M&Uスクール

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今週の喝 第375号(2012.6.25〜2012.7.1) この世は全て催眠だ(117)〜何が善で何が悪かは分からない!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(117
〜何が善で何が悪かは分からない!

 先回、人間の最も大切なエネルギー源は“集中力”で、最も避けなければならない心の状態が“気散”であるとお伝えしました。
 気散は、疲労感・恐怖心・反発心を産み、集中した心があると、反対に元気・勇気・調和という人間に必要な感覚が全て揃います。従って、自分の心の状態が、いま、どうなっているのかしっかりとチェックするために、また人間関係の状況を判断する材料として、これらを用いて下さい。
しかし、くれぐれも
「おまえは気が散っている」
などと、相手をやっつけるために用いることはお止め下さい。
なぜなら、このような心の勉強は、気散状態にある人に集中力を付けて貰うためのものであって、決して相手の弱点を指摘して、心を削ぐようなことに使うべきではないからです。
 浄土真宗開祖・親鸞上人
 「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」
と宣うように、相手が悪人であると感じたなら、それこそ悪人であるからこそ救いの手をさしのべることが肝要なのです。しかも、親鸞上人自身が、自分のことを
 「何が悪か善かは、私には分からない」
と言うように、あなた自身が、本当に正しいことをやっているのかどうかなど、本当に分からないものなのです。
 私が考えるに、本当の善とは、一つのことに完全に集中できている状態(=先回のお話しの分母が1)の時であり、それこそ、その心の状態をもつ者を“菩薩”と言うのだと思います。
 我々人間は、ほとんどいつも気の散った状態です。だからこそ、エネルギーが分散され非力になり、それが全ての失敗の本となっているのです。

=何から始めるのが良いか?=
 さて、集中力が付いた心は、あらゆることに挑戦心を募らせ、勇気を持って挑むため、端から見ているものにとっては「格好良い!」と感じ、多くの人を無意識なる求心力を持って周りに集めます。また、その挑戦心は、自分が何故そのことに挑みかかるのかという目的意識がハッキリするため、簡単に挫折することはありません。そして、そこに目標が明快になっているので、老子の説く“道”が存在するのです。(目標+目的=道)
 己の心に、“道”を感じたなら、それは単なる心ではなく、精神へと自ら進化しているのです。
 江戸時代の名僧・沢庵禅師(たくあんぜんじ)
「心こそ、心惑わす心なれ、心に心、心許すな」
と喝破するように、心は少し気を許すと乱れてしまいます。心の語源はコロコロ変わる心の様子から来ているという説もあるくらいです。従って、自分自身がどのようにこの世を生き、何のためにそのことを求めるのかという心の裏付けがハッキリしたとき、揺るがない精神力が萌芽してくるのです。そして、何事も一夜漬けや単発で終わるようなことに本物はありません。従ってこの精神力は、集中力を喚起する上に、継続力、持続力も与えてくれます。
 広島が生んだ偉人・住岡夜光
 「念願は人格を形成す。継続は力なり!」
と喝破するように、念願(目標と目的)は、自分の人格形成の多大なるエッセンスです。人格とは
 「非を改むるに、何を憚ることなかれ」
の格言通り、間違いを素直に修正する性質のことです。この素直さが、多くの人間の心を共感させ(包摂と言います)、人を巻き込んで行くのです。
 この目標と目的……つまり自分が行こうとする先の形に対して、心構えが明快であると、ぶれない心が生じ、これこそ“分母が1”の菩薩の姿に変身した証です。これこそ集中力のエッセンスで、この集中力を持った心は、精神を脊梁にした“魂”へと昇華したことになるのです。従って“心”と“魂”の違いは、そこに精神力、集中力、継続力を持っているかどうかなのです。
 さて、魂へと進化した心は、その性質である共感性から、同じ魂レベルをもつ別の精神と共鳴するため、そこに求心力が生じます。魂は、“タマタマ”=偶然を誘発します。偶然とは、然るべくして人に遭遇する=必然が無意識化した状態です。だから、魂へと昇華した心は、その証拠として、多くの出逢いが生じ、新たなる人生の「旅の始まり」が頻繁に起きるようになります。
 人間は、自分が多くの人と出逢い、その共感性の中にいるときに、不思議に生き生きとした生命力が漲(みなぎ)り、気(命の方向性)を活性化(元気)します。そして、この生命力の増加が集中力や継続力にさらに拍車を掛け、より高次へとその精神は昇華して行く、いわゆる精神昇華の相乗効果が現れます。

 人の能力は、その量においてさほど変わりはないと私は感じています。しかし、その能力を集中するのか分散(気散)するのかがその分かれ目で、一端集中力に火が付けば、普段は温暖な太陽光にルーペで集光すると炎を生じ、その用い方次第で大きなエネルギーとなるように、ひとりの人間によって、世界を変えることもあり得るのです。
 この大きなエネルギーこそ大宇宙を司るエネルギーで、宗教的には“霊”のパワーと呼ばれるのです。つまり、心が魂に昇華すれば、同時に霊パワーも紙の裏表のように同時にエネルギー開花すると考えて間違いありません。すなわち、霊と魂は一体であるが故に、自分自身のエネルギー(魂)が霊を媒体に他の魂を呼び寄せるのです。これが出逢いの原理なのです。
 さあ、先ずは集中力を鍛えることから始めましょう。その為にも、じっくりと心を落ち着けて、自分自身の一日の反省をする習慣を付けましょう。つまり、しっかりと瞑想するのです。

この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/