M&Uスクール

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今週の喝 第251号(2010.2.8〜2010.2.14) 氣の力を知ろう(58)〜アレキサンダー・テクニーク修得の基本は積極性!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

氣の力を知ろう(58
〜アレキサンダー・テクニーク修得の基本は積極性!〜

 

 「思考=身体=呼吸」という方程式の発見は、無意識であり、我々の行為行動の大半に指令を与え、物事を成就させる“氣”の放出メカニズムの中枢を司る潜在意識の操作法の発見でもありました。これを身体=筋肉の動きから改善してゆく方法がアレキサンダー・テクニークです。
 以前にも書きましたが、アレキサンダー・テクニークはテクニークとはいうものの、「技法」ではなく「学び」であることを絶体に忘れてはいけません。つまり勉強なのです。勉強は、誰かにまたは何かに“させられて”したのでは、全く身に付きません。数学で誰もが学ぶ「根の公式」を、ほとんどの人が忘れてしまうのは、テストのため成績のために覚えたからです。
 アレキサンダー・テクニークは、人生完遂の基本的動作言っても過言ではありません。これを修得(無意識の領域に落とし込む=潜在意識にインプットしてしまう)し生かし切るには、その練習中は、たえず自分の心が積極的でなくてはなりません。つまり、氣を姿勢に集中させ、自分自身の威風堂々とした姿を想像し、それに対して不必要な自分の思考や行動を制御する(止める)ことでのみ、自然体を身につけることが出来るのです。
 一般的に、受動的な態度は不適切な形を身につけてしまいがちであり、「やらされている」という感覚を長く継続するによって氣散状態を助長し、「やらされないと出来ない」自分を作ってしまうのです。従って、自分から進んで「正しい姿を修得しよう」という氣構えが、個々の日常の所作を自観法によって管理され、本来の機能を取り戻すことが出来るようになるのです。

=アレキサンダー・テクニーク修得は成功の素=
 人間は、自分の思考・行動の中で力み過ぎ、過剰反応を起こして余分な体勢を作ってしまいます。何度も言いますが、アレキサンダー・テクニークの極意は、我々の潜在意識にこびり付いている悪い癖を「取り除く」ことにあるのであって、決して何か新しい技術を修得するのではないところに、誰でもが修得可能なのです。つまり、初源的調整作用(Primary control)が、リラックスすることによって自動的に活性化され、自分の持つ全力が自由に発揮されるようになるのです。
 ほとんどの人間は、自分の思考で自分自身の行動を操れないのが現状で、その諸悪の根源は「成功したい」が為の“自意識過剰”から起こります。自意識過剰は、他者から見た自分を意識しすぎるときに起こる心理現象ですから、言い換えれば「他人の意識」に左右されてしまうのです。これが心と身体の不一致を産み、心身一如が体現できず、不必要な反応を生じ、不必要な行動を行おうとして緊張を生じ、己の目指す行為や動作を妨げているのです。これを、アレクサンダー先生は「自己の誤用」(Mis-use)と言っています。
 アレキサンダー・テクニークにおいては、無意識層(潜在意識)に働きかけ筋肉全般を繊細に統御するため、始めは教師の手を借りながら不要な動きや姿勢が生じようとすることを防止することで、思念と行為・行動を一致させるレッスンからを始めます。そして、これを反復練習して行くことで徐々に身に付けてゆくことが重要です。このプロセスでじっくりと潜在意識に擦り込むことが大切で、焦って早くやろうとしては返って悪い癖をつけてしまいます。
 現代人は“自由”に慣れすぎたため、人に教えを請うことを疎んじるようになり、また文明の発達で“軽薄短小”の性質を持ってしまいました。その結果、書物などに頼り独学で修得しようとして失敗し、「アレキサンダー・テクニークなど役に立たない」と思い込んでしまう人も大勢います。
 アレキサンダー・テクニークは「学び」であり、それを何故、何のために学ぶのかという目的意識を持って積極的な姿勢を作り、将来自分がその完成された状態を生み出しているところをイメージすることが大切です。つまり、自分の思い描いた将来の姿に対する欲求や意図に氣付き、今までの悪い癖(自動的反応)を抑制するトレーニングが重要で、Inhibition(抑制)と言い、このようなレッスン法をMeans-whereby(動機付け)と呼びます。
 そして、身体が初源的調整作用による自動調整が機能しやすいように、首や背中の形を「首が楽に、背中は長く広く」など、積極的に方向を示すように自己暗示を掛けてゆきます。これをDirection(方向付け)と言い、Inhibition(抑制)と共に、アレクサンダーテクニークの重要な概念となっています。

この続きは、また来週……('-^*)/