潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（１３２）
〜催眠誘導の要！〜
先般の日曜日、台風17号が日本を縦断しました。私の住んでいる甲子園は幸いにもコースから外れ、風雨もそんなに強くなく安心しておりましたら、私が駐車場を借りている大家さんから連絡があり、私が個人で設置した屋根の一部が強風で飛び、隣接する家に落ちたとの一報が入りました。
すぐに謝罪にと玄関を出ようとしたとき、我が78歳の母が一緒に付いてきてくれました。そして、呼び鈴を鳴らし相手の奥様が出てきたとたん、
「ほんとうに、申し訳ありません。注意をしていましたんやけど、まさかこのくらいの風で、屋根が飛ぶやなんて、思ってもみなかったモンですから、ご迷惑をお掛けいたしました。ほんとうにお詫びを申します……○○××△△……」
と私が口を挟む間もなく、淀みのない謝罪をしてくれるのです。本当にありがたく思いながら、私は久しぶりに母の加護を受けた歓びで、齢60歳になったにも関わらず横で小さくなって、母に合わせて頭を下げているばかりでした。
後でじっくりと考えると、いつもおとなしい母が何故あのように饒舌(じようぜつ)になったのかが分かりました。台風の影響で人の心も変わるのです。潜在意識の研究から言うと「変性意識（Alterd states of consciousness）」の状態になっていたのです。変性意識とは文字通り“性質が変わる”のです。
そういえば子供の頃、台風が来るとなれば、多くの被害が出るにもかかわらず、そんな事お構いなしでワクワクし、大風の中へ出て行き、親に叱られたのを思い出します。また、最近でも、台風時になると還暦前後の人が
「補修のために屋根にのぼり、風に煽られ転落死！」
というニュースを聞くと、私と同じような感覚の人間がいるもんだと感じます。自分の命が失われるという考えすら浮かばない
“非常な勇気？”
が湧いてくるのです。
この変性意識状態に、人為的に誘導するとその人の性質を変えることが出来るので、催眠誘導の基本となっています。何はともあれ、人と話すことが苦手な私は大いに助かりました。
お母ちゃん、ありがとう！<(_ _)>
＝無意識は人生を決める！＝
我々人間は、取り巻く環境や社会から刻々と入ってくる無数の情報を、自分にとって意味あるものとそうでないものを、無意識に選択しています。それは言わば「情報の引き算」です。これが人の“選択肢”で、この無意識が選んだ数個の選択肢をどの順序（優先順位）で行動に移すかで、事象が決まる……つまり、“運命”が決定されるのです。
また、先の章で述べた「屋根に登る台風おじさん」のように、「自分だけは大丈夫」と“現実をねじ曲げて加工する”こともやってのけます。今まで「台風時に事故に遭ったことがない」という自分の価値観や生き方に絶大な信頼をおき、「私のやることは正しい」とばかり、暴風雨の屋根に登るのです。
人間の失敗（会社の倒産、受験の失敗、人間関係破綻、病気のほとんどetc.）は、その人間の「優先順位と選択肢」がその人間独自の「間違った正しさ」（＝自分が正しいと思う心・無意識）の所為です。人は誰しも、自分自身にアイデアが浮かばないとき「万事休す」と考え、手の施しようがないと自分自身に言って聞かせ、その結果、失敗する方向へ自分を無意識に導いてゆきます。
このように、世間の情報を自分なりに「（1）引き算」をし「（2）現実を加工」して、世間を解釈しているのです。
（3）一般化解釈
さて次に、見たこともないドアの前にあなたは立っているところをイメージして下さい。あなたは、それがドアである限り、これまでの他のドアを開けてきたやり方をすれば、「このドアも開くだろう」と普通は考えるでしょう。
実際に、そのドアは開くかも知れません。或いは、従来のやり方では開かないかも知れません。また、ドアに似せた別のものであるかも知れませんが、「今までのやり方で開くだろう」と無意識に考えてしまいます。我々は、たまたま自分が経験したやり方を、他のケースでもそうに違いないと推量してしまいます。
「自分がこんなに欲しいのだから、人も欲しいに違いない」
という思い込みは、無意識のこの働きによります。
「だから、早く手に入れないと手遅れになる」
と勝手な解釈（一般化解釈）をして、周りとの関係をギクシャクしたものに、これもまた無意識にしてしまいます。キリストはこんな人間の情理を知っていたからこそ、我々に
「黄金律＝自分がして欲しいことを相手に施せ」
と説いたのです。にもかかわらず、我々は「自分がしたいことをする」エゴに翻弄されてしまうのは、自分自身の心の動きを我々は気付いていないからです。
無意識は情報の名（迷）コック！
（1）情報の引き算選択
（2）現実加工
（3）一般化解釈
これらのことを、しっかりと認識して適切に用い、無意識を意識化することから、成功への挑戦をスタートしてゆきましょう。
この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/
