M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第365号(2012.4.16〜2012.4.22) この世は全て催眠だ(107)〜快感は心の集中の要〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(107
〜快感は心の集中の要

 私は、ドライブが好きで高速道路で思いっきりとばしてみたくなります。こう言う公開の紙面で書くことは少々憚(はばか)られるのですが、アクセルをグイッと踏んだ時の爽快感は素晴らしいの一言です。しかし制限速度を超えて、なおアクセルを踏むと、本来爽快であるはずの気分が、何やら前方3割、バックミラー7割と意識が分割されてしまいます。すなわち、パトカーに捕まらないかどうかと気をやきもきさせながら運転しているのです。これでは、いくら良い車に乗っていたとしても爽快な気分ではありません。
 つまり、気が散った状態で心が“楽しい”ということは、決してありません。楽しい心、爽快感の条件は、心が“集中”している状態であることです。子供が、テレビに食い入るように集中するのも、それが楽しく興味深いからです。恋人といる時も、相手に集中しているから離れたくないのです。それが“愛”なのです。
 このように心が集中力を持った状態が「トランス」です。ここで少し注意が必要なのは、我々人間が“集中”した状態と“固着”状態はまったく違うことを知って下さい。辞書などでトランスを引くと、「神がかり、恍惚、夢うつつなど」と説明されています。これらは、自分の意志でそれを解除することは少々困難です。実際のトランスは、その状態が自分にとって“快”である故に、自ら進んで(自分の心で)その中にいるというところが違います。
 催眠もトランスで、一度誘導されたら、催眠者の思い通りになるように見えますが、そこには、被催眠者がその状態から抜け出したくないという心の動きが存在するのです。

= トランス=快=集中=瞑想=催眠 =
 トランスとは、要は、意識を内部に集中した状態のことです。我々の意識は、外界の様々な出来事の上を、瞬時も休まずうろついています。従って、目を閉じ、内側に注意を集中することで外界からの情報をできるだけカットし、意識の働きを沈めてゆくことによって到達出来ます。
 トランスに入ると、ぐったり眠ったようになって、何をされても分からないから不安だと思う人がいますが、それは大きな誤解です。トランスに入っている時、周りからは確かに眠っているように見えるかも知れません。しかし、自分がどんな状態であるかも充分わかっており、尚且つ、煩雑な覚醒状態の時より鮮明に頭脳は集中して働き、今までに無い考えやアイデアがわき上がってくることを体験されることでしょう。
 だから、人に自由に扱われたり、奇妙な暗示を入れられて笑いものにされたりする心配はありません。浅いトランスだと1週間でも2週間でもトランスに入ったまま、普通の生活をすることもできます。
 トランスに入っているとは、言い換えれば“快”の状態を維持しているので、思考は常にプラスです。だから、何事にも挑戦心が湧き、問題を解決しようという能動的な心があなたを満たします。その時、「自信と勇気がお腹の底からモリモリと湧いてくる」ことを実感することでしょう。
 トランスは、簡単に言うと身体がリラックスしていて、心が内側に集中し外界の気散(けさん)材料から遠ざかっているため、頭脳は冴え渡った状態になる。だから、良いアイデアや実行のエネルギーが湧いてくるのです。
 すなわち、トランスとは意識が一つに集中し、その代わりに「無意識が露出している」のです。無意識は潜在意識のことですから、それは、人間の生命力を活性し、社会性の中で生きる人間の最も重要な要素である“関係性”を、より良くするためエネルギー源なのです。
 無意識は、我々が生きるための原理!……肉体的には自律神経を司って、何も気にすることなく我々を思念通りに導き、心的には気付きやアイデアをもたらし、関係的には互いの共存を自然に模索するようになっているのです。
 従って、生き生きとした自分を創り出すためには、無意識(潜在意識)を大活用することです。創り出すというと意識的ですが、これも日頃から、呼吸を整え、身体をリラックスさせ、内側に己自身が集中することを“反復”練習することで、やがて般化(癖化)し、無意識に定着するのです。俗に「よく身についている」とは、頭脳を通さないで身体が自然に反応する状態です。素晴らしい業績を残した、スポーツマンや芸術家、名人と言われる職人や技術者など、いちいち頭脳を用いて仕事をしている人はいません。全てが無意識に反応するまで、己自身を磨いた人達なのです。
 彼らもまた、技能・技量を“習得”するプロセスごとに「快」を感じ、快を感じることで反復が億劫(おっくう)にならず、積極性を身につけていったのです。そして、最後にはその積極性そのものも“反応”の領域にインプットして、無意識化=“修得”するのです。
 全ての要は「トランス=催眠」といっても過言ではありません。

この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/