M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第284号(2010.9.27〜2010.10.3) この世は全て催眠だ(26)〜感情を抑え、理性的思考で行動せよ!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(26
〜感情を抑え、理性的思考で行動せよ!〜

 我々人間のほとんどは、その時の心の状態(気分)によって、物事に対する行動が変化します。
 例えば、あなたが会社の社長で、朝、奥様と口論になってプイと家を出たとします。会社について、玄関を入ったところに紙くずが一つ落ちているだけで、「誰だ、こんな所にゴミをまき散らす奴は、責任者を呼べ」と、その人間に当たり散らし、無意識に自分の感情を発散しようとします。また、家でとても良いことがあった日などは、同じようにゴミが落ちていても、自分で拾って、「これで綺麗になったなあ」などと、満足げに自分の所業を誉めたりなんかしますね。つまり人間は、「気分屋」なのです。自分が気分屋でも、他人が気分屋であると大迷惑をしますね。
 このような社長や上司がいる会社では、部下は常に顧客ではなく、上役の感情や動向を先ず最初に意識し、その状態によって自分の行動を決定します。いわゆる「ヒラメの目」状態(上ばかり見ている)です。こんな日々を長年月続けていると、ストレスは極度に達し、自分が上役に昇進したとき、同じような感情型人間になり、またヒラメの部下を作ってしまうのです。これは、無意識に継承され、自分が溜めたストレスを発散することが起因していることなど知るよしもありません。そして、上司とはこう言うものだとした、会社の風(社風・文化)となって行くのです。
 このように、人間は「公と私」を分けることを理想としても、中々思うように出来ません。まさに「一事が万事」……公私混同してしまうものです。理性と感情を分けることはリーダーの基本であるにもかかわらず、その修得には長年月と忍耐が必要です。
 しかし、心と身体の関連法則をしっかり理解出来ると、自分の感情ではなく理性的思考によって行動を司ることが出来ます。

=心の法則を体得し、自分をコントロールせよ!=
 その基本は、「筋肉と思考・行動、そして、呼吸は平行移動する」という絶体法則を念頭に置いて、自己コントロールの方法をマスターすることです。
 ここで注意しておきたいのは、理性と感情(欲望も含む)を抑圧(無理に我慢する)や置き換え(過食・購買・八つ当たり)などによって整理しようとしても、心(この場合は無意識=潜在意識)に痕跡が残ります。それがやがて水垢のように蓄積され、心身症や生活習慣病……つまり鬱や癌を呼び込むのです。
 この世に起こる全ての事象は、我々に喜怒哀楽を共鳴させますが、喜や楽は良いにしても、怒や哀を無理矢理克服しようとして理性を突出させても、潜在意識(もう一人の自分)がそれを確実に受け入れないとストレスを溜める結果になります。仏教でいう“悟り”とは、心身科学の面から言うと、この感情と理性がしっかりと結びついた整合化の状態をいうのです。真の悟りを得た人間は、鬱や癌に代表される現代病を患うことはありません。すなわち、これらの病は心が起因しているからです。つまり、心と身体を整合化するには、この両者の順応速度を一定化することが必要です。焦ったり、人に対して良い恰好をして自分自身に嘘をついてみても、その結果は「苦」という状態で、我々に報いがやってきます。
 この心身の同調速度を意識し、徐々に安寧化させる術を身に付けることが人間としての“成長”なのです。この人間成長のための基礎訓練と言っても良い方法が、シュルツ博士の開発した「自律訓練法」なのです。

 さて、「背景公式」で「気持ちが、とて〜も落ち着いている」を内響させ、心の安定を作った後、第一公式である「重感」までお話ししましたね。
 次は第二公式「四肢温感」訓練です。この訓練は、自己暗示によって身体に温かさを感じる訓練です。「右腕が、温か〜い。右腕が、温か〜い。右腕が、ポカポカと晴の日差しに照らされているように気持ちよく温か〜くなってくる」と内響をくり返しながら、右腕に温かい血液が流れて気持ちよく温かくなって行くイメージをします。重感訓練が上手く行った方は、すぐに右腕が温かくなり、指先に生き生きとした脈を感じるようになります。時々「私は、とて〜も落ち着いている」と背景公式を入れることも重感と同じです。そして順次、左腕→両脚と進めてゆきます。
 自分の心を落ち着かせて、血脈が生き生きとしているところをイメージすることによって、不思議や不思議、血流や血圧まで自己制御出来るようになります。もちろん、高血圧などの場合は、医学の言う基礎治療は絶対に必要ですが、この自律訓練法の温感訓練を併用することによって、その改善度は飛躍的に伸びることはデータが証明しています。この訓練を一日3回ずつコツコツ行うと、身体がその暗示に反応して、だんだん速度がアップしてくるでしょう。これを「般化」と言います。この訓練を日常化する(癖化)することによって、あなたの心と身体は完全に調和され、心も身体もとても健康な状態を体現することが出来るようになります。

この続きは、また来週……('-^*)/