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今週の喝 第417号(2013.4.15〜2013.4.21) この世は全て催眠だ(159)〜トランスとは「集中と快」〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(159
〜トランスとは「集中と快」

 人をトランス(催眠)に導く方法は、「相手を如何に集中させるか」と言うことです。それは言い換えれば、「如何にして相手の意識を外部から遠ざけ、内部へと導いていくか」と言うことです。

 そこで、単純に「そして、〜すると、それから、しかし」などの接続詞を適切に用いることで、一見関係のないような事柄が、関連づけられて感じるのです。
 
 「あなたが目の前の絵を見つめていると、だんだん身体の力が抜け、そして、とても心がリラックスした状態になります。すると、いろいろなイメージが脳裏に浮かび、それから、自信と勇気がモリモリと湧いてきます」
 
 というふうに用います。(1)「絵を見つめる」こと、(2)「身体の力が抜ける」こと、(3)「心がリラックスする」こと、(4)「イメージが浮かぶ」こと、(5)「自信と勇気が湧く」ことは、本来、何の関係もありませんね。しかし、上記の文章を読んでいるあなた自身は、「絵を見つけていると、自信が湧いてくる」ように感じたはずです。

 このように、文章と文章をつなぐ接続詞の用い方を習熟することで、関係の無い事象を見事に関係づけることが出来るのです。これは言い換えると、(1)〜(5)のことは何の関係もないのに、関連づけられてしまったことで、一つの事象に集中されたことになるのです。
 「催眠(トランス)とは何か」の回答を一言で表現するなら、「集中と快」に集約されます。従って、本来気散のもとであるいろいろな事象をつなぎ合わせ、尚且つ、その中にリラクゼーションという「快」の状態に導く暗示を適切に忍び込ませれば、相手は必ずトランス状態に入ってゆくのです。それこそ、「集中と快」状態は、人のエクスタシーの根源だからです。
 
=魔法の接続詞を使いこなそう=
 人が愛し合うのは、相手に集中し、そして肉体的及び精神的に心地よい感覚で満たされ、その感覚が正しくトランス状態と同じだからです。また、不安に駆られたときなど、マイナス要因が心を覆ってきたときは、色々な事象が脳裏をよぎり、「こんなこと、あんなこと」と分散して未来のマイナス光景が現れます。つまり気が散っている状態になるのです。そして、この不安な心を落ち着かせようと、努力でプラス面を思い浮かべるのですが、元来、不安な状態は身体が緊張しているので、どうしてもそれを打ち消そうとする力が働き、気がより一層散ってしまいます。
 「集中」はリラックスした心から生まれ、愛と同じ感性タイプになります。また、「気散」は、緊張状態から生じ、不安を誘発して絶望的な思考に陥ってゆくと覚えて下さい。
 催眠掛かる人、掛からない人の区別はどこにあるのかというと、単純に集中力があるかないか、個人的にマイナスの問題を抱えているかいないかです。そして、一旦集中できてトランスに入ると、リラックスした快の感覚で満たされているので、また、同じ感覚に入りたくなり、被暗示性が増して、催眠に導引されるのです。
 催眠とは、一般的概念で言うと「詐欺」や「マインド・コントロール」といった悪いイメージが定着していて、催眠誘導しても、緊張と誤解で訳が分からないまま気散してしまい、トランス(催眠)状態になれないのです。
 一度でも、トランス状態に誘導された人は、恋愛と同様にその心の状態を再現したいという観念から、自分自身の心(内面)に集中するようになり、思わぬエネルギーを感じるようになります。そのエネルギーとは「新しい発想」であり「自分に秘められた真のパワー」であり、「人間関係構築のための雰囲気作り」など、社会にとってとても自分にとっても役に立つことばかりです。
 
 この様に良いことずくめに思える催眠も、その用い方如何によって催眠商法や詐欺に変身することも事実です。従って、徹底したモラル、人間の尊厳の範疇を学ばずして、技法習得に走ると人格破壊を起こすこともあるので要注意!
 真心をもって、誘導する相手の心情を理解し、トランス(催眠)を活用して頂くことを切に希望します。
 よく街で「夜尿症や赤面症」の治療に催眠療法をといった看板を目にしますが、これらの症状も「緊張と気散」によってもたらされる心身症の一種です。だから、「集中と快」を感じる催眠が有効なのです。また、意外な所では、催眠誘導で「失恋の痛手」から立ち直った例も多々あります。この事例も同様に、「集中と快」の心持ちになり、ファイトが湧いてくるのです。強いて言えば、失恋も夜尿症も同じレベルの心身症なのかも知れませんね。

その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/