M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第416号(2013.4.8〜2013.4.14) この世は全て催眠だ(157)〜言うだけでは、決して伝わらない!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(157
〜言うだけでは、決して伝わらない!

 我々人間は、知らず知らずのうちに物事を自分の都合に合わせて解釈する癖をもっています。伝言ゲームで5W1Hを伝えても、それが人から人へと口伝えに行くと、最後には頓珍漢な内容に変化することからも分かるように、物事を正確に理解し、掌握することは至難の業です。
 「削除・歪曲・一般化」という悪だまりが人間関係に起こるのは、まさに意志の相違や、心と言葉の不一致によります。そして、結果(=行動)がずれて、目的通りに物事が遂行しないのです。
 先週も述べたように、その根本原因を集約すると、たった一つの原点にたどり着きます。それは「気散」です。
 人間そのものの性質に「面倒くさい」ことは嫌だ。だから「出来るだけ諸事を省こう」とするものがあるために、人の話を適当に自分の能力と都合に合わせて端折って聞くのです。その結果、辻褄の合わないところは、勝手な理屈をつけて無理矢理納得してしまい、結局それらを忘却の彼方へやがて追いやって、平然としています。もちろん、全て無意識裏にやってしまうのです。
 よって、伝える側がしっかりと注意深く言葉を選び、それを聞く側の心に深くクサビを打ち込むように、印象的にアプローチしなければなりません。
 某会社の朝礼のように、上司が一方的に喋っただけでは、部下たちは何も聞いてないのと同じです。
 あなたが伝えたいことを、彼らに必要性があると思わせて、話すことが大事なのです。素晴らしい小説を読むと、初めの1ページで、その雰囲気に引き込まれるのは、一体そこに何が働いているのでしょうか……?
 
=魔法の接続詞を使いこなそう=
 人間を説得するには、先ずは相手に現在(いま)起こっていること……それも無意識にやっていることを、相手自身に意識させ、そこに集中させることがポイントです。つまり、相手の内部に起こっていることを利用して、注意力を誘導するのです。人間の動作は、何げなくいるときは、そのほとんどが無意識に行動していますので、その動作を上手く意識化すると良いのです。簡単に言えば、今彼が無意識に行っている行為を解説するのです。
 例えば、相手を観察してあなたが認知したことが、
  (1)椅子に座っている
  (2)まばたきをしている
  (3)何かが起こるのを待っている(受け身である)
という三つであるとします。そこであなたは、
 「あなたは、椅子に座っています。あなたはまばたきをしています。あなたは待っています」
と、相手に言っても、相手は何の興味も示さず、意識の誘導(自分に集中させる)などできません。
 そこで、次のように言ってみたらどうでしょう。
 「あなたは、椅子に座っています。そして、まばたきをし、これから何が起きるのかを考えています」
 きっと、後者の方なら全ての事象が自分(相手)にとって関係があると思い、全部の行為に注意を払うでしょう。前者と後者の違いは「そして」という接続詞を入れ、受け身の態度を能動的な言葉「考えている」に置き換えただけです。
 魔法の言葉の第一は、
 「そして…」
です。
この言葉は、文と文を結びつける接着剤のような働きをします。本来、椅子に座っていることと、まばたきをすることは全く関係がない別のことなので、二つのことを同時に言うと、言われた側は、集中力が2分の1の「気散」状態になります。そこに「そして…」が入ることによって、両者は、何となく関係があるかのように連結してしまい、相手はそれを「関係あること」と連想します。
 その結果、意識は「そして…」に導かれて、「椅子」から「まばたき」へと関連づけ、そして、「何が起きるか考えている」自分の内側(内面)へと自然に運ばれて行きます。
 人をトランス状態に導くときの最初の関門は、
「如何にして相手の意識を外部から遠ざけ、内面へと導くか」
にあります。そのことを「そして…」は、いとも簡単にやってくれましたね。
 このように、有効的に「そして…」を用いると、相手の脳裏には、まるで映画のシーンが変わりゆくように映像化されて関連付いてきます。
 類似した言葉に、
 「だから……」
 「しかし……」
 「それから」
 「○○すると」
 「○○していると」
 「○○している時」
など、いろいろバリエーションがあります。先ずは、あなた自身も、映画を見るような感覚で、いろいろなシーンを外側から内面へとイメージしながら移行していくように、魔法の接続詞「そして…」を上手く使う練習をしていって下さい。あなたが、状況をしっかりと想像出来てなくては、誘導など出来ません。
そして、周りの環境状況から、だんだんその人間に関係のある事象へ、最後に、内面へと駒を進めるのです。

その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/