M&Uスクール

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今週の喝 第399号(2012.12.10〜2012.12.16) この世は全て催眠だ(141)〜チューニングは愛の心で……!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(141
〜チューニングは愛の心で……!

 これまで述べてきたのは、チューニングの初歩技術です。相手の呼吸やボディーを読むことは、もしかして難しいと感じていませんか。もしそうだとしたら、あなたは相手のことを心の底から知りたい、ともに歩みたいと思っていないのかも知れません。
 あやふやな書き方ですが、人間は自分の心でさえ、その無意識に“クセ”という形で「我利(がり)」をしまい込んでいるのかも知れません。そして、そのエゴが最終的には自分の人生を悪い方向に引っ張ってゆきます。それほど、自分という者を自分自身が掌握していないのです。
 ですから、古来より「人の振り見て、我が振りなおせ」とことわざにあるように、自分と人は何ら変わらないのです。にもかかわらず、「自分は特別!自分はまとも!」という正常性バイアスの虜になってしまうのです。
 催眠法の初歩はチューニングであるということは、自分と他人は同じ感性を持ち合わせ、その表面的な欲望や感情で、「人は千差万別」という錯覚に陥るのです。人間は、大同小異ほとんど変わりません。だから、摂理や心を方程式化した哲学や心理学が人を救うのです。
 さあ、相手のことを理解できない、チューニングが面倒くさいと思ったら、自分が相手を“モノ”扱いしていると感じて、自己修正しましょう。キリストが黄金律「自分がして欲しいと思う事を、相手にしましょう」と提唱し、これが古今東西、成功の要であるように、チューニングを嬉々として誰にでも行える自分を創ると言うことは、自分と人は同じこの世に生を受けた「同志」であるという最高の人間的感性です。
 人は、人を愛して、そして心乱れ、傷ついて不安になりますが、それこそ人間の証。周りの多くの人が、同じように苦しんでいるのですから、あなたの手でその人達を救ってゆく気概を持って下さい。

=チューニングの次はリード!=
 チューニングの重要性については、しっかりと理解して頂けたと思います。それでは、優れたコミュニケーションを達成するために、次の段階へと進んでゆきましょう。
 私は、子供をあやすとき、全く同じ行動をとることから始めます。幼児は人見知りをするため、初対面でこちらが好意を示しても突然「ギャーッ」と泣きわめくことがあります。もちろん怖がられたのですが、それは意思の疎通ができていないからであって、人間的な感覚に対するものではありません。そのように分かっていても、自分の側の気分が悪くなる……それが感情です。感情は、理性を超えた大きなエネルギーを持っている証です。そこで暫し冷静になり、意思の疎通をチューニング技法を用いて改善してゆくのです。
 子供が「ギャーッ」と火のついたように泣きわめいたとき、私は、子供が息を吸う一瞬の隙を見計らって、全く同じように「ギャーッ」と泣きわめきます。この息を吸う一瞬は、どんな子も声を発していません(当たりまえ!)から、そこで相手が「ギャーッ」と同様に泣くわけですから、子供は一瞬びっくりし、前にも増して一段と声高に「ギャーッ」
 ギャーッ、ギャーッの掛け合いをしばらく続けます。これが、チューニングです。
 2人の気(リズム)がピッタリと合った頃合いを見計らって、今度は、自分の「ギャーッ」のトーンをだんだん低く(小さく)し、そのテンポも緩やかに(ゆっくりと)してゆきます。 それにつられて、こどもの「ギャーッ」のリズムもボリュームもトンダウンし、やがてキツネが落ちたようにキョトンとしたあどけない顔になってきます。

 私のした重要なポイントは何だったのでしょうか。それは、先ず

(1)子供の“今の気持ち”にチューニングしたこと
(2)チューニングに成功したら、今度は相手をリードすること

この二つです。
 皆さんは鮎がケンカ魚と呼ばれるのをご存じでしょうか。人間に喩えると負けず嫌いで敵対的な性質ですから、小さな身体のくせに他の魚に絶対負けたくないのです。そこで、鮎釣をするときは、鮎の形に似せた道具を鮎の近くに泳がせ、対抗させたその隙に釣り上げるのです。これを「鮎の友釣り」といいます。人間と鮎を一緒にすることは憚りますが、まさに、この世に生きとし生けるものは、全て根本は同じと言うことの証なのです。


その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/