潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（８２）
〜病気になったらイメージ療法！〜
私事ですが、先週土曜日の朝、急に腹部と背部の両方に鈍痛が走り、日頃の飲み過ぎ食べ過ぎとは違う感覚なので結石ではないかと思い、病院で診てもらいました。診断結果は予想通り“尿管結石”。先生曰く「小沢一郎さんと同じものだよ」。治療は、尿管を開く点滴を1時間程してもらい、後は安静！
その時、自己催眠の1つである白隠禅師の「軟酥黄卵(なんそおうらん)の法」や、「サイモントン療法」（精神により治療効果が変わることが発見されて開発されたイメージ療法）が脳裏をよぎり、頓服のお陰で痛みの和らいだのを契機に、しっかりと尿管が開き、そこに溜まっている結石が分解し、体内より流れ出ているイメージを繰り返し続けました。
あれから、1日半が過ぎますが、お陰様で今は痛み止めを飲まずとも平常な身体に戻っています。まだ、ハッキリと治癒したと言い切れませんが、このように「今週の喝」を書けるまでに、気力も体力も回復しております。
身体と心は深い関係にあり、その両方に関わるのが呼吸です。深い呼吸と共に、身体が病巣と闘っているイメージをし、その結果、治癒して元気になったところをゆっくりとイメージする。文章に書けば簡単でも、実際に痛みや呼吸困難な状態に陥ると中々簡単にその状態を体現することはできません。
私は、常日頃から、「自分も、普通の人間であるから、必ず何らかの病気に罹る」ことを想定して、毎日、寝る時、そして朝、目が覚めてから起き上がるまでの数分間、しっかりと腹式呼吸の訓練をしていたことが役に立ったと思います。
＝変わるとは、無意識を変えること！＝
我々は、自分だけは大丈夫であるという僥倖心理（悪いことをしても自分だけはばれないと思っている心理）や、正常性バイアス（自分だけはいつも安全なところにいて事件や事故に遭わない）が深層心理に宿り、何事も気を抜いてしまう性質があります。しかし実際に、苦しい目や痛い思いに逢うと「気をつけよう」と思うのですが、また再び「喉元過ぎれば熱さを忘れる」のことわざ通り、同じ過ちを繰り返してしまいます。
何度自分に言い聞かせても、すぐに忘れてしまうのは、その出来事が腑に落ちていない（＝潜在意識にインプットされていない）、つまり“癖化”されていないからなのです。
潜在意識にインプットするには、大きなショックを受けるか、反復練習するか、催眠法によって直接焼き付けるかのどれかです。しかし、大きなショックは今度それを修正しようとしてもPTSD化していることが多いため、あまりふさわしくありません。スパルタ教育など、人間の情動を熟知した人に掛かると、このショックを上手く利用して潜在意識に叩き込むのですが、それには情動を知りきること……まさに、人間学を完全修得しておくだけの器量が必要です。
反復練習は、しっかりとした目標（念願）がある人間には、継続力と共に可能ですが、根気と根性がいるため、凡人には一人で実行するのは困難と言っても良いでしょう。
催眠法は、そのシステムを学ぶための専門知識が必要です。何事も、良い習慣を身につける為には多大な努力が必要なのです。しかし、悪い習慣、言い換えれば、「楽と得」をベースにした行為行動や思考は、学習することなく修得して、潜在意識にインプットしてしまいます。
人が“変わる”ということの大切さは、誰もが認識しているのですが、変わることとは、言い換えれば、「今までの自分を否定すること」という顕在意識の障壁と、「潜在意識にインプットされた癖の変換」という、無意識レベル（潜在意識）の作業をしなくてはならないので、ほとんどの人間は、“変化に対する対応”に失敗し、結局思い通りにならない人生を送ってしまうのです。
女性がイメージチェンジに挑戦し、ヘアー・メイク･服装をデザイナーに選んでもらっても、言葉遣いや歩き方、マナーや所作は一朝一夕には変わりません。「お里（育ち）が分かる」とはまさに、このように内面チェンジの難しさを言っているのです。
しかし、自分の脳裏で自分の理想の姿をイメージできて、そのなりたい姿をあなたの想像のスクリーンに描くことが出来れば、より早く、我々の全神経はその形へと向かって集中し出します。これがイメージ･シミュレーションで、他者によってこのイメージシミュレーションに誘導してもらうことが催眠法なのです。「軟酥の法」や「サイモントン療法」は、このイメージ･シミュレーションの効果を適切に応用した心理療法なのです。
この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/
