潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（１５６）
〜自己像の発見は、20世紀最大の心理学的発見！〜
願望実現は人間の「夢のまた夢」と思われてきました。しかし、近年のニューエイジ・サイエンスは、この願望実現が夢ではなく一定の方程式の下に為されることを見いだしてきました。
しかしまだ、これそこ正しい方程式と断言できない理由は、それを用いる側の精神的素養に大きく左右されるからです。つまり、「念ずれば花開く」という坂村真民先生の格言も、念ずるという概念の捉え方がまちまちであるため、唯々、心にボヤーッと「○○になれば良いのになあ……」という程度に描いている人もいれば、思いがこみ上げ矢も楯もたまらなくなって、「絶対○○になるぞ」と息巻く人間もいます。
そして、自分の側の「念じ方」が間違っているのが原因で思い通りに事が運ばなかったり、1度や2度のトライで諦めてしまったりした人間も、それを真剣に取り組んだかのように吹聴する傾向があり、またそれらの流布によって心惑わされる周囲の人間がいたりで、この研究は混戦模様を呈し、おまけに、そこに新興宗教が加わって全く願望実現とは脈絡のない教義を撒き散らし、そこに、マルチ商法やカルト集団も加わって、願望実現ならぬ欲望実現の坩堝となってしまっています。
ここできっちりと整理しておかなくては、我々自身も誤った観念を自分自身に植え付けてしまいかねません。
整形外科医のマックスウェル・マルツ博士が、顔に傷を負った人間から、傷痕は皮相のみのものではなく、多分に心までをもコントロールすることから「自己像（セルフイメージ）」を発見し、それは、20世紀に於ける心理学最大の発見と賞賛されました。
自己像とは、自分が自分自身のことをどのように感じ、どこまでの能力を持っているかという自分自身の観念です。
＝集中力こそ成功の極意！＝
この自己像の発見から、
(1)人間誰しも、自己像をもっている
(2)自己像の限界は、その人間の人生の限界を示している
(3)自己像は、自分の経験と出逢いによって形成される
(4)自己像は、過去を見つめ直すことによって書き直すことが出来る
(5)自己像を変えることで、人生が変わる
という“心の法則”にたどり着いたのです。整形外科医がこの様な人生の法則を発見するに至った経緯には、患者が手術前と後で、大きく考え方や感じ方を変えたことに起因します。整形手術という外的要因によって内面（心の様相、感じ方）が変化することに気付いたのです。
2人の人間が顔の同じ箇所に大きな傷を持ちながら、1人はその醜さを呪いアル中になり、もう1人は、威風堂々と生活をしている……そこで、その怪我をした状況を調べた結果、1人は飲酒運転での事故が原因の傷で、後の1人は地震災害時に一人の女性を救出した時に柱が倒れてきたときの裂傷だったのです。
怪我をしたときの状況が、彼らのその後の人生に多大な影響を与えていることからマルツ博士は、人の潜在意識（無意識）には体験や出逢いによって描かれた自分自身の観念が形成されることを見いだしたのです。
さて、飲酒運転氏が酒に溺れたのは、その過去の事象から目を背け酒で気を紛らわせたのです。つまり、気散状態を自ら作り、そこを心の逃避アジトとしたのです。一方、勇猛果敢に救出劇を繰り広げた彼は、そのこと自体が誇りとなり、その武勇の事象に常に立ち返ることによって、自らが挫けそうになったときの糧にしたと言います。至極簡潔に言えば、「気散」と「集中」の相違で、人生が大きく変わったのです。
従って、人生成功・失敗の分水嶺は、自分自身の集中力を如何にして高めるかということになり、その奥義を体得した人間は、後進たちを如何に何事にも集中させるかから始めるのが最も効果のある指導法です。
エリクソン博士の研究でも、失敗者や心の病を抱えている人たちは、その大半が「気散」状態であり、また一般の人間も、そのものぐさ性（面倒くさい）から、相手の話を「削除・歪曲・一般化」という自分勝手な解釈で理解したつもりになるため、全くおかしな方向へ物事が進んで行くのです。「削除・歪曲・一般化」についてはまた後日話しますが、要するに、伝言ゲームをしたときに、始めと終わりでは大きく話が異なる状況を見ても明らかです。
人間は、人の話や行動に集中力をもって接することは、“大の苦手”と心置いてください。従って、リーダーたる者は、相手の集中力を喚起し、「集中させる術」を体得することが大切です。エリクソンは、それが単純な魔法の接続詞を使うことで素晴らしい効果が出ると解説しています。
その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/
