潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの？
この世は全て催眠だ（１）
〜「催眠」とはどんな現象か？〜
「あなたそれ催眠に掛かっているのじゃないの」……何か熱心に友達などに勧誘やアピールをすると、こんな言葉でそのつづきの話を遮られた経験は、誰にでも少なからずあると思います。
相手の人は、この時「催眠」という言葉を使いましたが、もちろんこれは「催眠商法」とか「人を騙す道具」といった悪しきイメージの代表として用いられたのです。このような使い方は、努力をせず人頼みで何事もすませてしまおうという人を「他力本願」というのと同様に、間違って用いられているのです。
浅学の徒が用いる「他力本願」は、他人任せという意味ですので「他人本願」です。しかし、この「他力」とは、我々人間の人智の及ばない根源的エネルギー、つまり、この世を成り立たせている摂理とでもいうべき力のことをいうのであって、決して人間同士のことを言っているのではありません。むしろ、何の意識もしていないのに、今も休むことなく我々を包み込み、尚かつ、そこからは絶体にどのような手段をもってしても、逃れることの出来ない世界を形作る根本的な力をいいます。従って、「それに逆らうことなく、自分自身の生き方をその法則とでもいうべき『他力』に合わせて行くことを旨とせよ」というのが、他力本願＝浄土真宗の根本教義です。自分を超える大いなる力……神、空(くう)と呼ばれる力、そして、自分自身もそのエネルギーによって救われる可能性があることを教え、一切を救済する阿弥陀仏と共に、全ての衆生が身を置くことが出来ると説いたのです。
この他力の一つに、催眠もあるのです。安易に催眠という言葉を使いますが、その実、催眠とは？……と聞かれると、全く理解しいていないのが多くの人の現状ではないでしょうか。これでは、催眠商法に引っかかるのもうなずけますね。
＝「催眠」は、心の法則の一つ！＝
「他力」とは、言わばこの世を支配する法則と思ってほぼ間違いありません。すなわち、法則の下に、あらゆるものの性質が形作られます。その性質の内の一つが、「催眠現象」なのです。催眠というと「掛かった」「掛からなかった」とかいいますが、これも、催眠というものを知らない人間の言葉です。結論から言いますと、催眠は現象（法則通りに現れる事象）でありますから、これに「掛からない」人は誰もいません。手順に沿って誘導すれば、法則ですので必ずその方向に“心”は向きます。「氣」の項でもお話ししましたが、「命の方向性が氣」ですから、「氣を操るのが催眠」と思っても良いのです。
従って、その法則から逸脱した行為（後述します）をすると、一見「掛からなかった」ように見えますが、これも催眠の法則通りに人間の心が動いた証しなのです。
では、人の氣を操るのであれば、「彼女をその氣にさせることが出来るの？ウッヒッヒ！」といかがわしい考えを持つ人もいるのではないでしょうか。その回答は「Yes!」……。しかし、催眠を学ぶと言うことは、このように他者によって自分の心を方向付けられないためにも、また、催眠商法やカルト集団の罠にはまらないためにも、とても重要なことなのです。
例えば、「オレオレ詐欺」も催眠という心の法則に則って誘導してゆきます。オーム真理教などカルト宗教に入信するのも、その“条件”が揃えば、誰でも取り込まれてしまいます。古い話ですが、金取引の豊田商事事件では、私のところにも電話勧誘がありました。そこで、これは催眠商法を研究する好機とばかり、説明会に出向きましたが、人間による催眠誘導だけではなく、その氣になる環境設定や、それを販売する係員、また、主催者の長野会長（後に暴力団によって殺害されました）の凛々しい威光など、催眠とはどういうものかを学んでいない人間にとっては、至極簡単に罠に嵌ってしまうようにその商法は作られていました。私は、相当勉強しているなと感じたのですが、もし、長野会長がそのようなことを学んでおらず、あのようなシステムを作ったとするならば（今では聞くことは出来ません）、人間がその悪智恵を働かせたら、必ず催眠という法則に辿り着くのだとも感じました。
そして、豊田商事は崩壊したのですが、そこに働いていた従業員によって、新たなるカルト商法が生み出され、その犠牲になった人も数多くいたことも笑えない事実です。「私だけは大丈夫」などと宣う方がいますが、勉強しないでいる人は、例外なく引っ掛かること必定です。類似したマルチ商法が後を絶たず発生するのも、如何に「人間は脆い存在」であるかの証明です。
今回から、この一見摩訶不思議と思われる「催眠現象」を科学的に解明し、そして、それを我々の実生活にしっかりと活かしてゆく手立てを見つけてゆくシリーズを始めます。乞う！ご期待！！
この続きは、また来週……('-^*)/
