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今週の喝 第382号(2012.8.13〜2012.8.19) この世は全て催眠だ(124)〜「積極性」を喚起することこそが最重要!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(124
〜「積極性」を喚起することこそが最重要!

 真の人間関係は、全てが相手の氣を読んだ方、つまり、相手の氣に合わせることの出来る余裕を持った方に主導権が生じます。ビジネスから政治、戦争に至るまで主導権の確保が最重要課題です。これが人間社会に於ける“合氣道”です。
 にもかかわらず、現在の会社や社会では、上司が部下に命令や禁止令で、自分たちに合わさせようとし、従わない者には罰を与え、それ相応の成果を出した者を賞する……一見「信賞必罰」的な制度で会社環境を作り、さもそれが“正しい”と信念化して運営している組織が大半です。
 信賞必罰は、漢書に出てくる熟語で「誉めるべき人間は必ず賞し、罪を犯した人間はしっかりと罰する」ことです。
 これは、未熟な人間に規律を明確に浸透させ、礼節をもって躾けるにはとても有効な手段ですが、それは人間育成の過程で、リードする側が人間情動のシステム(心の法則)を知っていて、はじめて有意義に働くのです。ただ単に、権利・権力を持ったがために権勢をふるうような“暴君的リーダー”が用いたときは、単に「威嚇による強制」をしているに過ぎません。
 人間社会は、各人の意志が喚起され、それが互いに共鳴し合って初めて大いなる相乗効果が得られるのです。
 その昔、ピラミッドを作ったのは大勢の奴隷達が強制労働の末に完成させたと思われていましたが、心の科学の発達と共に「能動的意志」が欠如した状態では、どんなに鞭打っても、奴隷は単に体力消耗するだけで、益々労働力低下を招き、結局、ピラミッドは出来ないと結論が出たのです。
 時を同じくして、ナイル河畔で、ピラミッド建設に関わったとみられる人間達の住まいの遺構が発掘され、とても文化的で幸せな家族を持ち、意欲的にファラオ(王)の墳墓(=神殿の役目も果たした)を信仰心と共に積極的に建設していたことが裏付けられました。

=内側から改善してゆけば、悩みは解消!=
 人は、軽薄短小にはすぐ慣れますが、人間関係を構築する=相手に氣を合わせることは面倒くさくて仕方がありません。だから、いくら文明が発達しても、人間関係の煩わしさが人間最大の“悩み”となって、我々に襲いかかります。
 しかし、煩わしいと思っている人間関係も冷静に見直すと、「出来ない」ことではなく、面倒くさくて「やりたくない」ことだと分かります。いちど、真剣に自分の“悩み”を書き出し、その上で、じっくりとそのことが、自分にとって「出来る事か、出来ない事か」を、第三者的(黄金律的)に観察し直してみて下さい。
 私は、自分の半生を振り返って、「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき」と小説家・林芙美子が好んだこの言葉の意味が良く理解できました。
 「何事も美しく咲いて香ろうとするものの裏には、苦しみ(努力)無くして成就はあり得ない」という含蓄のある響きを感じました。「人生逃げ場なし!」ということわざがあるように、努力とは、これこそ何事も逃げない精神から始まるのです。従って、“悩み”が起こる原因は、
 「如何にそのことを避けようか。どうすればやらないで過ごせるか」
などと、楽と得を優先する心に原因があるのです。
 「悩みは、自分がやらないでおこうとする心から起きる」
と、何とも単純明快な回答が得られます。
あなたが持つ99%の悩みはこの回答で説明が出来ると思います。よく社長が、
 「内の社員は、積極的に働かず、指示待ち人間が多くて困る」
などとぼやいていますが、この言葉を裏返すと
 「内の社員が、積極的に働き、率先して仕事に向かってくれると、私は楽が出来、動かなくてすむのに……」
となるのです。
 これから、少しずつ話してゆきますが、人間は共鳴・共振・感動する生き物です。社長の行動や態度が尊敬と憧憬をもって迎えられれば、部下は自ずから能動的になり、上司の真似をしよう=学ぼうとしてくるのです。このような簡単な心の動きですら、読み取れないのは、読み取る能力が無いのではなく、面倒くさいことはやりたくないという横着性と、力で上が下を押さえつけるときの権力志向の快感によって会社や組織を運営・経営しているからです。
 自社にとっては外側の得意先や同業他社に対しては、粉骨砕身の努力を惜しまず氣を読み取ろうとしている反動が出るのでしょうか、仲間であるべき内側の社員に対しては、とても冷たく鋭い言葉で、上から目線になっているのです。
 何事も「内平らかにして、外成る」……これは現在の元号「平成」の出典(中国の史記より引用)ですが、何はともあれ、内側(自社の組織)を平らか(円滑)にすることから始めなければならないのに、外側にばっかり諂(へつら)っていては、人間関係など上手くゆくはずがありません。


この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/