M&Uスクール

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今週の喝 第384号(2012.8.27〜2012.9.2) この世は全て催眠だ(126)〜説得力アップは先ず“挨拶”から!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(126
〜説得力アップは先ず“挨拶”から!

 さて、あなた自身の説得力をアップするために、相手の深層心理へしっかりとアプローチして行く技術のお話をしてゆきます。
 人間関係の基本は、“挨拶(あいさつ)”です。日常茶飯事に用いられるこの言葉は、本を正せば「心を開いて(挨)、相手に迫る(拶)」という仏教用語です。生き物は全て、それぞれの心を持ち、その心の法則が性質の基本となって独自の行動規範を決定しています。
 ボリショイ・サーカスの動物ショーも昔は鞭を持った調教師が無理矢理従わせていたのですが、19世紀末にウラジミール・ドゥーロフというピエロが動物心理の研究をし、その行動をつぶさに観察した結果、誉めることでどの動物もしっかりと人間とコミュニケーションを取ってくることを発見し、そこに信頼関係を結んだのです。そして1912年、モスクワにドゥーロフ動物小劇場を開設し、今も子供達に大人気です。今は、彼のひ孫にあたるとても美人のナタリア・ドゥーロバさんがその意志を継ぎ素晴らしい演技を見せてくれています。是非、モスクワ観光の一つにどうぞ。
 象やライオンなどの猛獣も、猿や犬などの身近な動物も、また絶対に調教できないとされていた猫もネズミも、その性質をしっかりと理解しそれに合わせて行くことで信頼関係を築くことが出来るのです。
 人間と動物を一緒にすることはちょっと抵抗があるかも知れませんが、生きものは皆同じです。
 信頼関係のことを、心理学用語では「ラ・ポール」と言います。このラ・ポールを、相手が分からないように自然な形で結んで行く術こそ、催眠法の基本なのです。近代催眠の創始者でNLP(神経言語プログラム)を開発したエリクソン博士は、これを「無意識接近法」と呼び、相手の心を開かせ、迫って行く術(挨拶)として解説しています。

=人間関係を円滑にする手法は……!?=
 さて、深層心理にアタックするコミュニケーションの第一のポイントは、相手がもっている考え方や感じ方のワク組みを最大限に尊重することから始めます。コミュニケーションの下手の人は、自分の主張や考え方と相手が違う場合、感情的になり、相手を否定してしまいがちです。人の世界は、もちろん摂理や道理の世界が存在しますが、その摂理や道理に未だ気付かない発展途上の人間に気付きを与え正しい道へと導くことが大切なのです。これこそが真の教育です。その為には、未熟な者が先ずは安心、信頼してこそコミュニケーションを育もうとする……もっと端的に言えば、“味方”と感じて心を開いてくる状況を作ることから始めなければなりません。
 人間は、誰に対しても猫と同じように“教える”ことは出来ないと思った方がいいのです。相手が“学ぼう”としなければ、心を開くことはありません。しかし、現在社会では、上から教えるスタイル(しかも、権力や威嚇によって無理強いする)昔の猛獣使いのようなリーダーが多いように思います。
 そして、彼らの口癖は「うちの社員は出来が悪い!」といいますが、私から見れば、リーダーの質が悪いのだと思います。
 その昔、ピラミッドを建設した人間達も、奴隷の強制労働によって作られたと思われていましたが、近年の研究で、神への感謝と王への尊敬で能動的に建設に参加したことが分かっています。強制=受動性ほど、行動力低下を起こさせる要因はないと言うことを、しっかりと心に留め置いてください。
 素晴らしいビジネスが成されるのは、常に、上下関係が「尊敬と親しみ」といった暖かい中でお互いの能動性が育まれたときです。
 従って、相手の考え方や感じ方を最大限に尊重することを身につけ、そこからコミュニケーションのスタートを切ります。これを「チューニング(音合わせ)」と言います。
 相手に対しての「チューニング」をマスターするには、“物マネ”をするに限ります。物真似タレントのコロッケさんなど、有名歌手を恐ろしいほど観察し、その特徴をデフォルメ(強調)して人々我笑わせています。真似された本人は、「似ていない!」と思っていても、周りの人間には端的にその人だと分かるのです。リーダーになるべき人間の必須教科は、相手の行動や口調、論理構成や思考形態を修得することです。その為には、何と言っても“物マネ”が一番です。初めは、デフォルメして、そして、徐々に自然な形に持ってゆくのです。
 たとえば、喫茶室で迎え合わせに座っているとしましょう。その時、相手がコーヒーを注文すればあなたもコーヒーを注文し、相手がミルクを入れればあなたも入れるというように、先ず行動形態を真似ることから初め、そして、相手の口癖に調子を合わせて行くのです。そうすることによって、徐々に相手の無意識は開き、あなたは前の人の心に入って行くことが出来るのです。いや、相手があなたを迎え入れるのです。


この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/