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今週の喝 第394号(2012.11.5〜2012.11.11) この世は全て催眠だ(136)〜人間である限り、必ず催眠には掛かる〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(136
〜人間である限り、必ず催眠には掛かる

 豊田商事事件、その会社名が名門自動車会社と関係があるかのような錯覚をもたらす名前です。まさに、「虎の威を借る狐」の如く、日頃よりあまり物事をしっかりと考察しない人間にとっては、信用するに値したのです。
 人間は、須く、とてもいい加減なところが有り、それも「僥倖(ぎようこう)心理」も手伝って、自分だけは詐欺や災難に絶対に遭わない、そして、いつも自分は守られていて安全だという「正常性バイアス」が心に働いています。
 催眠とは何かの質問に、私は極端な言い方で、
 「人間に快さを与えて、その心地よさによって、相手を操る」
ことだと答えます。
 ですから、我々男性はが美しい女性に甘く、まさに「リビドー(性的衝動)」が人間のモティベーションの根源であるとしたのも、その女性の催眠的魅力(魔力?=快)に惑わされたからです。
 入ると最後、絶対に出ることが適わなかったアウシュビッツ強制収容所の門に
 「Arbeit macht frei」(働けば自由になれる)
と看板が掲げられていたのも、一つの催眠効果を期してのことです。絶望的内情から労働意欲を失うことを阻止する意味があり、「しっかりと働けば、もしかしたら……」と囚人達が期待する効果をねらったのです。
 このように、催眠法は至る所に、それも、その論理が分からないまま用いられていることが多くあるのです。
 つまり、人間は思念思考をもつ生きものであるが故に、その創造力の中から「快」と思われたなら、その方向へ心がなびく性質を持っています。そして、それを巧みに科学的に分析し、利用したのが催眠法なのです。「快」を示されて、それに心惹かれない人がいたならば、その人は、そこに何かワナがあるかも知れないと気付いた人間です。だからこそ、こんな勉強が絶対的に必要なのです。

=成功する者は、人を巻き込む……これぞ催眠!=
 さて、エリクソン博士は、催眠誘導の二大重要事項として、
   (1)無意識のリズム
   (2)相手への関心度を挙げています。
 この2つの技術と感性をしっかりと身につけると、博士が
 「全てのコミュニケーションは、催眠パターンである」
と喝破するように、まさに“この世はすべて催眠”で、人間関係が形作られていることを実感することでしょう。
   ●恋人同士が熱い視線を交わすとき
   ●有能なセールスマンが全身全霊で話すとき
   ●魅力的な人間の講演に聞き惚れるとき   など、
そこに、知らず知らずのうちに催眠作用(トランス)が働いていることに気付きます。
 効果的なコミュニケーションは、相手の無意識過程を巻き込まなければ、成立しません。また、無意識が反応しないと、商品説明やプレゼンテーションは成功しません。
 セールスのベテランが、「説得やコミュニケーションは理屈じゃない、感情だ」とよく言いますが、感情は無意識に働きかけないと絶対に変わることはありません。私は催眠の科学を研究して約30年になりますが、説得力のある人、芸術的センスを伸ばした人など皆知らないうちに「催眠効果」を身につけています。

 催眠法が人生に大きな役割を果たしていることは、もうこの“今週の喝”を読まれているあなたにはご理解頂けたと思います。しかし、いくら催眠の重要性を理解しても、“催眠のかけ方”や“理論”の勉強ばかりして、自分の感性を1つのことに集中させることを忘れている人が多くいます。
 彼らは、頭脳明晰で自己の能力はとても優秀です。しかし、この世の社会は、能力で生きているのではなく、基本的に(人間)関係がどれだけ上手くいっているかにその根本は存在します。たとえ、能力的に劣っていても、人に頼られるような責任感の持ち主や、明るく明朗で思いやりのある性格ならば、多くの人間が彼の下に集まってきます。さすれば、自分に能力がなくても、周囲の人々は、彼を助けよう、守ろうと言う意志が起こり、大勢に見守られ助けられることによって、人生を豊かに歩んで行きます。
 その人達の性格的共通点は、常に人に対して真剣で、観察眼をもってその人間の意向や意見を大切にします。そして、考え方は《黄金律》的見地から発しているため、不快感をほとんど人に与えません。それでいて、自分の“道”は明快でぶれず、「やることを決め、決めたことをやる」姿勢を常に崩しません。
 それは総括すると「人の振り見て、我が振り直せ」のことわざ通りの生き様を示し、この世で起こる出来事は、全て自分から発症したものである(身から出たサビ)というスタンスを絶対に崩しません。つまり、己の内側に全ての原因と責任があることを、無意識に理解している人間なのです。


その解説は、来週のお楽しみ……('-^*)/