M&Uスクール

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今週の喝 第371号(2012.5.28〜2012.6.3) この世は全て催眠だ(113)〜眼は口ほどにモノを言う〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(113
〜眼は口ほどにモノを言う

 我々の社会で、最も快いことは他者とのコミュニケーションが円滑に営まれていることであるのは、誰もが承知しています。しかし、相手が感情的になったり、自分が面倒くさく思ったりしたとき、楽や得を求めてつい些細な嘘をついてしまいます。
 ヨハネが、
「初めに言葉ありき、言葉は神と共にありき。言葉は神でありき」
と我々に語りかけるのも、我々人間だけが駆使できる言葉を、嘘をつく道具、言い訳の道具に用いていることがほとんどであるからこそ、改めて言葉の重要性を明示しているのです。
 弱者は、常に自分自身を守るために行動します。従って、あなたが社会でちょっとした成功を収め、それが元で傲慢な態度に知らないうちになっていたとしたら、「巧言令色」であなたに取り入り、利得を得ようとします。また、あなたが誠実で清廉な人間であったなら、これもまた賞賛の言葉であなたの業績を評価します。いずれにしても、言葉面は同じです。
 しかし、凡人六原則第2箇条
 「人は楽と得を求める方法を模索する」
が示すように、決して面倒なことや、遠回り、相手に対しての丁寧な所作はしたがりません。つまり、言葉は飾れても、行動は常に怠慢であり、一つのことに熱中出来ない性質を自ら作ります。そのため、常に自分の心が見透かされないかという「恐怖と疲労感」で、クタクタです。それが顔や姿勢に表れますので、一見して分かります。口元は笑みをたたえ、さも受け入れているように見せながらも、その眼は全く笑っていないというアンバランスな表情をしています。また、姿勢も、一つのことに向かうときはシャキッとした態度が崩れないものですが、常に身体は動揺しクネクネと身体が動きます。このような、状態から簡単に相手の心の状態を見抜くことができるのです。これをボディー・ランゲージと言います。

=先ずは、ラ・ポールを結ぼう=
 但し、口臭のあるもの同士が相手の匂いを感じないように、自分自身が言葉をいい加減に用いたり、常に気の散った心の状態であったりすると、全くこの様な微細な観察は不可能ですので、先ずは自分自身の心の統御、そして、心構えを明快にしてゆくことからはじめましょう。
 ボディー・ランゲージは、人間の心(感性)と態度(身体)が平衡移動(常に合一)することから読み取れるのです。人には、自分も知らない深層心理の世界がありますので、その部分から理解・修得しないと相手の次の行動や思考を察知することは出来ません。 他者とのコミュニケーションの円滑化は、このように人の深層心理を掌握することからスタートするのです。言い換えれば「無意識接近法」です。

 近代催眠の大家、エリクソン博士(バックナンバー参照)は、相手の微妙な身体の動きや態度から、心のみならず、過去に体験し、それが元でその人間のあらゆる行動規範になっている(それが、マイナス要因ならばPTSDになる)行動規範までも見抜き、精神理学療法(心理治療)に活用しました。
 人は、過去にあった嫌な体験を心の奥深くにしまい込み、日常は何もなかったように振る舞いますが、一定のショックが心を脅かすと、一気にそのコンプレッションが噴出してきます。それも無意識に行動してしまうのです。
 エリクソン博士は、
「患者の問題を解決するには、彼自身の無意識の智恵を働かせるのが一番だ」
と考え、従来のトランス導入法(催眠術)をごく自然な日常生活の中で行う工夫をしてきました。そして、それを作り上げてみて驚いたことに、それは、人間同士のコミュニケーション円滑化のノウハウそのものであることが分かったのです。
 彼のもとに心の問題で訪れる患者は、自分から相談にやってきているにもかかわらず、様々な不信や疑いを抱いてくる場合が多いのです。
「あんたなんかに、オレのホントの苦しみが分かってたまるもんか」
「私は、催眠(トランス)なんか信じるもんか。私は、ゼッタイに催眠には掛からないよ」
 こういった人達に催眠誘導しようとしても、先ずかかりません。催眠の前に、患者のもっている抵抗感を取り除き、医師と患者との間にラポール(親近感・信頼関係)をつなぐ必要があります。それが無ければ「馬耳東風」……何を言っても聴いてもらえません。
 ここから、エリクソン博士は研究を始めました。
「どうすれば、患者との間にすばやくラポールを結び、信頼関係を打ち立て、その結果、相手の抵抗感を取り除いてトランス状態に導くことが出来るのか」
 この方法は、精神的治療にとどまらず、

  ●あらゆるコミュニケーション
  ●勉強・能力開発
  ●人間関係の質の向上
  ●カウンセリング
  ●教育者や医療関係者の資質アップ
  ●パーソナリティの改善・治療 など

幅広く応用できることが分かりました。さて、これから、その方法やスタンスをしっかりとお伝えしてゆきますので、乞う!ご期待……。。(^_^)v

この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/