M&Uスクール

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今週の喝 第260号(2010.4.12〜2010.4.19) この世は全て催眠だ(2)〜人間は、なぜ「催眠」に掛かるのか〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

この世は全て催眠だ(2
〜人間は、なぜ「催眠」に掛かるのか〜

 日本では、催眠術を用いるのに何の拘束もありません。誰がどのように何のために使おうとも、全く自由が保障されているのです。ところが世界を見渡すと、催眠術を掛けるのに免許がいる国があるのに驚かされます。これは、催眠術というものが如何に人を操作する効力が大きいか、またその用い方次第で、善にも悪にもなる代物であるからなのです。
 「あなた、それ催眠に掛かっているのじゃないの」……何げなくこのように使われる“催眠”という言葉一つとっても、とてもあやふやです。もし、催眠によって人が騙されているのなら、催眠を熟知した人は、
 「あなたは、今、催眠に掛かっているよ」
と明言するはずです。ということは、催眠術の掛け方や解き方、また、催眠の効用などほとんどの日本人は知ろうともしません。また、そのメカニズムを学ぼうとする人があまりも少ないのが現状です。そして、催眠のメカニズムを研究していない者の多くが、
 「催眠に掛かるのは、“バカ”か“お人好し”、または、ぼけが始まった老人など、単細胞生物の類だろう」
と決めてしまっています。
 そして、この催眠が、どんな“からくり”(=メカニズム)で出来ていて、最近の「オレオレ詐欺」のような悪事にどのように用いられているかを学ぼうとする人はごく少数です。しかも、ほとんどの人間は自分は大丈夫!と思い込んでいます。
 まさに、この侮りの心こそが催眠を使う詐欺師達にとって好都合なのです。

=「催眠」は、掛かること自体が“人間”の証し=
 催眠は「他力」……つまり、この世を司っている法則のひとつで、人間の「情動のシステム(=無意識の心の動き)」を、巧みに利用したコミュニケーション手段の一種です。ただ、善用か悪用かによって、その印象は大きな差が生じるのですが、たいがいの場合「悪用されたときの被害がデフォルメされる」ので、「催眠とはいかがわしいもの」いう認識が広まったのです。情動のシステムとは、無意識のことです。相手の無意識をこちらの意識で、望む方向へ誘導するわけですが、ここで言う無意識とは「意識が無い」のではなく、我々人間が脳を使わずに自動的に行動に移るシステムで、「無くて七癖」と言われるように、自分では気付かないうちに自分特有の一定のパターンで常に行動しているのです。その指令を司っているのが、潜在意識です。
 経営の生き神さま、京セラ創始者の稲盛和夫氏「潜在意識に透徹するまでの情熱で事に当たれ!」と喝破するように、潜在意識にひとたび成功体験がインプットされると、人は不思議に何をやっても無意識に「成功パターン」の判断や行動を執るようになるのです。
 潜在意識という言葉には、意識という文字が使われているのでとても紛らわしいのですが、実は“意識”というより“反応”と考えた方が妥当です。つまり、人間が生きていく上で必要な要素は全て無意識のうちに行われるように神は我々生物を創造されました。それは「生命維持装置」といっても過言ではありません。ご飯を食べると、勝手に胃腸が動き、栄養分を吸収して余分なものを排泄します。そしてまた、栄養分が不足すると食物や水分を心が欲するように、我々の心も潜在意識の管轄下にあるのです。人間は「食べたいと思うから、食べるのだ」と信じていますが、実は、潜在意識が、身体のエネルギーを維持するために必要な栄養素が不足したので、我々人間の行動に一番多く影響を与える「感情」や「欲求」を刺激して、その確保に向かわせるのです。つまり、我々の潜在意識が生命維持装置の役割を果たすために、我々の心と身体を操作した訳です。その時、我々の心は、自ら「食べたい」と感じるように作られていて、この能動的な姿勢も本当は潜在意識の指令(メカニズム)に寄るのです。
 また、人間は他の動物とは一線を画する「工夫」という能力を発展させました。それは、出来るだけエネルギーを使わないためのもので、一度に合理的にエネルギーを摂取し、またそれを蓄えるための工夫です。これが智恵(知識を実生活に役立てる頭脳)で、他の生き物とは一線を画する能力です。そして、自らを“霊長類”と誇らしげに名乗ったのですが、その貯蔵観念そのものが、我々の心に執着心を生み、やがてその執着が欲望となって、自分を苦しめるようになりました。つまり「満腹感は味わっても、満足感がない」のです。
 我々人間は、自分の意志ですら、環境や制度・編成によって左右され、自分では能動性・やる氣・モティベーション(動機付け)だと思っていたことですら、外界からの影響でそのように心が動いた(氣が方向付けられた)のであって、自らの意志で行動しているのではないのです。これに氣付けば、我々は我々を取り巻く環境に“生かされている”という実感が湧いてきます。このことが判った人間には、自分の生き方を自分で決める能力が生まれます。そして、そのメソッド(方法)は、これから学ぶ催眠現象と合一そっくりなのです。
(独り言:ちょっと難解だったでしょうか。追々易しく説明して行きますね)


この続きは、また来週……('-^*)/