M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第392号(2012.10.22〜2012.10.28) この世は全て催眠だ(134)〜人は、現実をねじ曲げて生きている!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(134
〜人は、現実をねじ曲げて生きている!

 さてさて、再び催眠の話にもどしましょう。
私達人間は、その根本に「楽と得」を求める心が存在するため、好きなエサをぶら下げられるとすぐに引っかかる魚のように“エサ”に釣られてしまいます。楽と得というエサがない場合は、自分で楽と得の状況を作ってしまうから性懲りもありません。その下地になる心は「面倒くさい!」です。
 この懶(ものぐさ)の心は人間ならば誰もが持っているため、言わば人間の性質と言っても良いのです。しかし、この懶性が如何に人生を狂わせているかを知れば、自ずから改善の意志が出てきます。それこそ「気付き」なのです。
 自分の興味や都合で情報の選択をし(情報の引き算選択)、自分の理解度に合わせて現実を加工し、今までの経験と勘を頼りに世間一般のように物事を解釈することによって自分を正当化する(一般化解釈)という3つの感性タイプの働きによって、我々人間は現実をねじ曲げてしまいがちなのです。しかも、無意識に……!
 これを読んでいるあなたも、あなたが良い関係を持ちたいと願っている顧客や異性も含め、人はすべて例外ではありません。このような心の法則を『面倒だ』と言って学ばない人間は、ずっと、この自分によってねじ曲げられた世界に住み、自分の目標や願望が達成できないのは世間!と、外界の所為にして愚痴と失望の人生をさも現実の世界と錯覚して生きているのです。
 つまり、我々は無意識に選択した(無意識が提供した)『幻想』の世界で生きているようなものです。

=ねじ曲げられた世界の中に、宝は潜む!=
 この『幻想』こそが、我々人間にとって、自分がこれからアプローチしようとする相手にとっては、“真実の世界”なのです(決して現実の世界ではありません)。真実とは、人間の観念の世界(現実だと信じている世界)のこと!だから、この錯覚の中に、“説得力(コミュニケーション)をアップする秘訣”が潜むのです。
 俗に「セールスの入門書」には、お客の心を開かせるためのセオリーが述べてあり、その中には必ず
 「お客との共通の話題を見つけよ」
とあります。
 人は、自分と異なるタイプの人間には本能的に警戒心を抱きます。そこで、共通の話題によって違和感を緩和し、「異なったタイプの者」から「似た者同士」へと転換を図るという意図です。
 しかし実際に「共通の話題作り」をした人は感じたように、そんなに上手く事は運ばなかったはずです。では、それは間違いなのでしょうか。

 人間には、人それぞれ固有のリズムを持っています。
せかせかした人、早口の人、のんびりした人、ケンケンした人etc.様々です。そのリズムは生理的なもの、無意識的なものです。だからそのリズムは、本人も気付かない潜在意識のレベルの本質に根ざしたものなのです。
 このリズムを気付かずに、「共通の話題作り」に専念してみても、話題だけが
  『同調』
しているだけで、心や体(バイオリズム)に逆らった形であるため、ニセの同調に過ぎません。
 音楽で『同調』のことを、『チューニング=音合わせ』と言います。心理学でも同様に、人の氣に合わせることを“チューニング”と呼びます。このチューニングが上手く成されない場合、音楽では不協和音が響き不快な思いが蔓延するように、心に於いても関係がギクシャクします。
 あなたが一所懸命共通の話題作りに終始しても、相手(顧客)の無意識は絶えず、
 「違うゾ!」
とサインを送りつづけ、何が理由かも分からないまま
 「この人間とは馬が合わない(波長が合わない)!」
と感じてしまうのです。
 そこで、相手(顧客)と本当の形で波長を合わせようと思ったら、
 (1)相手の無意識のリズムにペースを合わせる。
 (2)相手が、今体験していることに、こちらの感心を副わせてゆく。
この2つがとても大切なのです。
 これら2つは、近代催眠の始祖であるエリクソン博士が、対象者(相手)をトランスに導く最大のテクニックだったのです。この2つの技法をしっかりと取得すると、催眠テクニックは一段と向上するでしょう。
 この項のテーマ「この世は、すべて催眠だ」と言うことが、「真にその通りだ」と感じるようになる人は、本当のリーダーの素養を身につけたと言っても過言ではありません。


この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/