「一般化」された言葉で誘導することが肝要です。「一般化」とは、人それぞれが自分のそれまでの経験で、その言葉から想像力を働かせることです。
 「むかし、むかし、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました」
 こんな出だしで始まるおとぎ話を、子供の頃は何の疑問も持たず素直に聞いていました。ひねくれ者ならば、
「昔とはいつのことなのか」
「あるところとは、どこのことなのか」
「お爺さんやお婆さんの年齢は?」
などと尋ねてくるでしょうが、そんな子供は滅多にいません。その訳は、これら時代や場所を示すあやふやな言葉から、その子供独自の想像力をフル稼働させて、自分なりに完全なシチュエーションを作り上げていたからです。
 この時、子供は熱心におとぎ話の世界へ自分自身を置き、引き込まれるようにその物語の現場を想像します。この時の心は、まさにトランス状態です。
 ハッキリと特定できないけれど、自分の想像力を喚起する「一般化」されたあいまいな言葉は、相手をトランス状態に導く第一要因であり、無意識を活性化します。
♪川は流れて どこどこ行くの
 人も流れて どこどこ行くの
 そんな流れが 着くころには
 花として 花として 咲かせてあげたい
有名な喜納昌吉作詞・作曲の「花〜全ての人の心に花を」です。
この詞も、「川」や「人」といった一般化されている言葉を、聞く側や歌う側がそれぞれ自由に想像性を働かせて聞き、歌うからこそ、大ヒットしたのです。このように、作詞のテクニックは、一般化することで人々に感動を与えるのです。
 
★想像力活性は「一般化」から……★
 想像力を発揮させるためには、言葉をアイマイにぼかすことです。これは、日本人の得意分野でもありますね。お役所言葉など、この典型です。
 「善処します」「前向きに考えます」「しっかりと検討します」
などは受入の言葉ではありますが、その内実は拒絶に等しいウラの意味があります。
 また、昔懐かしい田中角栄元首相の「ヨッシャ、ヨッシャ」など、何がヨッシャだかアイマイですが、それを聞いた方も「では、どうぞよろしく……」と、後の言葉は飲み込んでしまいます。
 アイマイというものは、無意識にとっては極めてデータ不足の困った状態です。また、考えようによっては、幾ようにも意味が取れるものもあります。
 「カガクシンコウ」とは「科学振興」なのか「科学信仰」なのか分かりにくいですね。
 シューベルトの歌曲に「美しき水車小屋の娘」があります。これも、美しいのは、「水車小屋」なのか「娘」なのかハッキリしません
 私もつい最近まで、病院のクスリを食間に飲むように指示され、わざわざご飯の途中で飲んでいました。それが、食事と食事の間とわかったときはとても恥ずかしい思いをしました。
 また、つい最近ある小学校で、先生が児童に、
 「人の嫌がることをしなさい」
と指導したその日のお昼休みに、一人の男の子がクラス中の女の子のスカートめくりをやったというからぶったまげます。
 
 私も先日ある人に
「あなたの意見から出た言葉は、普通の人にはわからないよ」
と、示唆したところ、その人は「自分は他の人間より劣っている」と捉えられ、とても不愉快な思いをさせてしまいました。私は、その人の言は“崇高”であるから、一般人にはハードルが高いと言う意味で用いていたのですが……。
 このようにどちらにも解釈の出来る言葉や行動を「暗喩(メタファー)」といいます。「あの男は岩だ」といえば、
 ◎岩のように難くて融通が利かない
それとも
 ◎硬そうに見えて、実は脆い
あるいは
 ◎煮ても焼いても食えない
と、色々な解釈が出来ます。ここでいう「あの男は岩だ」というのが、暗喩(メタファー)なのです。メタファーは、一見関係のなさそうなもの同士をつないで、そこに新しい意味を生み出してくるので、大変興味深いですね。

その続きは、来週のお楽しみ……('-^*)/