M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第360号(2012.3.12〜2012.3.19) この世は全て催眠だ(102)〜進化には隠れた目的が存在する!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(102
〜進化には隠れた目的が存在する!

 古来より、偉人達が素晴らしい業績を成し遂げたその根源のエネルギーについて色々と語っています。ベルギーの化学者で散逸構造理論の功績でノーベル賞を受賞したイリヤ・ブリゴジン博士は、
 「生命体は、よりダイナミックな秩序へと自己超越してゆく有機的システムである」
と明言しています。つまり、現在の自分を乗り越え、より良い方向へと変わる力が、人間には潜んでいるというのです。
 宇宙は、カオス(混沌)からコスモス(統一)へと向かって成長しています。この宇宙の欠片である我々人類もその世界に生きる限り例外ではありません。黒人歌手で先般亡くなったバーバラ・ブランも彼女の音楽観やアドリブの中から見いだしたことは、
 「我々の中にはカオスから、一つの纏まり(まとまり)ある秩序へと向かう力が無意識にある。それに委ねればいい」
影の力を暗示するような発言です。また、宇宙船地球号などの言葉で有名なアメリカの思想家バックミンスター・フラーは、
 「個人の潜在能力を実現するための内的衝動が、各人には備わっている」
と、簡潔に語っています。内的衝動とは“心のエネルギー”のことです。
 このような多くの人々の気付きから帰納法的推測をすると、
 「宇宙を初めとする全ての進化には隠れた目的があり、自分を乗り越え、新たな秩序へと導く無意識の力は、その目的を実現するために機能している」
と考えて間違いないと思います。これこそ、ポランニーの言う“創発のパワー”なのです。
 そして、この“創発のパワー”が人間に働きかけ、我々を自己実現へと導いてゆきます。

=“心の叫び”はあなたを正義に導く=
 「どうしても、あのことがやりたい」
 「それをやらずにいるとなんだか不安だ」
 「私は、このままで良いのだろうか?」
 「あなたに備わった能力を、あなたは精一杯使っているか?」
あなたは、こんな心の叫びを幾度となく聞いたことと思います。自分の中で自分自身が自問自答し、行動の方向性を模索する……それは、声には出さないけれども、まるで喋っているように回答を求めていますね。このような心の動きを「内響」と言いますが、これがまさに先に述べた内的衝動=心のエネルギーなのです。これは、無意識からのメッセージなのです。
 このように、自己の脱皮を促し、成長の切っ掛けとなる深層心理からのメッセージは、人生の転換期に「夢」や「ふとした思いつき」などの形を借りてよく表れます。例えば、就職・結婚・転職・定年・人間関係の拗れ(こじれ)etc.といった人生の節目の時に、悪夢やお告げなどの夢の形で我々に正しき方向性を潜在意識は示唆してきます。

 これまで述べてきたように、人間の持つ意識とは、無意識という大海原に浮いた小さな氷の一欠片です。よく潜在意識や顕在意識を表現する時に、氷山の絵を用いますが、その大きさは氷山の見えている部分と隠れている部分の比ではありません。まさしく、大宇宙と地球のような比較だと考えて間違いありません。しかし、どんなに大差が生じようとも、そこに働く宇宙法則はあくまで(人類も例外なく)一定です。現在の宇宙は137億年前にビッグバンで始まって以来、「カオス(混沌)からコスモス(定常)」へと進化し続けています。宇宙のことをコスモスと呼ぶのもこのためです。
 我々人間には、それがさも個性的と見られるような魅力や能力を持っている者もいますが、このパワーもその下に在る厖大(ぼうだい)な無意識に支えられている事は間違いありません。このような能力を自分自身の才能と錯覚し、天狗になり自惚れた人間は、これまたいつしか宇宙法則によって制裁を受けるのは確実です。
 潜在意識研究の先駆的存在であるカール・グスタフ・ユングが唱えた「集合無意識」によって、我々は全てのものと交信状態にあります。その中で起こる我々の事象は、全てに宇宙的無意識が関与し、カオスからコスモスへの進化の過程を経て、我々を昇華発展させていると考えて間違いないでしょう。
 その宇宙のメカニズムは実に簡潔に且つ巧妙に作られていると私は思います。それは、「我(が)」という宇宙意識から反した気を出す者も、「我」の気毒を他者が出すことには耐えられない……例えば、「嘘つき」も「嘘をつかれる」ことには我慢ならないのです。一人では「悪党」で加害的であっても、それらが大勢集まり被害的立場にいると、正しい形を求めるようになるのです。人間が集団で社会を作らなければ生きてゆけないように出来ているのは、このためではないでしょうか。それこそ「神のみぞ知る」世界です。

この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/