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今週の喝 第243号(2009.12.14〜2009.12.20) 氣の力を知ろう(50)〜神仏は存在するのか?!〜

潜在意識の大活用・あなたが変われば全てが変わる
潜在意識ってどんなもの?

氣の力を知ろう(50
〜神仏は存在するのか?!〜

 

 キリストの弟子が熱心に、
 「我々はいつも神さまと共にいます。神を信じて生きてゆきましょう」
と真剣に布教していると、神などいるものかと思っている無神論者が、声高に割ってはいり、
 「あなたは神を見たのか」
と、鋭い質問を投げかけました。するとその弟子は、
 「私もまだ神さまを見たことはない。しかし、いつもその存在を私の身体全体で感じている
と、答えたと言います。
 さて、あなたはこの問答をどのように思うでしょうか。私もはじめは、これは詭弁ではないかと訝しく思ったのですが、長い人生を生きてきて、自分が念じたことが、多くの偶然の重なり合いで実現化したり、思いもよらない事故にあって不運だと思ったことが別の事象では幸いしたりと、人間の運命は自分では計り知れない大きな力が働いていると思うようになりました。確かにこの弟子の言うように、神(=他力)を感じることがよくあります。
 また、仏教の般若心経の出だしも、「観自在菩薩行深般若波羅密多時照見五蘊皆空度一切苦厄……」とあります。この出だしの観自在菩薩(かんじざいぼさつ)(=観音さま)を文字通り訳すると「菩薩心が自分の心の中にある事を発見した」という意味になりますね。つまり、自分の心に菩薩が住まうのです。
 菩薩心とは、物事の通りをわきまえた心である理智心と、他人の苦しみを自分のことのように思える慈悲心がバランスよく育まれている心の状態ですから、このような心の人は、多くの出逢いのなかで素晴らしい人生を育んで行く事は必定です。

=苦しみを感じる本当の意味は=
 キリスト教が、神は感じるものと説き、仏教が己の中に仏は存在するというのは、人間あっての神や仏の存在であると私は思います。つまり、神仏は我々の内側に存在するのであって、外界にある(おられる)のではないのです。その証拠に、厳しい禅の修行を積んだ白隠禅師(はくいんぜんじ)も、その到達点を坐禅和讃に著していますが、やはり
「衆生本来仏なり 水と氷の如くにて 水を離れて氷なく 衆生の外(ほか)に仏なし」
とあります。つまり、我々の心の中にすでに神仏は宿っているのです。それに氣付くかどうかが我々の人生の分かれ目ではないでしょうか。
 ここからは私の持論ですのでご容赦頂きたいのですが、例えば、お酒を飲んでハンドルを握ると(このような事はあってはなりませんが、例え話としてご容赦下さい)、心のどこかで“後ろめたさ”や“罪悪感”が自分に「運転を止めろ」とささやき、お酒の味が全く美味しいとは感じません。この“ささやきや罪悪感”という大変居心地の悪い心をもたらすのが「神仏の存在」ではないかといつも思います。
 我々は、摂理やモラルに違反して行動していると、いつもどこか居心地の悪い感覚に苛まれます。同じように、一つの行動をしようとする時に、心が迷い、また他人の言葉に惑うのは、そのこと自体後ろめたい行為・行動であると思います。逆に、自信に満ち、心に何のわだかまりもない堂々とした状態になれたとき、神仏は我々の味方となって我々を成功へと導いてくれるのです。
 子供の時、宿題をやらずに学校の授業を受け、指名されないかと怯えた経験など、最もよい例ではないでしょうか。しっかりと勉強して授業に向かった時の爽快感を、誰しも一度や二度は経験していますね。でも、一時の快楽(遊びやTVなど)に負けて勉強を怠ると、その反動は大変なものでした。これも神仏の仕業であると私は思います。つまり、迷いや惑い、心の不安定など「苦」を感じることこそ、神仏が自分の中に存在している証しなのです。だから白隠は「衆生本来仏なり」と喝破しているのです。
 仏教は「人生は苦集滅道(くしゆうめつどう)」と苦の論理を展開しています。これは「苦=誤りに氣付くこと」と解釈すれば、自分の今までの人生の歩み方を修正することによって、やがて素晴らしい人生の歩みかた(=悟り)を得ることになる示唆だと私は思います。
 にもかかわらず、多くの人間は「楽」に逃げて苦を避け、やがて、自分の感覚を麻痺させてまで、逃げ通そうとします。これが悪魔に心をむしばまれた状態です。しかし、一時逃れは出来ても、逃げれば逃げた分だけ、より大きな厄災となって我々に降りかかってくることは今までの人生で経験済みです。
 「人生逃げ場なし!」とは、このような愚かな逃避は百害あって一利なしという教訓の言葉なのでしょう。従って、苦しいときは、自分に間違いがあることを素直に認め、「率先の氣=積極性」をしっかり出して、修正して行くことが人生成功の鍵なのです。

この続きは、また来週……('-^*)/