M&Uスクール

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今週の喝 第400号(2012.12.17〜2012.12.23) この世は全て催眠だ(142)〜相手の気持ちは、冷静な心で読み取る〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(142
〜相手の気持ちは、冷静な心で読み取る

 チューニングは、言葉とか形にとらわれず、相手の“今の気持ち”に従い、そしてチューニングに成功したら、今度はリードの態勢に入って行くことが重要です。だから先回書きましたように、赤ちゃんにもその効果が表れるのです。
 コミュニケーションが上手く結べないときというのは、自分の側が一方的にその意志を貫こうとする「感情=我」が表出しているからです。あくまで「相手の“今の気持ち”にチューニングする」ことが、説得成功のキーワードです。
 ビジネススクールなどの営業研修に参加すると、
●相手の応接間や玄関にあるもの、
  そこで感じ取れるものを話題にしましょう。
●子供がいれば、子供のことを話題にしましょう。
●宗教、政党、野球チームなどの話は、
  極力避けましょう。
などと、色々な注意事項を教えてくれますが、これらはほとんどが表面的な事象ばかりを云々しています。
 応接間の壁に飾ってある絵や玄関の花を話題にしても、それが相手の“気持ち”が、その上にあるかどうかは分かりません。その時、もしかして相手は歯の痛みに気を取られているかも知れないし、子供のことより趣味のことを気に掛けているかも知れないのです。そんな時、紋切り型のように上記の話題を持ち出すと、違うところからチューニングをスタートしてしまうことになり、失敗してしまいます。
 また、このような話題選びの失敗要因のひとつに
 「相手の言葉の意味や内容を、過大に重要視している」
ことです。人間のコミュニケーションにおいて、実は、言葉の占める割合は意外と小さいという研究発表がなされています。

=言葉は表面、真意はその裏に隠されている=
 キリストの十二使徒の一人ヨハネは、
 「始めに言葉ありき、言葉は神とともにありき、言葉は神であった」
と人間だけが用いる“言葉”の大切さと、その存在意義を福音書で訴えかけています。それは裏返せば、人間が言葉を如何に杜撰に用いているかの警鐘とも考えられます。
 「全ては言葉から始まる。そして、神がその言葉を我々人間に与えて下さった。だから、神を大切にするように言葉を大切にせよ」
と私は解釈しています。
 人が信頼や信用を得るのは、心と言葉、そして行動が終始一貫しているときに、その人の発する“気”がレーザー光線の如く一点に集中し、エネルギーが増大して相手にしっかりとそのバイブレーション(波動=意志)が届くからです。しかし、人間は成長過程で無意識にその置かれている環境や人間関係から言葉を覚えて行きます。そこで、影響を与える側の人間が、言葉の大切さをしっかりと認知していれば問題ないのですが、何も意識せずに使っているならば、その場当たり的な表現が、潜在意識にインプットされ、そのクセが日常に反映されるのです。簡単な例では、私は大阪弁で日常会話をしていますが、別に大阪弁で話そうなどとは思っていません。それは、地域社会や親、学校や先生から自然にインプットされたものです。まさに、ロレンツ博士の言う「刷り込み」が私になされたのです。
 ヨハネが言うように、言葉は本当に大切なものです。しかし、私達は
 「あなたを信じてるよ」
 「あなたを愛してる」
という素晴らしい人間関係の表現すら、ちょっとひねくれて考えてみると、
 「あなたを信じているんだから、絶対に裏切らないでね」
 「あなたを愛しているんだから、嫌いになっちゃダメよ」
などというニュアンスが裏に感じられます。「愛」や「信」という最も神聖な言葉すら、私達人間は無意識に“禁止令”、もっときつく言えば“強迫観念”で用いているのです。それも、無意識に……(>_<)
 アメリカの心理学者アルバート・メラビアン博士の研究(メラビアンの法則)によると、コミュニケーションを左右する要素は、
 (1)顔の表情・身体の動き……55%
 (2)声のリズム、音質、高低、抑揚……38%
 (3)言葉……7%
という数字が報告されています。
 言葉の意味そのものは、我々人間のコミュニケーションにとって、それほど重要ではないというのです。それより、むしろ声の調子、身体が語る言葉(ボディーランゲージ)のほうが重要なのです。このように、最近のコミュニケーション・サイエンスの研究結果は、
 「話の内容よりもそのプロセスがより重要である」
と定義しています。つまり、内容よりも、その説得法や身振り手振りで相手に伝えようとする情熱に、人は動かされるのです。その最も顕著な例が「ヒットラーの演説」です。本来科学的で論理的なドイツ人のほとんどが、彼を支持し、第二次世界大戦を引き起こしたのですから……。


その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/