M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第366号(2012.4.23〜2012.4.29) この世は全て催眠だ(108)〜トランスは能力の泉〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(108
〜トランスは能力の泉

 トランスとは、身体がリラックスしていて、心が内側に集中し外界の気散材料から遠ざかり、頭脳は冴え渡った状態を言います。
 私のように作曲や執筆を生業にする仕事は、爽快にこんこんと、“坂の上の雲”の主人公・秋山真之を「知謀湧くが如し」と評したようにアイデアやメロディーが浮かんでくれれば良いのです。また、身体を使う仕事の人でも、その効率や動線が無駄のないすっきりしたものであれば言うことがありません。
 「そんな都合良くいく訳がない」
と言われそうですが、人間がトランス状態になると、このように自分ではないように錯覚する程、別の世界から?何かに教わるように知恵が授かる体験を私は幾度となくしています。
 そうでないと、演歌「おもいで酒」のようにミリオンセラーを記録するような曲が私から生まれる訳がありません。人はそれを「才能」と、もて囃やしてくれたこともありましたが、私はそこで決して自惚れませんでした。いや、自惚れようがないと言った方が良いくらい、自分とは違う感覚が私全体(心と体)を覆い、知らぬ間に曲が出来ているのです。
 私が33歳の時に依頼を受けた、人をトランスに導くための瞑想音楽「大宇宙」も、同じ感覚の中で生まれました。我がM&U SCHOOLでは、今もこの音楽を用いて、受講生にトランス状態を体験して頂き、個々にトランスに入るメソッドとして用いております。この音楽でトランスを体験することで、人の能力開発の秘訣は、“自分を越えた自分”と表現せざるを得ない、「潜在意識」からの情報を得ることを実感することでしょう。
 但し、この時も「雑念・気散=メンタルノイズ」が心にあると、全くもってただリラックスのみ(=睡眠の時間)となってしまうことになりかねませんので要注意!

=無意識(潜在意識)を大活用せよ!=
 要するに、自分の意識の深いところに、自分と宇宙(決して大げさでは無く)を結ぶ、パイプラインがあるのです。しかし、そのパイプラインは、自我という雑念や気散状態に覆われている間は顔を出してくれません。しかし、この世に生まれた人間ならば、誰にでも厳然とそのパイプラインは存在するのです。
 仏教経典の「般若心経」にもこの雑念や気散状態を“罫礙(けいげ)”すなわち、「心の鎧甲」と表現して、それを心から無くせ=「心無罫礙(しんむけいげ)」と喝破しています。
 トランスに入っている時は、意識が一つのことに集中し、その代わりに
「無意識が顔を出している」
だからこそ、無意識が本来持っているクリエイティブなパワーを発揮することができるのです。また、トランスは、無意識に刻み込まれている誤った習慣(癖)を改めることができます。よく、街角で見かける
「催眠による赤面症、寝小便治療」
等の看板を訝しく思い、見ていることがありますが、トランスに導くことで無意識(潜在意識)を改造できるため、効果はしっかりと出ます。(但し、誘導者の技量に依るところが大ですが……)
 また、無意識から学び取ることも、無意識に学習させることもできます。私は、執筆の内容や音楽の曲想について、自分自身に命題を与え(集中し)、そして、リラックスと共にトランスに入ることで(何度もこの状態を繰り返せば、眠っていても)脳は自然に働き、完成していることをしばしば体験しています。
 睡眠学習法という広告を見かけますが、この原理を応用しているように思います。しかし、「眠りながら勉強出来るとはこれは便利!」と、睡眠を優先させたような考え方は、学習に集中しているのではありませんので、ほとんどの人が失敗しているようです。また、広告そのものにも、「楽ちん!」を謳い文句にしているものも多くありますので、私から言わせれば、これらは「サギ」です。あくまで、トランスに入る訓練をしっかりとして、「学習するために行う」という意識がなくては、気散に他なりません。
 近代催眠の大家、エリクソン博士は、
「あなたの無意識を信じなさい。無意識は、あなたより素晴らしい考えを持っています。あなたはたくさんのことを識(し)っています。だけど、そのことに気付いていないのです。その訳は、識っているのはあなたの無意識だからです。それさえ分かれば、あなたの障害は治りますよ」
と、言っています。
 トランスが深くなると、意識の介入は薄れてゆきます。その場合、無意識だけで充分、人は機能してゆくのです。私の知り合いのシェフで、200グラムのステーキと注文を受け、何気なく包丁を下ろすだけで、プラスマイナス2グラムの精度でカットするのもこのエネルギーです。また、名人級の音楽家は、完全なトランス状態で演奏するからこそ、聴衆の心とパイプが通じ名演が可能になるということを知っています。

この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/