潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（６０）
〜“理解”と“混乱”はあなたの心の様相が決めている！〜
先回お伝えしましたが、“理解できていない”のと、“混乱している”ことの違いは、ハッキリしたでしょうか。混乱とは、一つ一つの事柄については理解できている（情報が揃っている）のに、それが全体を把握するための整理が出来ていない状態です。ですから、混乱は、理解への途上の一つの段階だといえるのです。
不理解は、知識を得ることで解決できますが、混乱は、知識を整理して自分自身が納得出来る状態にしなければなりません。強いて言えば、理解は頭脳、混乱は心を整合化するのです。
科学技術を用いた機械やエンジンの発明・開発、また芸術の世界の作曲や絵画などでは、この世の法則から逸脱したものは何も成功しません。しかし、あらゆる法則を知っていても、それをどのように組み合わせるかが分からない時、混乱が生じます。
我々の頭脳は、理解している時は何事も映画のようにスムーズな動きのあるカラー映像で、しかも素晴らしい音響を伴って、ズームアップで想像することが出来ますが、混乱している時は、動きのない単なる絵のように、そして、時には白黒で、無音の状態で、しかも小さな映像としてしか思い浮かばないことが多いのです。
そして、理解している方の映画を眺めている時には、次に何が起こるかが分かりますから、安心したくつろいだ気分になります。方や、混乱の映像では、次に何が起こるか予想がつかず、イライラした気分になることでしょう。
混乱とは、心のイライラが理解を複雑化し、既に出来ているにもかかわらず、自分自身で積み木崩しをしている状態なのです。
＝混乱脱却には、知識習得よりも整理が大切！＝
さて、混乱を理解に変える訓練に入りましょう。
一つの事柄に関する断片的なスライド映像を、頭の中で数枚ピックアップして下さい。これは、混乱の映像です。この混乱の映像に修正を加えて（内容は変えずに）、理解の映像と同じように動きのある映像に変えてゆきます。つまり［A］のスライド映像と［B］のスライド映像を関連づけるのです。最初は難しいかもしれませんが、心を落ち着けて、数枚のスライドを思い描き、時間経過の順に並べて、それらを次から次へと写してゆけば映画の出来上がりです。
例えば、３枚のスライドがあり、(1)私と彼女が楽しそうに話している。(2)彼女がそっぽを向いている。(3)自分が一人ぼっち……と言った３枚の画像があるとします。これを並べ変えて、物語にしてみましょう。(1)-(2)-(3)の順に並べれば、これは振られた様子になります。しかし、(2)-(3)-(1)と並べると、何かの起因で友達になれたということになりますね。そこで、前者にせよ後者にせよ、次にそのような物語になるために、音声を入れます。その内容を説明するためのナレーションや会話の内容です。そして、その映像をズームアップし拡大画面にして行きます。すると、断片的だったスライド映像が、映画のように一つの物語になりましたね。もともと映画というのはフィルムを見れば分かるように、静止した映像の連続に過ぎないのです。
この訓練をしっかりとやって下さい。そして、その素材が自分自身の断片的スライド映像であれば、時間経過の順に並べるのです。また仮に、未来の自分の姿であれば、自分が思う姿になるように順序を決めしっかりとしたストーリーにして下さい。
混乱している時、この訓練を積めば、混乱した原因が理解できるようになり、心はとても落ち着いていることが分かるはずです。
小さな静止した絵よりも、大きく、動きのある、しかも説明付きの映像の方が含まれる情報も多く、系統立っていますから、理解しやすいのも当然のことですね。これが［理解］のプロセスなのです。
混乱から抜け出すために、より多くの情報が必要な場合もあるでしょうが、たいがいの場合は、十分な情報がありながら、消化されていないだけなのです。人間は自分で考えているよりもずっと多くのことを知っているものです。混乱とは、膨大な情報のとりとめもない寄せ集めのことなのです。一方、理解とは整理が行き届いており、無駄がない状態です。数学の方程式や、素晴らしい音楽や詩のように、たくさんの情報の中から単純明快なエッセンスが抽出されるのです。
断片的スライド映像に説明や修正を加えることで、大切な情報が捉えやすくなりましたね。頭を使うと言うことは、知識を溜め込むことではなく、すでに持っている知識を引き出し、整理し、利用することなのです。
このように、自分自身の心を整合化できる「神経言語プログラミング」は近代催眠のエッセンスなのです。
この続きは、また来週のお楽しみ……('-^*)/
