M&Uスクール

潜在意識の有効活用を教える学校”M&Uスクール”のサイト

今週の喝 第267号(2010.5.31〜2010.6.6) この世は全て催眠だ(9)〜エミール・クーエは人類の歴史を変える!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(9
〜エミール・クーエは人類の歴史を変える!〜

 人間の成功失敗は偶発的に起こるが、そこに“努力”という精神的要因が加わることでその確率は増す。……これは、古来よりずっと唱えられてきた人間の成功哲学です。
 しかし、ここにフランスの薬剤師であったエミール・クーエが偶然にも、人の思念が成功失敗の要因を決定する大きな要素であることを発見します。薬はその薬効の他に、それを服用する患者の思いが大きく反映していることを見つけ出したのです。つまり「この薬を飲むと治るのだ」と思うのか、「どうせこの薬は気休めだろう」と思うのかによって効き方が違うのです。
 大竹しのぶさん主演の「ああ野麦峠」という女工哀史の映画で、貧乏で薬も儘ならない女工が、滋養強壮のために玉子を食べるように薦められますが、死ぬまでその玉子を食べずに大切にもっているシーンがありました。今ではとても安価な玉子ですが、当時はとても高価でそして、その栄養価は計り知れないと思っていた時代です。もしかして、あの玉子を食べていたら、病気が癒えたかも知れないのです。
 現代人は、「玉子が結核を治療することなんかないよ」と頭から決めつけているところに、効果が現れない根本原因があるとも言えるのです。20世紀は科学が極度に発達した時代ですが、その中でも、最も大きな発見は、人間の成功失敗の分かれ目は、自分自身の思念が「自分は成功するべき人間である」と思っているのか、「どうせ俺なんて……」と自暴自棄になっているのかが分水嶺であるということの発見であると私は考えます。
 心の底から「私は生き生きと困難を乗り越え、最後に栄冠を勝ち取ることが出来る存在だ」と自分を信じている人間が、人生に於いての成功も、病魔克服もやってのけるというのです。

=自分の心は自分で操作できるのか?=
 Day by day in everything, I'm getting better and better.

  「私のやることは、日に日に良くなってゆく」……この言葉を毎日毎日繰り返すことで、自分の人生に劇的な変化が起こるとエミール・クーエは結論を出しました。これは「誘導自己暗示」の一般暗示といい、自分自身を自分の理想の姿へと導いてゆくための原動力なのです。
 この暗示(サゼッション)が、人の心の法則である「催眠」に導く鍵なのです。人は自分自身の可能性を、自分自身で決めています。これを自己像(セルフ・イメージ)といい、後に、アメリカの整形外科医マックスウェル・マルツ博士によってそれが方程式化されます。自己像とは、自分自身のことを自分がどのように考え評価しているかという、究めて内面的なイメージです。
 このサゼッションが、その人間の行動規範を形作っていると言う世紀の発見がこの「セルフイメージの科学」です。簡単に言うと、自分が思った通りの人生を歩むことが出来ると言うことなのです。しかし、言い換えれば自分の思念以上の人生は歩まないとなります。
 人間は、「自分は必ず○○になってみせる」と意気込んでみても、そこに努力が伴っていなかったり、周りから「お前には無理だよ」とずっと言われたりすると、自分がいくら声高に宣言しても、内実(心)は「私には無理だろうな」という不安が戸を叩きます。そこで、それを打ち消そうともっと大きな力で自分に言って聞かせても、それに呼応するかのように不安もまた増大するのです。これが「意志反作用の法則」です。
 スポーツや音楽で、ミスをした箇所を練習すればするほど、本番でその箇所が近づくと、ミスをした情景が思い浮かび、それを打ち消すために練習をしたにもかかわらず、練習した分だけ「失敗するかも知れない」と言う思いが出てくるのです。それでは練習しない方が良いのか……これもまた不安要素をかき立てますね。 この意志反作用の法則を払拭するのが、エミール・クーエの一般暗示「Day by day……」です。人は、誰しも、未熟からスタートし、色々な経験を経るに従って成就へと成長します。そのプロセスでは、鍛錬や修正は絶体に必須なものです。ですから、練習は失敗したからやるのではなく、成功するためにするのだという正しい形を自分の行動規範の根本を司っている潜在意識にしっかっりと叩き込んでからやらなければなりません。
 また、後日しっかりとお話ししますが、潜在意識は意識という名が付けられていますが、その実、意識というより心のメカニズムと言った方が正しい言い方です。つまりメカですから「反応」するのです。この反応法を失敗のために反応させるのか、成功に向かって反応させるのかでその明暗が分かれるのです。エミール・クーエの「誘導自己暗示」は、自分が日に日に良くなるために修練・努力するのだと自分自身に言って聞かせ、潜在意識そのものを成功の方向に誘導してゆく金科玉条の発見なのです。

この続きは、また来週……('-^*)/