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今週の喝 第346号(2011.12.5〜2011.12.11) この世は全て催眠だ(88)〜集合無意識の発見〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(88
〜集合無意識の発見

 さて、人の潜在意識の浅い部分である個人的無意識を掘り下げて行くと、ドイツの心理学者カール・グスタフ・ユング博士が発見した「集合無意識」という領域に到達します。集合無意識は、個人を越えて広がる無意識、全人類・全宇宙と共有する無意識です。
 集合無意識は、無意識である故に、我々がその存在に気付くことはありませんが、詳しく人間を観察してみると、集合無意識の存在は疑う余地が無いとユングは述べています。
 私と他人が同じ無意識を共有しているというのですから、当然「人はみな生まれた時すでに集合無意識を持っていた」ということになります。つまり、“私”が出来る前からある訳ですから、「私を支配している」領域といっても過言ではありません。その集合無意識の上に、個人的無意識が育まれているのです。
 どんな範囲の人々と、どんな内容の無意識を共有するかによって、集合無意識の影響する領域は異なります。
 たとえば、

●一つの民族で共有する無意識……日本人が共有
   する無意識とユダヤ人のそれとは内容が異なる
●アジア人と西欧人との違い。
●人類全て共通するもの。(他の動物との違い)

などです。

 ユングによれば、「全ての衝動・傾向性、あらゆる知覚と直感、合理・非合理的な考え、推論、そして全ての種類の感情が含まれる」としています。そして、人類が共通して持っている無意識を「元型」と名付けました。

=集合無意識はシンクロニシティーを呼ぶ=
 「人間は、誰しも自分の魂の主人公であると信じたがっている。しかし、感情や意志へ進入している無意識(潜在意識)を意識しない限り本当の主人ではない」と、カール・グスタフ・ユングは言い切っています。
 我々一人ひとりの人間は、「集合無意識」という巨大な苗場に生えた芽のようなものだから、人はすべて根底では、互いに根っこを絡ませあい、深くつながり合っているのです。
 ○○さんのことをフッと脳裏に浮かべた瞬間、携帯電話のコール音がし、液晶画面を見るとその人だったといった経験を誰しもしたことがあるでしょう。これは、「シンクロニシティ」といって、一見偶然の出来事のようですが、実は深い意味のある出来事なのです。
 人間は、潜在意識に透徹するほど深い思いを抱いた時、その機能の一つである集合無意識の機能が作用し、必要な人との出逢いやコミュニケーションが生じたり、テレパシーのようなことが起こるのです。
 私自身も人生を振り返ると、その転機となる出来事は正しくこの集合無意識の仕業と思わざるを得ない事態が起きています。その一つは、演歌の大御所・小林幸子さんとの出逢いです。詳しい経緯は別にして、クラシックのフルート奏者であった私が、演歌を作曲することになったことすらがおかしな縁が絡み合って、まるで導かれたように曲が出来ました。私自身、演歌という音楽ジャンルすら全く知らないし、また興味も何も持っていませんでした。それが、24歳の春に突然、作詩家・故高田直和先生との出逢いが生じ、手渡された詞が「おもいで酒」だったのです。そして、誰に歌ってもらうかという段になって、まったくヒット曲のない23歳の幸チャンが歌うことになったのです。
 作詩家の高田先生は、当時、大阪のABC朝日放送の事業副部長で、趣味で作詞をしていたのですが、自分の放送局での地位も相まって、たまに作品を起用した歌手に歌ってもらっていたのです。その一曲が私の作曲で、回り回って名もない歌手・小林幸子と巡り逢います。
 当時の私は、ヒット曲という概念は全くなく、とにかく自分の作った歌が歌ってもらえる事だけで嬉しかったのです。そして、初めて神戸国際会館の伊藤ハム提供「歌のゴールデンショー」で、「おもいで酒」を聞きました。その時の感想は、“とにかく私の歌がすこぶる上手な歌手に歌ってもらって満足!”というものです。その夜は、マネージャーも付かず、衣装バッグと化粧道具を携えて、単身神戸までやって来た幸ちゃんと大いに飲み明かしました。彼女は何とその夜ボトル半分をグビグビやるのには驚きました。私は、ただただ素晴らしい歌手が私の歌を歌ってくれたことで、何の欲得もなく酔いしれたのを覚えています。
 そして、偶然と軌跡がいくつも重なって200万枚を超える大ヒット曲となったのです。その時の私は、とても純粋でした。(^_^)v

この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/